Trend Micro Security

TROJ_CRYPWALL.E

2015年3月7日
 解析者: Anthony Joe Melgarejo   

 別名:

Trojan.Cryptodefense (Symantec)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows Server 2003, Windows XP (32-bit, 64-bit), Windows Vista (32-bit, 64-bit), Windows 7 (32-bit, 64-bit)

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: トロイの木馬型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: はい
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、感染コンピュータ上の特定の情報を収集します。

マルウェアは、特定のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。


  詳細

ファイルサイズ 284,160 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2014年5月29日
ペイロード 情報収集, システムセキュリティへの感染活動

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %Desktop%\DECRYPT_INSTRUCTION.TXT
  • %Desktop%\DECRYPT_INSTRUCTION.HTML
  • %Desktop%\DECRYPT_INSTRUCTION.URL
  • %User Startup%\DECRYPT_INSTRUCTION.TXT
  • %User Startup%\DECRYPT_INSTRUCTION.HTML
  • %User Startup%\DECRYPT_INSTRUCTION.URL

(註:%Desktop%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Desktop"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\Desktop" です。.. %User Startup%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup" 、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、" C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs\Startup" です。.)

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %System Root%\{7 characters from UID}\{7 characters from UID}.exe
  • %Application Data%\{7 characters from UID}.exe
  • %User Startup%\{7 characters from UID}.exe

(註:%System Root%フォルダは、オペレーティングシステム(OS)が存在する場所で、いずれのOSでも通常、 "C:" です。.. %Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。.. %User Startup%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup" 、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、" C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs\Startup" です。.)

マルウェアは、以下のフォルダを作成します。

  • %System Root%\{7 characters from UID}

(註:%System Root%フォルダは、オペレーティングシステム(OS)が存在する場所で、いずれのOSでも通常、 "C:" です。.)

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
{6 characters from UID} = "%System Root%\{7 characters from UID}\{7 characters from UID}.exe"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
{7characters from UID} = "%Application Data%\{7 characters from UID}.exe"

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\{UID}

HKEY_CURRENT_USER\Software\{UID}\
CRYPTLIST

マルウェアは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\{UID}\
CRYPTLIST\{Path of encrypted file}
{Filename of encrypted file} = ""

情報漏えい

マルウェアは、感染コンピュータ上の以下の情報を収集します。

  • Unique Identifier (UID)
  • Machine Screenshot

その他

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

  • http://{BLOCKED}kanabestplace.com/{random alphanumeric characters}
  • http://{BLOCKED}tdominicana.com/{random alphanumeric characters}
  • http://{BLOCKED}canajoker.com/{random alphanumeric characters}
  • http://{BLOCKED}dominicana.com/{random alphanumeric characters}


  対応方法

対応検索エンジン: 9.700

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアのパス名およびファイル名を確認します。
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用いてウイルス検索を実行してください。「TROJ_CRYPWALL.E」で検出したパス名およびファイル名を確認し、メモ等をとってください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • {6 characters from UID} = "%System Root%\{7 characters from UID}\{7 characters from UID}.exe"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • {7characters from UID} = "%Application Data%\{7 characters from UID}.exe"

手順 5

不明なレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software
    • {UID}

手順 6

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
註:このフォルダは、隠しフォルダとして設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %System Root%\{random name}

手順 7

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %Desktop%\DECRYPT_INSTRUCTION.TXT
  • %Desktop%\DECRYPT_INSTRUCTION.HTML
  • %Desktop%\DECRYPT_INSTRUCTION.URL
  • %User Startup%\DECRYPT_INSTRUCTION.TXT
  • %User Startup%\DECRYPT_INSTRUCTION.HTML
  • %User Startup%\DECRYPT_INSTRUCTION.URL
  • {Folder Path and Name}\DECRYPT_INSTRUCTION.TXT
  • {Folder Path and Name}\DECRYPT_INSTRUCTION.HTML
  • {Folder Path and Name}\DECRYPT_INSTRUCTION.URL

手順 8

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「TROJ_CRYPWALL.E」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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