Trend Micro Security

TROJ_CRYPCTB.UKL

2015年7月13日
 解析者: Ryan Gardo   
 更新者 : Francis Xavier Antazo

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: トロイの木馬型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化:  
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、特定のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。


  詳細

ファイルサイズ 749,242 bytes
タイプ EXE
発見日 2015年6月4日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %Windows%\Tasks\{random filename2}.job
  • %User Profile%\My Documents\!Decrypt-All-Files-{random 7 characters 1}.txt
  • %User Profile%\My Documents\!Decrypt-All-Files-{random 7 characters 1}.bmp
  • %All Users Profile%\Application Data\{randomly selected path}\{random filename3} - for Windows XP and below.
  • %AppDataLocal%\{randomly selected path}\{random filename3} - for Windows 7 and above.

(註:%Windows%フォルダは、Windowsが利用するフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows" です。.. %User Profile% フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>" です。.. %All Users Profile%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\All Users”、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\ProgramData” です。.. %AppDataLocal%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local" です。)

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %User Temp%\{random filename1}.exe

(註:%User Temp%フォルダは、ユーザの一時フォルダで、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。.)

マルウェアは、以下のプロセスにコードを組み込みます。

  • svchost.exe
  • explorer.exe

自動実行方法

この「スケジュールされたタスク」により、以下の時間ごとにマルウェアが実行されます。

  • system startup

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリ値を変更します。

HKEY_CURRENT_USER\Control Panel\Desktop
TileWallpaper = "0"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「{User Preference}」となります。)

HKEY_CURRENT_USER\Control Panel\Desktop
WallpaperStyle = "0"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「{User Preference}」となります。)

HKEY_CURRENT_USER\Control Panel\Desktop
WallPaper = "%User Profile%\My Documents\!Decrypt-All-Files-{random 7 characters 1}.bmp"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「{User Preference}」となります。)

その他

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスして感染コンピュータのIPアドレスを収集します。

  • ip.telize.com

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

  • http://{BLOCKED}sp3sjyg.tor2web.fi
  • http://{BLOCKED}sp3sjyg.tor2web.blutmagie.de
  • http://{BLOCKED}sp3sjyg.onion.cab
  • http://{BLOCKED}sp3sjyg.onion.gq

マルウェアは、以下の拡張子をもつファイルを暗号化します。

  • 3fr
  • 7z
  • abu
  • accdb
  • ai
  • arp
  • arw
  • bas
  • bay
  • bdcr
  • bdcu
  • bdd
  • bdp
  • bds
  • blend
  • bpdr
  • bpdu
  • bsdr
  • bsdu
  • c
  • cdr
  • cer
  • config
  • cpp
  • cr2
  • crt
  • crw
  • cs
  • dbf
  • dbx
  • dcr
  • dd
  • dds
  • der
  • dng
  • doc
  • docm
  • docx
  • dwg
  • dxf
  • dxg
  • eps
  • erf
  • fdb
  • gdb
  • groups
  • gsd
  • gsf
  • ims
  • indd
  • iss
  • jpe
  • jpeg
  • jpg
  • js
  • kdc
  • kwm
  • md
  • mdb
  • mdf
  • mef
  • mrw
  • nef
  • nrw
  • odb
  • odm
  • odp
  • ods
  • odt
  • orf
  • p12
  • p7b
  • p7c
  • pas
  • pdd
  • pdf
  • pef
  • pem
  • pfx
  • php
  • pl
  • ppt
  • pptm
  • pptx
  • psd
  • pst
  • ptx
  • pwm
  • py
  • r3d
  • raf
  • rar
  • raw
  • rgx
  • rik
  • rtf
  • rw2
  • rwl
  • safe
  • sql
  • srf
  • srw
  • txt
  • vsd
  • wb2
  • wpd
  • wps
  • xlk
  • xls
  • xlsb
  • xlsm
  • xlsx
  • zip


  対応方法

対応検索エンジン: 9.750
初回 VSAPI パターンバージョン 11.706.08
初回 VSAPI パターンリリース日 2015年6月2日
VSAPI OPR パターンバージョン 11.707.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2015年6月3日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
事前に意図的に対象の設定を変更していた場合は、意図するオリジナルの設定に戻してください。変更する値が分からない場合は、システム管理者にお尋ねいただき、レジストリの編集はお客様の責任として行なって頂くようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

 
  • In HKEY_CURRENT_USER\Control Panel\Desktop
    • From: TileWallpaper = "0"
      To: TileWallpaper = "{User Preference}"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Control Panel\Desktop
    • From: WallpaperStyle = "0"
      To: WallpaperStyle = "{User Preference}"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Control Panel\Desktop
    • From: WallPaper = "%User Profile%\My Documents\!Decrypt-All-Files-{random 7 characters}.bmp"
      To: WallPaper = "{User Preference}"

手順 5

追加されたスケジュールタスクの削除:

Windows 2000、XP および Server 2003 の場合:

  1. スケジュールタスクを開きます。
    [スタート]-[プログラム]-[アクセサリー]-[システムツール]-[タスク スケジューラ]をクリック
  2. ダブルクリックでJOBファイルを開きます。
  3. JOBファイルにマルウェアのパスおよびファイルが含まれているかを確認します。
  4. 上記欄に該当する名前が含まれていた場合、問題のJOBファイルを削除します。
  5. 残りのJOBファイルに対して、2.)から4.)の手順を繰り返します。

Windows Vista、7、Server 2008、8、8.1 および Server 2012 の場合:

  1. タスクスケジューラを開きます。
    • Windows Vista、7 および Server 2008 の場合:
      [スタート]をクリック。[検索]入力欄に"taskschd.msc"と入力し、Enterを押します。
    • Windows 8、8.1 および Server 2012 の場合:
      画面の左隅を右クリックし、[実行]を選択します。"taskschd.msc"と入力し、Enterを押します。
  2. タスクスケジューラ画面の左側のパネルで、[タスク スケジューラ ライブラリ]を選択します。
  3. 真ん中上部のパネルで、[タスク]をクリック。
  4. 真ん中下部のパネルの、[操作]タブをクリック。
  5. タスクにマルウェアのパスおよびファイル名が表示されているかを確認。確認された場合、[操作]タブ内の[詳細]欄の値を確認します。
  6. 値が確認される場合、タスクを選択。DELETEを押し、[はい]をクリックしてタスクを削除します。
  7. 残りのJOBファイルに対して、3.)から5.)の手順を繰り返します。

手順 6

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • !Decrypt-All-Files-{random 7 characters 1}.txt
  • !Decrypt-All-Files-{random 7 characters 1}.bmp

手順 7

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「TROJ_CRYPCTB.UKL」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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