Trend Micro Security

TROJ_CROWTI.SM0

2014年9月19日
 解析者: Christopher Daniel So   

 別名:

Ransom:Win32/Crowti (Microsoft), Trojan.Cryptodefense (Symantec), Ransom-O (McAfee), Trojan-Ransom.Win32.Cryptodef.bht (Kaspersky), Win32/Filecoder.NCE (ESET), W32/CRYPTWALL.B!tr (Fortinet)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: トロイの木馬型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: はい
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 他のマルウェアからの作成, インターネットからのダウンロード

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、特定のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。


  詳細

ファイルサイズ 455,760 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2014年9月18日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %Application Data%\{random name}.exe
  • %System Root%\{random name}\{random name}.exe
  • %User Startup%\{random name}.exe
  • %User Temp%\tmp684289.exe

(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。. %System Root%フォルダは、標準設定では "C:" です。また、オペレーティングシステムが存在する場所です。. %User Startup%フォルダは、Windows 98 および ME の場合、通常、"C:\Windows\Profiles\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup"、Windows NT の場合、"C:\WINNT\Profiles\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup" および "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup" です。. %User Temp%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。)

マルウェアは、以下のフォルダを作成します。

  • %System Root%\{random name}

(註:%System Root%フォルダは、標準設定では "C:" です。また、オペレーティングシステムが存在する場所です。)

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
{random name} = "%Application Data%\{random name}.exe"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
{random name 2} = "%System Root%\{random name}\{random name}.exe"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
cmmon32 = "%User Temp%\tmp684289.exe B"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\RunOnce
*{random name} = "%Application Data%\{random name}.exe"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\RunOnce
*{random name 2} = "%System Root%\{random name}\{random name}.exe"

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\{random key}

マルウェアは、以下のレジストリ値を変更します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\SystemRestore
DisableSR = "1"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「"0"」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\BITS
Start = "4"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「"{default value}"」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\ERSvc
Start = "4"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「"{default value}"」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\WerSvc
Start = "4"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「"{default value}"」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\WinDefend
Start = "4"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「"{default value}"」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\wscsvc
Start = "4"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「"{default value}"」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\wuauserv
Start = "4"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「"{default value}"」となります。)

その他

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

  • http://{BLOCKED}dedwar.com


  対応方法

対応検索エンジン: 9.700
VSAPI OPR パターンバージョン 11.155.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2014年9月18日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 3

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
註:このフォルダは、隠しフォルダとして設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %System Root%\{random name}

手順 4

以下のレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • {random name} = "%Application Data%\{random name}.exe"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • {random name 2} = "%System Root%\{random name}\{random name}.exe"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • cmmon32 = "%User Temp%\tmp684289.exe B"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\RunOnce
    • *{random name} = "%Application Data%\{random name}.exe"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\RunOnce
    • *{random name 2} = "%System Root%\{random name}\{random name}.exe"

手順 5

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
事前に意図的に対象の設定を変更していた場合は、意図するオリジナルの設定に戻してください。変更する値が分からない場合は、システム管理者にお尋ねいただき、レジストリの編集はお客様の責任として行なって頂くようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\SystemRestore
    • From: DisableSR = "1"
      To: DisableSR = "0"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\BITS
    • From: Start = "4"
      To: Start = "{default value}"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\ERSvc
    • From: Start = "4"
      To: Start = "{default value}"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\WerSvc
    • From: Start = "4"
      To: Start = "{default value}"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\WinDefend
    • From: Start = "4"
      To: Start = "{default value}"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\wscsvc
    • From: Start = "4"
      To: Start = "{default value}"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\wuauserv
    • From: Start = "4"
      To: Start = "{default value}"

手順 6

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「TROJ_CROWTI.SM0」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

手順 7

インストールの過程で追加された以下のファイル/フォルダ/レジストリキーや値には、参照可能な値が存在しないため、ユーザの手動検索によって確認することができません。そのため、ユーザがシステム情報のバックアップを行なっている場合にのみ、保存されている前のデータと比較することで追加されたファイル/フォルダ/レジストリキーや値を確認することが可能となります。なお、追加されたコンポーネントは、コンピュータに悪影響を与えるものではないため、削除する必要はありません。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software
    • {random key}

手順 8

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。


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