Trend Micro Security

TROJ_CRILOCK.YMS

2014年5月21日
 解析者: RonJay Kristoffer Caragay   

 別名:

Trojan:Win32/Crilock (Microsoft),Trojan-Ransom.Win32.Cryptolocker.bt(Kaspersky), W32/Cryptolocker.BT!tr(Fortinet)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows Server 2003, Windows XP (32-bit, 64-bit), Windows Vista (32-bit, 64-bit), Windows 7 (32-bit, 64-bit)

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: トロイの木馬型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: はい
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。


  詳細

ファイルサイズ 827,392 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2014年5月15日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下として自身のコピーを作成し、実行します。

  • %AppDataLocal%\{random filename}.exe

(註:%AppDataLocal%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local" です。)

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %Desktop%\{random filename}.bmp

(註:%Desktop%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\デスクトップ"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\デスクトップ" です。)

マルウェアは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • Global\{random characters}
  • Local\{random characters}

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
CryptoLocker = "%AppDataLocal%\{random filename}.exe"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\RunOnce
*CryptoLocker = "%AppDataLocal%\{random filename}.exe"

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\CryptoLocker_{random 4 characters}

HKEY_CURRENT_USER\Software\CryptoLocker_{random 4 characters}\
Files

マルウェアは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\CryptoLocker_{random 4 characters}
Wallpaper = "{hex values}"

HKEY_CURRENT_USER\Software\CryptoLocker_{random 4 characters}
PublicKey = “{hex values}"

HKEY_CURRENT_USER\Software\CryptoLocker_{random 4 characters}\
Files
{path and file name of encrypted file} = “{hex value}”

HKEY_CURRENT_USER\Software\CryptoLocker_{random 4 characters}
VersionInfo = "{hex values}"


  対応方法

対応検索エンジン: 9.300
VSAPI OPR パターンバージョン 10.796.03
VSAPI OPR パターンリリース日 2014年5月15日
Outbreak Prevention Pattern (OPP)バージョン 10.797.00
Outbreak Prevention Pattern (OPP)リリース日 2014年5月15日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 3

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • CryptoLocker = "%AppDataLocal%\{random filename}.exe"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\RunOnce
    • *CryptoLocker = "%AppDataLocal%\{random filename}.exe"

手順 4

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

 
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software
    • CryptoLocker_{random 4 characters}

手順 5

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「TROJ_CRILOCK.YMS」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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