Trend Micro Security

TROJ_BSCOPE.ZVF

2015年1月22日
 更新者 : David John Agni

 別名:

Worm.Win32.Taterf.b (v) (Sunbelt)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: トロイの木馬型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化:  
  • 感染報告の有無: はい

  概要


マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、特定のレジストリ値を削除するため、アプリケーションやプログラムが正しく起動しなくなります。


  詳細

ファイルサイズ 155,648 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2012年5月28日

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %User Temp%\A1.zip
  • %User Temp%\B1.zip
  • %User Temp%\Iig.dll
  • %User Temp%\tEuH.dll
  • %System%\eHagA
  • %System%\Softwdm.dll
  • %System%\wshtcpWD.dll
  • %System%\drivers\377ff95a.sys

(註:%User Temp%フォルダは、ユーザの一時フォルダで、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。.. %System%フォルダは、システムフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows\System32" です。.)

自動実行方法

マルウェアは、以下のレジストリ値を追加し、自身をBrowser Helper Object(BHO)として登録します。これにより、Internet Explorer(IE)が起動するとマルウェアが自動実行されます。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Browser Helper Objects
{6535B502-80F2-4CCB-8E5A-5A91ABA63744} =

マルウェアは、自身をシステムサービスとして登録し、Windows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\377ff95a
DisplayName = "377ff95a"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\377ff95a
ImagePath = "\??\%System%\drivers\377ff95a.sys"

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
IEHlprObj.IEHlprObj

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
IEHlprObj.IEHlprObj.1

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
CLSID\{6535B502-80F2-4CCB-8E5A-5A91ABA63744}

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
TypeLib\{6535B508-80F2-4CCB-8E5A-5A91ABA63744}

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
CLSID\HOOK_ID

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
CLSID\SYS_DLL

マルウェアは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
CLSID\{6535B502-80F2-4CCB-8E5A-5A91ABA63744}\InprocServer32
(Default) = "%System%\Softwdm.dll"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
CLSID\{6535B502-80F2-4CCB-8E5A-5A91ABA63744}\ProgID
(Default) = IEHlprObj.IEHlprObj.1

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
Interface\{6535B501-80F2-4CCB-8E5A-5A91ABA63744}
(Default) = "IIEHlprObj"

マルウェアは、以下のレジストリ値を削除します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
ctfmon.exe = "%System%\ctfmon.exe"

その他

マルウェアは、以下の不正なWebサイトにアクセスします。

  • http://get.{BLOCKED}z.com/xx


  対応方法

対応検索エンジン: 9.200
初回 VSAPI パターンバージョン 9.147.01
初回 VSAPI パターンリリース日 2012年5月28日
VSAPI OPR パターンバージョン 9.148.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2012年5月29日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

不明なレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes
    • IEHlprObj.IEHlprObj
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes
    • IEHlprObj.IEHlprObj.1
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\CLSID
    • {6535B502-80F2-4CCB-8E5A-5A91ABA63744}
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\TypeLib
    • {6535B508-80F2-4CCB-8E5A-5A91ABA63744}
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\CLSID
    • HOOK_ID
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\CLSID
    • SYS_DLL

手順 5

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %System%\drivers\25e3765b.sys
  • %System%\Softwdm.dll
  • %User Temp%\A1.zip
  • %User Temp%\B1.zip
  • %User Temp%\yquydys.dll
  • %User Temp%\ruu.dll
  • %System%\wshtcpWD.dll
  • %System%\wshtcpip.dll

手順 6

以下の削除されたレジストリキーまたはレジストリ値をバックアップを用いて修復します。

※註:マイクロソフト製品に関連したレジストリキーおよびレジストリ値のみが修復されます。このマルウェアもしくはアドウェア等が同社製品以外のプログラムも削除した場合には、該当プログラムを再度インストールする必要があります。

手順 7

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「TROJ_BSCOPE.ZVF」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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