Trend Micro Security

RANSOM_USELESS.THEODAH

2018年5月14日
 解析者: Noel Anthony Llimos   

 別名:

Trojan.Win32.Diztakun.bioi (Kaspersky), Ransom.Enciphered (Norton)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: 身代金要求型不正プログラム(ランサムウェア)
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化:  
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、特定のレジストリ値を追加し、タスクマネージャを無効にします。これにより、通常はタスクマネージャを介して行うマルウェアのプロセスの終了が実行できなくなります。


  詳細

ファイルサイズ 471,802 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2018年5月4日
ペイロード メッセージボックスの表示

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %Windows%\UselessFiles\B.bmp
  • %Windows%\UselessFiles\@UselessFiles@.exe
  • %User Temp%\{Random 8 Characters}.bat
  • %User Temp%\UselessFiles.exe
  • {Encrypted Drive}\@UselessFiles@.exe

(註:%Windows%フォルダは、Windowsが利用するフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows" です。.. %User Temp%フォルダは、ユーザの一時フォルダで、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。.)

マルウェアは、以下のファイルを作成し実行します。

  • %Windows%\UselessFiles\R.exe

(註:%Windows%フォルダは、Windowsが利用するフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows" です。.)

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
UselessFiles2 = %Windows%\UselessFiles\C.exe

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
UselessFiles1 = %Windows%\UselessFiles\R.exe

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリ値を追加し、タスクマネージャを無効にします。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Policies\
System
DisableTaskMgr = 1

マルウェアは、以下のレジストリ値を変更し、デスクトップの壁紙を変更します。

HKEY_CURRENT_USER\Control Panel\Desktop
Wallpaper = %Windows%\UselessFiles\B.bmp

ランサムウェアの不正活動

マルウェアは、以下の文字列を含むファイルを暗号化します。

  • .IVF
  • .aif
  • .aifc
  • .aiff
  • .asf
  • .asx
  • .au
  • .bmp
  • .bmp
  • .dib
  • .dib
  • .doc
  • .docx
  • .dot
  • .dot
  • .dvr-ms
  • .emf
  • .exe
  • .fpx
  • .gif
  • .gif
  • .hta
  • .htm
  • .html
  • .ico
  • .ico
  • .jfif
  • .jfif
  • .jpe
  • .jpe
  • .jpeg
  • .jpeg
  • .jpg
  • .jpg
  • .m1v
  • .m3u
  • .mht
  • .mid
  • .midi
  • .mix
  • .mp2
  • .mp2v
  • .mp3
  • .mpa
  • .mpe
  • .mpeg
  • .mpg
  • .mpv2
  • .pdf
  • .png
  • .png
  • .pot
  • .pps
  • .pps
  • .ppt
  • .pptx
  • .rle
  • .rmi
  • .rtf
  • .search-ms
  • .snd
  • .tif
  • .tif
  • .tiff
  • .tiff
  • .wav
  • .wax
  • .wm
  • .wma
  • .wmf
  • .wmf
  • .wmv
  • .wmx
  • .wvx
  • .xbap
  • .xls
  • .xlsx
  • .xlt
  • .xlw
  • .xlw
  • .xml
  • .zip

マルウェアは、以下のディレクトリ内で確認されたファイルを暗号化します。

  • %Desktop%
  • %User Profile%
  • %Windows%
  • %ProgramData%
  • %Program Files%

(註:%Desktop%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Desktop"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\Desktop" です。.. %User Profile% フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>" です。.. %Windows%フォルダは、Windowsが利用するフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows" です。.. %ProgramData%フォルダは、Windows Vista および 7 の場合、通常、"C:\ProgramData"、Windows 2000、XP (32ビット)、Server 2003 の場合、"C:\Program Files"、Windows XP (64ビット) の場合、"C:\Program Files (x86)" です。. %Program Files%フォルダは、プログラムファイルのフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、 "C:\Program Files"、64bitのOS上で32bitのアプリケーションを実行している場合、 "C:\Program Files (x86)" です。.)


  対応方法

対応検索エンジン: 9.850
初回 VSAPI パターンバージョン 14.230.02
初回 VSAPI パターンリリース日 2018年4月27日
VSAPI OPR パターンバージョン 14.231.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2018年4月28日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • UselessFiles2 = %Windows%\UselessFiles\C.exe
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • UselessFiles1 = %Windows%\UselessFiles\R.exe

手順 5

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies\System
    • DisableTaskMgr = 1

手順 6

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。  
  • %Windows%\UselessFiles\B.bmp
  • %Windows%\UselessFiles\@UselessFiles@.exe
  • %User Temp%\{Random 8 Characters}.bat
  • %User Temp%\UselessFiles.exe
  • {Encrypted Drive}\@UselessFiles@.exe
  • %Windows%\UselessFiles\R.exe

手順 7

デスクトッププロパティを修正します。

[ 詳細 ]

手順 8

「RANSOM_USELESS.THEODAH」で検出したファイル名を確認し、そのファイルを終了します。

[ 詳細 ]

  • すべての実行中プロセスが、Windows のタスクマネージャに表示されない場合があります。この場合、"Process Explorer" などのツールを使用しマルウェアのファイルを終了してください。"Process Explorer" については、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルが、Windows のタスクマネージャまたは "Process Explorer" に表示されるものの、削除できない場合があります。この場合、コンピュータをセーフモードで再起動してください。
    セーフモードについては、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。

手順 9

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「RANSOM_USELESS.THEODAH」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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