Trend Micro Security

RANSOM_RANDOMLOCK.THDCOAH

2018年5月11日
 解析者: Michael Jhon Ofiaza   

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: 身代金要求型不正プログラム(ランサムウェア)
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: はい
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 他のマルウェアからの作成, インターネットからのダウンロード

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、特定のWebサイトからファイルをダウンロードし、ファイル名を変更した後、感染コンピュータ内に保存します。

マルウェアは、特定のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。


  詳細

ファイルサイズ 37,376 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 なし
発見日 2018年4月20日
ペイロード 画像の表示, ウインドウの表示, プロセスの強制終了, URLまたはIPアドレスに接続, ファイルのダウンロード

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • {malware path}\wallpaper.png
  • %User Profile%\Pictures\wallpaper.png -> used as desktop wallpaper

(註:%User Profile% フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>" です。.)

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリ値を変更し、デスクトップの壁紙を変更します。

HKEY_CURRENT_USER\Control Panel\Desktop
Wallpaper = %User Profile%\Pictures\wallpaper.png

マルウェアは、コンピュータのデスクトップの壁紙に以下の画像を設定します。

プロセスの終了

マルウェアは、感染コンピュータ上で以下のプロセスが常駐されていることを確認した場合、そのプロセスを終了します。

  • chrome
  • firefox
  • iexplore
  • taskmgr
  • cmd
  • Powershell

ダウンロード活動

マルウェアは、以下のWebサイトからファイルをダウンロードし、ファイル名を変更した後、感染コンピュータ内に保存します。

  • https://i.{BLOCKED}r.com/L2g45Xs.png

マルウェアは、以下のファイル名でダウンロードしたファイルを保存します。

  • {malware path}\wallpaper.png

その他

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.88.116/3DWYMbC9s3GMj7fj/adduser.php?id={username}{user domain name}&pass={key}

ランサムウェアの不正活動

マルウェアは、以下の文字列を含むファイルを暗号化します。

  • .bat
  • .hlp
  • .xml
  • .chm
  • .ini
  • .xls
  • .xlsx
  • .txt
  • .exe
  • .png
  • .jpg
  • .gif
  • .bmp
  • .pdf
  • .doc
  • .jpeg
  • .dll
  • .docx
  • .rar
  • .zip
  • .html
  • .php
  • .mp3
  • .mp4
  • .wav
  • .wmv

マルウェアは、以下のディレクトリ内で確認されたファイルを暗号化します。

  • %Desktop%
  • %User Profile%\Documents
  • %User Profile%\Pictures
  • C:\Users\{Username}\Downloads
  • C:\Users\Public

(註:%Desktop%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Desktop"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\Desktop" です。.. %User Profile% フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>" です。.)

マルウェアは、ファイル名に以下の文字列を含むファイルの暗号化はしません。

  • {malware name}
  • wallpaper.png

マルウェアは、暗号化されたファイルのファイル名に以下の拡張子を追加します。

  • .rand


  対応方法

対応検索エンジン: 9.850
初回 VSAPI パターンバージョン 14.222.02
初回 VSAPI パターンリリース日 2018年4月30日
VSAPI OPR パターンバージョン 14.223.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2018年5月1日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

「RANSOM_RANDOMLOCK.THDCOAH」で検出したファイル名を確認し、そのファイルを終了します。

[ 詳細 ]

  • すべての実行中プロセスが、Windows のタスクマネージャに表示されない場合があります。この場合、"Process Explorer" などのツールを使用しマルウェアのファイルを終了してください。"Process Explorer" については、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルが、Windows のタスクマネージャまたは "Process Explorer" に表示されるものの、削除できない場合があります。この場合、コンピュータをセーフモードで再起動してください。
    セーフモードについては、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。

手順 4

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • {malware path}\wallpaper.png
  • %User Profile%\Pictures\wallpaper.png

手順 5

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「RANSOM_RANDOMLOCK.THDCOAH」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

手順 6

デスクトッププロパティを修正します。

[ 詳細 ]


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