Trend Micro Security

RANSOM_MADLOCKER.B

2016年2月9日
 解析者: Francis Xavier Antazo   

 別名:

a variant of Win32/Filecoder.DMALocker.A (ESET); Trojan-Ransom.Win32.Blocker.iadc (Kaspersky); Trojan.Ransomcrypt.AA (Symantec); Ransom.DMALocker (Malwarebytes); FileCryptor.GAV (AVG);

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: トロイの木馬型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: なし
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 他のマルウェアからの作成, インターネットからのダウンロード

トレンドマイクロは、このマルウェアをNoteworthy(要注意)に分類しました。

この最新の「身代金要求型不正プログラム(ランサムウェア)」の亜種は、「DMA Locker」と名付けられました。このマルウェアは、固定ドライブおよびリムーバブルドイライブ、ネットワークドライブ上のファイルを暗号化します。

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。


  詳細

ファイルサイズ 97,824 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2016年1月16日
ペイロード プロセスの強制終了

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下として自身のコピーを作成し、実行します。

  • {variable path 1}\ntserver.exe

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • {variable path 1}\data_1.txt -> contains the date when ransomware was executed
  • {variable path 1}\decrypting.txt
  • {variable path 1}\start.txt
  • {variable path 1}\cryptinfo.txt -> ransom note

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • {variable path 1}\fakturax.exe

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
cssys = "{variable path 1}\ntserver.exe"

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
cryptedinfo = "{variable path 1}\cryptinfo.txt"

プロセスの終了

マルウェアは、感染コンピュータ上で以下のプロセスが常駐されていることを確認した場合、そのプロセスを終了します。

  • rstrui.exe
  • ShadowExplorer.exe
  • sesvc.exe
  • cbengine.exe

その他

マルウェアは、以下のファイルのパスのファイルは暗号化しません。

  • \Windows\
  • \WINDOWS\
  • \Program Files\
  • \Program Files (x86)\
  • Games
  • \Temp
  • \Sample Pictures
  • \Sample Music
  • \cache
  • \Cache

マルウェアは、以下の拡張子を持つファイルは暗号化しません。

  • .exe
  • .msi
  • .dll
  • .pif
  • .scr
  • .sys
  • .msp
  • .com
  • .lnk
  • .hta
  • .cpl
  • .msc
"{variable path 1}"には以下のいずれかの値が当てはまります。
  • C:\ProgramData
  • %All Users Profile%\Dokumenty
  • %All Users Profile%

マルウェアが実行されると、以下のウィインドウを表示します。


  対応方法

対応検索エンジン: 9.800
初回 VSAPI パターンバージョン 12.318.08
初回 VSAPI パターンリリース日 2016年2月5日
VSAPI OPR パターンバージョン 12.319.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2016年2月6日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • {variable path 1}\data_1.txt
  • {variable path 1}\decrypting.txt
  • {variable path 1}\start.txt
  • {variable path 1}\cryptinfo.txt

手順 5

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • cssys = "{variable path 1}\ntserver.exe"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • cryptedinfo = "{variable path 1}\cryptinfo.txt"

手順 6

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「RANSOM_MADLOCKER.B」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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