Trend Micro Security

RANSOM_LOCKY.DLDTATG

2017年6月23日
 解析者: Byron Jon Gelera   

 別名:

Win32/Filecoder.Locky.H (ESET-NOD32); Ransom:Win32/Locky.A (Microsoft)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: 身代金要求型不正プログラム(ランサムウェア)
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化:  
  • 感染報告の有無: はい

  概要


マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、「Registry Shell Spawning」という手法で特定のレジストリキーまたはレジストリ値を変更します。これにより、他のアプリケーションが実行されると、このマルウェアも自動実行されます。


  詳細

ファイルサイズ 274,274 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 なし
発見日 2017年6月21日

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • (Folder of Encrypted Files}\loptr-{Random Hex Values}.htm -> Ransom Note

自動実行方法

マルウェアは、「Registry Shell Spawning」という手法で以下のレジストリキーまたはレジストリ値を変更します。これにより、特定のファイル形式のファイルが開かれると、このマルウェアも自動実行されます。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
DrawDemo.Document
(Default) = "DrawDe Document"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
DrawDemo.Document\DefaultIcon
(Default) = "{Malware Path and Filename},0"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
DrawDemo.Document\shell\open\
command
(Default) = "{Malware Path and Filename} "%1""

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
DrawDemo.Document\shell\print\
command
(Default) = "{Malware Path and Filename} /p "%1""

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
DrawDemo.Document\shell\printto\
command
(Default) = "{Malware Path and Filename} /pt "%1" "%2" "%3" "%4""

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
.kon
(Default) = "DrawDemo.Document"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
.kon\ShellNew
NullFile = ""

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
DrawDemo.Document

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
.kon

その他

マルウェアは、以下の不正なWebサイトにアクセスします。

  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.140.170/checkupdate

ランサムウェアの不正活動

マルウェアは、以下の名称を利用して暗号化されたファイルのファイル名を改称します。

  • {first 8 characters of ID}--{next 4 characters of ID}--{last 4 characters of ID}--{8 hex characters}--{12 hex characters}.loptr


  対応方法

対応検索エンジン: 9.850
初回 VSAPI パターンバージョン 13.484.07
初回 VSAPI パターンリリース日 2017年6月21日
VSAPI OPR パターンバージョン 13.489.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2017年6月22日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes
    • .kon
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes
    • DrawDemo.Document

手順 4

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。  
  • (Folder of Encrypted Files}\loptr-{Random Hex Values}.htm

手順 5

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「RANSOM_LOCKY.DLDTATG」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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