Trend Micro Security

RANSOM_LOCKED.A

2018年2月8日
 解析者: Patrick Angelo Roderno   

 別名:

Trojan-Ransom.Win32.Matrix.in (KASPERSKY); Ransom.CryptXXX (NORTON); Ransom:Win32/Delcryset.A (MICROSOFT)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: 身代金要求型不正プログラム(ランサムウェア)
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: なし
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 他のマルウェアからの作成, インターネットからのダウンロード

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。


  詳細

ファイルサイズ 910,848 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 なし
発見日 2017年9月11日
ペイロード ファイルの作成, 画像の表示

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • OurMainMutex007

ファイル感染

マルウェアは、以下のドライブ内で対象とするファイルを検索します。

  • Z:\
  • Y:\
  • X:\
  • W:\
  • V:\
  • U:\
  • T:\
  • S:\
  • R:\
  • Q:\
  • P:\
  • O:\
  • N:\
  • M:\
  • L:\
  • K:\
  • J:\
  • I:\
  • H:\
  • G:\
  • F:\
  • E:\
  • D:\
  • C:\

作成活動

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • flist.lst -> list of files to be encrypted
  • {Personal ID}.pkey -> personal ID generated by the ransomware
  • {Personal ID}.skey -> personal ID generated by the ransomware
  • errlog.txt -> error logs of the ransomware

ランサムウェアの不正活動

マルウェアは、ファイル名に以下の文字列を含むファイルの暗号化はしません。

  • .locked_file
  • .lst
  • .pkey
  • .skey
  • .lnk
  • .exe
  • .tmp
  • .ico
  • .000
  • .sys
  • .dat
  • .inf
  • .dll
  • .dat
  • .reg
  • .drv
  • .dev
  • .pif
  • .mbr
  • .ini
  • .xml
  • .list
  • .ttf
  • .log
  • .ja
  • .bat
  • .cmd
  • .vbs
  • .js
  • .cfg
  • .download
  • .nfo
  • .msi
  • .chk
  • .dmp
  • .mui
  • .dun
  • .isp
  • .isw
  • .cab
  • .efi
  • .hlp
  • .msu
  • .hlp
  • .bin
  • .lng
  • .torrent_info
  • .torrent
  • .htm
  • .html
  • .chm
  • .lang
  • .style
  • .gif
  • .java
  • .cur
  • .ani

マルウェアは、ファイルパスに以下の文字列を含むファイルの暗号化はしません。

  • \WINDOWS
  • \PROGRAM FILES
  • \GAMES
  • \APPDATA
  • \APPLICATION DATA
  • \PROGRAMDATA
  • \LOCAL SETTINGS
  • \TEMP
  • \TMP
  • \BOOT
  • \MSOCACHE
  • \DEFAULT USER
  • \SAMPLE
  • \EXAMPLE
  • \I386
  • \TEMPORARY
  • \TOR BROWSER
  • \BROWSER
  • BROWSER\

マルウェアは、以下の名称を利用して暗号化されたファイルのファイル名を改称します。

  • {Random Characters}.[{BLOCKED}eassistant2@{BLOCKED}a.com].locked_file -> random characters generated by the ransomware

マルウェアが作成する以下のファイルは、脅迫状です。

  • !HOW_TO_UNLOCK_FILES!.html


  対応方法

対応検索エンジン: 9.850
初回 VSAPI パターンバージョン 13.654.08
初回 VSAPI パターンリリース日 2017年9月11日
VSAPI OPR パターンバージョン 13.655.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2017年9月12日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

「RANSOM_LOCKED.A」で検出したファイル名を確認し、そのファイルを終了します。

[ 詳細 ]

  • すべての実行中プロセスが、Windows のタスクマネージャに表示されない場合があります。この場合、"Process Explorer" などのツールを使用しマルウェアのファイルを終了してください。"Process Explorer" については、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルが、Windows のタスクマネージャまたは "Process Explorer" に表示されるものの、削除できない場合があります。この場合、コンピュータをセーフモードで再起動してください。
    セーフモードについては、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。

手順 4

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • flist.lst
  • {Personal ID}.pkey
  • {Personal ID}.skey
  • errlogs.txt
  • !HOW_TO_UNLOCK_FILES!.html

手順 5

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「RANSOM_LOCKED.A」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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