Trend Micro Security

RANSOM_HPCRYPTESLA.SM2

2016年9月5日
 解析者: Michael Jay Villanueva   

 別名:

Win32/Filecoder.TeslaCrypt.K (ESET), Trojan.Cryptolocker.N (Symantec), Trojan.Win32.Filecoder (Ikarus)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: トロイの木馬型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化:  
  • 感染報告の有無: はい

  概要


マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェア マルウェアは、自身(コンピュータに侵入して最初に自身のコピーを作成した マルウェア )を削除します。


  詳細

ファイルサイズ 417,008 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2016年3月17日

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、異なるファイル名を用いて以下のフォルダ内に自身のコピーを作成します。

  • %User Profile%\Documents\{random filename}.exe

(註:%User Profile% フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>" です。.)

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
{value} = "%system\CMD.EXE /C START "" "%User Profile%\Documents\{random filename}.exe""

where {value} can have the following format:

  • +++{random letters}
  • _{random letters}

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_CURRENT_USERSoftware\{ID key}

where {ID key} can be the following:

  • MSVCC
  • trueimg

マルウェアは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\{ID key}
{ID value} = "{ID}"

where {ID key} can be the following:

  • MSVCC
  • trueimg

and {ID value} can be the following:

  • FIX
  • ID

HKEY_CURRENT_USER\Software\{ID}
data = "{hex values}"

作成活動

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • {Recover String}{random letters}+.png
  • {Recover String}{random letters}+.txt
  • {Recover String}{random letters}+.html
  • %Desktop%\{Recover String}{random letters}+.png
  • %Desktop%\{Recover String}{random letters}+.txt
  • %Desktop%\{Recover String}{random letters}+.html
  • %User Profile%\Documents\{Recover String in lower case}file.txt

    where {Recover String} can be the following:

    • +REcovER+
    • RECOVER
    • recover_

(註:%Desktop%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Desktop"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\Desktop" です。.. %User Profile% フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>" です。.)

その他

マルウェアは、以下の不正なWebサイトにアクセスします。

  • http://{BLOCKED}minproduktion.de/plugins/binstr.php
  • http://{BLOCKED}ntandre.fr/images/binstr.php
  • http://{BLOCKED}p.pl/tmp/binstr.php
  • http://{BLOCKED}gicdisaster.info/wordpress/wp-content/plugins/binstr.php
  • http://{BLOCKED}e.com/images/binstr.php
  • http://{BLOCKED}eproductes.com/binstr.php
  • http://{BLOCKED}15.com/strbin.php
  • http://{BLOCKED}garden.com/strbin.php
  • http://{BLOCKED}k.com/binstr.php
  • http://{BLOCKED}ument.co.uk/strbin.php
  • http://{BLOCKED}athart.com/binstr.php
  • http://{BLOCKED}yerdesign.com/wp-content/plugins/binstr.php

マルウェア は、自身(コンピュータに侵入して最初に自身のコピーを作成した マルウェア )を削除します。


  対応方法

対応検索エンジン: 9.800
初回 VSAPI パターンバージョン 12.426.07
初回 VSAPI パターンリリース日 2016年3月25日
VSAPI OPR パターンバージョン 12.427.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2016年3月26日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

 
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\{ID key}
    • {ID value} = "{ID}"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\{ID}
    • data = "{hex values}"

手順 5

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • {value} = "%system\CMD.EXE /C START "" "%User Profile%\Documents\{random filename}.exe""

手順 6

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %User Profile%\Documents\{random filename}.exe
  • {Recover String}{random letters}+.png
  • {Recover String}{random letters}+.txt
  • {Recover String}{random letters}+.html
  • %Desktop%\{Recover String}{random letters}+.png
  • %Desktop%\{Recover String}{random letters}+.txt
  • %Desktop%\{Recover String}{random letters}+.html
  • %User Profile%\Documents\{Recover String in lower case}file.txt

手順 7

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「RANSOM_HPCRYPTESLA.SM2」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

マルウェアは、感染されたコンピュータ内のファイルを暗号化する機能を備えています。


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