Trend Micro Security

RANSOM_FURY.R011C0DBD18

2018年3月6日
 解析者: Christian Noel Olalia   

 別名:

Trojan-Ransom.Win32.Fury.qe (KASPERSKY); Ransom:Win32/Cryptomix.A (MICROSOFT); Gen:Variant.Strictor.153133 (BITDEFENDER)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: 身代金要求型不正プログラム(ランサムウェア)
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: なし
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 他のマルウェアからの作成

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、Internet Explorer(IE)のゾーン設定を変更します。


  詳細

ファイルサイズ 257,024 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2018年2月12日
ペイロード ファイルの変更

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、異なるファイル名を用いて以下のフォルダ内に自身のコピーを作成します。

  • %ProgramData%\BC{username converted 8 hex values}.exe

(註:%ProgramData%フォルダは、Windows Vista および 7 の場合、通常、"C:\ProgramData"、Windows 2000、XP (32ビット)、Server 2003 の場合、"C:\Program Files"、Windows XP (64ビット) の場合、"C:\Program Files (x86)" です。)

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %Application Data%\Microsoft\Crypto\RSA\{random folder name}\random file name} - contains RSA key
  • %ProgramData%\F06C3C509054X0B7D28ZCDDBB17087B9C3E.0000 - contains public key

(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。.. %ProgramData%フォルダは、Windows Vista および 7 の場合、通常、"C:\ProgramData"、Windows 2000、XP (32ビット)、Server 2003 の場合、"C:\Program Files"、Windows XP (64ビット) の場合、"C:\Program Files (x86)" です。)

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
BC{username converted 8 hex values} = "%ProgramData%\BC{username converted 8 hex values}.exe"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\RunOnce
*BC{username converted 8 hex values} = "%ProgramData%\BC{username converted 8 hex values}.exe"

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion
BC{username converted 8 hex values} = {GUID}

HKEY_LOCAL_MACHINE\BCD00000000\Objects\
{{GUID}}\Elements\250000e0
Element = 01 00 00 00 00 00 00 00

HKEY_LOCAL_MACHINE\BCD00000000\Objects\
{{GUID}}\Elements\16000009
Element = 00

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion
{username converted 8 hex values} = {1 - number of encrypted files}

Webブラウザのホームページおよび検索ページの変更

マルウェアは、IEのゾーン設定を変更します。

ランサムウェアの不正活動

マルウェアは、以下のフォルダ内で確認されたファイルの暗号化はしません。

  • %Desktop%

(註:%Desktop%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Desktop"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\Desktop" です。.)

マルウェアは、以下の名称を利用して暗号化されたファイルのファイル名を改称します。

  • {random 32 hex values}.0000

マルウェアが作成する以下のファイルは、脅迫状です。

  • {encrypted file path}\_HELP_INSTRUCTION.txt


  対応方法

対応検索エンジン: 9.850
初回 VSAPI パターンバージョン 13.965.05
初回 VSAPI パターンリリース日 2018年2月13日
VSAPI OPR パターンバージョン 13.966.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2018年2月14日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion
    • BC{username converted 8 hex values} = {GUID}
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\BCD00000000\Objects\{{GUID}}\Elements\250000e0
    • Element = 01 00 00 00 00 00 00 00
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\BCD00000000\Objects\{{GUID}}\Elements\16000009
    • Element = 00
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion
    • {username converted 8 hex values} = {1 - number of encrypted files}
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • BC{username converted 8 hex values} = "%ProgramData%\BC{username converted 8 hex values}.exe"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\RunOnce
    • *BC{username converted 8 hex values} = "%ProgramData%\BC{username converted 8 hex values}.exe"

手順 5

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %Application Data%\Microsoft\Crypto\RSA\{random folder name}\random file name}
  • %ProgramData%\F06C3C509054X0B7D28ZCDDBB17087B9C3E.0000
  • {encrypted file path}\_HELP_INSTRUCTION.txt

手順 6

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
註:このフォルダは、隠しフォルダとして設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %Application Data%\Microsoft\Crypto\RSA\{random folder name}

手順 7

Internet Explorer(IE)のセキュリティ設定を修正します。

[ 詳細 ]

手順 8

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「RANSOM_FURY.R011C0DBD18」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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