Trend Micro Security

RANSOM_FAKEGLOBE.THAOLAH

2018年2月14日
 解析者: Mio Fidel Villena   

 別名:

Trojan-Ransom.Win32.Purgen.aem (KASPERSKY), Ransom:Win32/Ergop (MICROSOFT), Downloader (NORTON)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: 身代金要求型不正プログラム(ランサムウェア)
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化:  
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 他のマルウェアからの作成, インターネットからのダウンロード

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。


  詳細

ファイルサイズ 155,648 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 なし
発見日 2017年12月27日
ペイロード プロセスの強制終了, メッセージボックスの表示

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %System Root%\Users\Public\{Random hex strings}

(註:%System Root%フォルダは、オペレーティングシステム(OS)が存在する場所で、いずれのOSでも通常、 "C:" です。.)

マルウェアは、以下のファイルを作成し実行します。

  • %User Temp%\tmp{random values}.tmp.bat

(註:%User Temp%フォルダは、ユーザの一時フォルダで、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。.)

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %Application Data%\{Malware Name}.exe

(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。.)

マルウェアは、以下のプロセスを追加します。

  • vssadmin.exe Delete Shadows /All /Quiet

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\RunOnce
BrowserUpdateCheck = %Application Data%\{Malware name}.exe

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_ CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Terminal ServerClient\Servers

マルウェアは、以下のレジストリキーを削除します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Terminal Server Client\Default

プロセスの終了

マルウェアは、感染コンピュータ上でプロセスが常駐されていることを確認した場合、以下のいずれかの文字列を含むプロセスまたはサービスを終了します。

  • sql
  • outlook
  • Ssms
  • postgre
  • 1c
  • Excel
  • Word

ランサムウェアの不正活動

マルウェアは、ファイル名に以下の文字列を含むファイルの暗号化はしません。

  • {Malware name}
  • Read___ME.html
  • {GUID}

マルウェアは、以下のフォルダ内で確認されたファイルの暗号化はしません。

  • Windows
  • Microsoft
  • Microsoft Help
  • Windows App Certification Kit
  • Windows Defender
  • ESET
  • COMODO
  • Windows NT
  • Windows Kits
  • Windows Mail
  • Windows Media Player
  • Windows Multimedia Platform
  • Windows PhoneKits
  • Windows Phone Silverlight Kits
  • Windows Photo Viewer
  • WindowsPortable Devices
  • Windows Sidebar
  • WindowsPowerShell
  • NVIDIA Corporation
  • Microsoft.NET
  • Internet Explorer
  • Kaspersky Lab
  • McAfee
  • Avira
  • spytech software
  • Sysconfig
  • Avast
  • Dr.Web
  • Symantec
  • Symantec_Client_Security
  • system volume information
  • AVG
  • Microsoft Shared
  • Common Files
  • Outlook Express
  • Movie Maker
  • Chrome
  • Mozilla Firefox
  • Opera
  • YandexBrowser
  • Ntldr
  • Wsus
  • ProgramData

マルウェアは、暗号化されたファイルのファイル名に以下の拡張子を追加します。

  • ..doc

マルウェアが作成する以下のファイルは、脅迫状です。

  • {Encrypted file directory}\Read___ME.html


  対応方法

対応検索エンジン: 9.850
初回 VSAPI パターンバージョン 13.900.03
初回 VSAPI パターンリリース日 2018年1月12日
VSAPI OPR パターンバージョン 13.901.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2018年1月13日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

以下の削除されたレジストリキーまたはレジストリ値をバックアップを用いて修復します。

※註:マイクロソフト製品に関連したレジストリキーおよびレジストリ値のみが修復されます。このマルウェアもしくはアドウェア等が同社製品以外のプログラムも削除した場合には、該当プログラムを再度インストールする必要があります。

  • HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Terminal Server Client\Default

手順 5

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • HKEY_ CURRENT_USER\Software\Microsoft\Terminal ServerClient\Servers

手順 6

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

 
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\RunOnce
    • BrowserUpdateCheck = %Application Data%\{Malware name}.exe

手順 7

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %System Root%\Users\Public\{Random hex strings}
  • %User Temp%\tmp{random values}.tmp.bat
  • %Application Data%\{Malware name}.exe
  • {Encrypted file directory}\Read___ME.html

手順 8

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「RANSOM_FAKEGLOBE.THAOLAH」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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