Trend Micro Security

RANSOM_FAKEGLOBE.B

2018年6月5日
 解析者: Kiyoshi Obuchi   

 別名:

Troj.Ransom.W32.Crypren!c (AegisLab) ; a variant of Win32/Kryptik.FPQU (ESET-NOD32 ); Win32.Trojan.Crypren.Pkqs (Tencent)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: 身代金要求型不正プログラム(ランサムウェア)
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: なし
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 他のマルウェアからの作成, インターネットからのダウンロード

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェア マルウェアは、自身(コンピュータに侵入して最初に自身のコピーを作成した マルウェア )を削除します。


  詳細

ファイルサイズ 273,920 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 なし
発見日 2017年3月13日
ペイロード メッセージボックスの表示, プロセスの強制終了

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %User Temp%\qfjgmfgmkj.tmp

(註:%User Temp%フォルダは、ユーザの一時フォルダで、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。.)

マルウェアは、以下のファイルを作成し実行します。

  • %User Temp%\hjkhkHUhhjp.bat -> this will delete initially executed copy of malware and itself

(註:%User Temp%フォルダは、ユーザの一時フォルダで、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。.)

プロセスの終了

マルウェアは、感染コンピュータ上で以下のプロセスが常駐されていることを確認した場合、そのプロセスを終了します。

  • sql
  • outlook
  • postgre
  • smss

その他

マルウェア は、自身(コンピュータに侵入して最初に自身のコピーを作成した マルウェア )を削除します。

ランサムウェアの不正活動

マルウェアは、ファイル名に以下の文字列を含むファイルの暗号化はしません。

  • {Malware Name}
  • {GUID}
  • .sys
  • .midi
  • .cda
  • .cpl
  • .drv
  • .z
  • .fnt
  • .fon
  • .off
  • .gadget
  • .wsf
  • .xhtml
  • .vb

マルウェアは、以下のフォルダ内で確認されたファイルの暗号化はしません。

  • windows
  • Desktop
  • Microsoft
  • Microsoft Help
  • Windows App Certification Kit
  • Windows Defender
  • ESET
  • COMODO
  • Windows NT
  • Windows Kits
  • Windows Mail
  • Windows Media Player
  • Windows Multimedia Platform
  • Windows Phone Kits
  • Windows Phone Silverlight Kits
  • Windows Photo Viewer
  • Windows Portable Devices
  • Windows Sidebar
  • WindowsPowerShell
  • Temp
  • NVIDIA Corporation
  • Microsoft.NET
  • Internet Explorer
  • Kaspersky Lab
  • McAfee
  • Avira
  • spytech software
  • sysconfig
  • Avast
  • Dr.Web
  • Symantec
  • Symantec_Client_Security
  • system volume information
  • AVG

マルウェアは、暗号化されたファイルのファイル名に以下の拡張子を追加します。

  • .pizdec

マルウェアが作成する以下のファイルは、脅迫状です。

  • {Encrypted file directory}\how_to_open_files.html


  対応方法

対応検索エンジン: 9.850
初回 VSAPI パターンバージョン 13.282.00
初回 VSAPI パターンリリース日 2017年3月13日
VSAPI OPR パターンバージョン 13.283.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2017年3月14日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

「RANSOM_FAKEGLOBE.B」で検出したファイル名を確認し、そのファイルを終了します。

[ 詳細 ]

  • すべての実行中プロセスが、Windows のタスクマネージャに表示されない場合があります。この場合、"Process Explorer" などのツールを使用しマルウェアのファイルを終了してください。"Process Explorer" については、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルが、Windows のタスクマネージャまたは "Process Explorer" に表示されるものの、削除できない場合があります。この場合、コンピュータをセーフモードで再起動してください。
    セーフモードについては、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。

手順 4

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。  
  • %User Temp%\hjkhkHUhhjp.bat
  • %User Temp%\qfjgmfgmkj.tmp
  • {Encrypted file directory}\how_to_open_files.html

手順 5

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「RANSOM_FAKEGLOBE.B」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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