Ransom_EBOLA.THJBEAH
Ransom:MSIL/Ryzerlo.A (Microsoft), Artemis!AFA900026CA0 (McAfee)
Windows
- マルウェアタイプ: 身代金要求型不正プログラム(ランサムウェア)
- 破壊活動の有無: なし
- 暗号化: なし
- 感染報告の有無: はい
概要
マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。
マルウェアは、特定のレジストリ値を追加し、タスクマネージャを無効にします。これにより、通常はタスクマネージャを介して行うマルウェアのプロセスの終了が実行できなくなります。
詳細
侵入方法
マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。
インストール
マルウェアは、以下のファイルを作成します。
- %Application Data%\wallpaper.bmp
- %User Profile%\Documents\pass.decrypt
(註:%Application Data%フォルダは、現在ログオンしているユーザのアプリケーションデータフォルダです。Windows 2000、XP、Server 2003の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" です。また、Windows Vista、7、8の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。. %User Profile%フォルダは、現在ログオンしているユーザのプロファイルフォルダです。Windows 2000、XP、Server 2003の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>"です。また、Windows Vista、7、8の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>" です。)
マルウェアは、以下のファイルを作成し実行します。
- %Application Data%\000payload.exe
(註:%Application Data%フォルダは、現在ログオンしているユーザのアプリケーションデータフォルダです。Windows 2000、XP、Server 2003の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" です。また、Windows Vista、7、8の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。)
他のシステム変更
マルウェアは、以下のレジストリ値を追加します。
HKEY_CURRENT_USER\Control Panel\Desktop
WallpaperStyle = 1
HKEY_CURRENT_USER\Control Panel\Desktop
TileWallpaper = 0
マルウェアは、以下のレジストリ値を追加し、タスクマネージャを無効にします。
HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Policies\
System
DisableTaskMgr = 1
マルウェアは、コンピュータのデスクトップの壁紙に以下の画像を設定します。
情報漏えい
マルウェアは、以下の情報を収集します。
- Machine Name
- Username
情報収集
マルウェアは、以下のファイル内に収集した情報を保存します。
- %User Profile%\Documents\pass.decrypt
(註:%User Profile%フォルダは、現在ログオンしているユーザのプロファイルフォルダです。Windows 2000、XP、Server 2003の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>"です。また、Windows Vista、7、8の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>" です。)
その他
マルウェアは、以下の拡張子をもつファイルを暗号化します。
- .txt
- .doc
- .docx
- .xls
- .xlsx
- .ppt
- .pptx
- .odt
- .jpg
- .png
- .csv
- .sql
- .mdb
- .sln
- .php
- .asp
- .aspx
- .html
- .xml
- .psd
- .exe
- .css
- .gif
- .mp3
- .mp4
ランサムウェアの不正活動
マルウェアは、以下のディレクトリ内で確認されたファイルを暗号化します。
- %Desktop%\test
(註:%Desktop%フォルダは、現在ログオンしているユーザのデスクトップです。Windows 2000、XP、Server 2003の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Desktop" です。また、Windows Vista、7、8の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\Desktop" です。)
マルウェアは、暗号化されたファイルのファイル名に以下の拡張子を追加します。
- .101
マルウェアが作成する以下のファイルは、脅迫状です。
- %Desktop%\READ_ME.txt
対応方法
手順 1
Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。
手順 2
このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。
手順 3
このレジストリ値を削除します。
警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。
- In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies\System
- DisableTaskMgr = "1"
- DisableTaskMgr = "1"
- In HKEY_CURRENT_USER\Control Panel\Desktop
- WallpaperStyle = "1"
- WallpaperStyle = "1"
- In HKEY_CURRENT_USER\Control Panel\Desktop
- TileWallpaper = "0"
- TileWallpaper = "0"
手順 4
「Ransom_EBOLA.THJBEAH」で検出したファイル名を確認し、そのファイルを終了します。
- すべての実行中プロセスが、Windows のタスクマネージャに表示されない場合があります。この場合、"Process Explorer" などのツールを使用しマルウェアのファイルを終了してください。"Process Explorer" については、こちらをご参照下さい。
- 検出ファイルが、Windows のタスクマネージャまたは "Process Explorer" に表示されるものの、削除できない場合があります。この場合、コンピュータをセーフモードで再起動してください。
セーフモードについては、こちらをご参照下さい。 - 検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。
手順 5
以下のファイルを検索し削除します。
- %Application Data%\wallpaper.bmp
- %User Profile%\Documents\pass.decrypt
- %Desktop%\READ_ME.txt
- %Application Data%\000payload.exe
手順 7
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「Ransom_EBOLA.THJBEAH」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。
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