Trend Micro Security

RANSOM_CRYSIS.TICAOBI

2018年8月30日
 解析者: Arvin Roi Macaraeg   

 別名:

Trojan:Win32/Occamy.C (Microsoft), Trojan-Ransom.Win32.Encoder.be (Kaspersky), Win32/Filecoder.Crysis.U (ESET-NOD32)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: 身代金要求型不正プログラム(ランサムウェア)
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化:  
  • 感染報告の有無: はい

  概要


マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。


  詳細

ファイルサイズ 4,668,416 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 なし
発見日 2018年8月13日

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %System%\{Malware Filename}.exe
  • %User Startup%\{Malware Filename}.exe
  • %Common Startup%\{Malware Filename}.exe

(註:%System%フォルダは、システムフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows\System32" です。.. %User Startup%フォルダは、現在ログオンしているユーザのスタートアップフォルダです。Windows 98およびMEの場合、通常 "C:\Windows\Profiles\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup" です。Windows NTの場合、通常 "C:\WINNT\Profiles\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup" です。Windows XPの場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup" です。Windows Vista、7、8の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs\Startup" です。. %Common Startup%フォルダは、すべてのユーザのスタートアップフォルダです。Windows 2000、XP、Server 2003の場合、通常 "C:\Documents and Settings\All Users\Start Menu\Programs\Startup" です。また、Windows Vista、7、8の場合、通常 "C:\ProgramData\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs\Startup" です。)

マルウェアは、以下のプロセスを追加します。

  • cmd.exe /c vssadmin delete shadows /all /quiet

マルウェアは、身代金を要求する手紙として、テキストファイルを作成します。このテキストファイルは以下の内容を含んでいます。

  • {All Drives}:\FILES ENCRYPTED.txt
  • %Desktop%\FILES ENCRYPTED.txt
  • %Public%\Desktop\FILES ENCRYPTED.txt
  • %User Startup%\Info.hta
  • %Common Startup%\Info.hta
  • %Application Data%\Info.hta
  • %System%/Info.hta

(註:%Desktop%フォルダは、現在ログオンしているユーザのデスクトップです。Windows 2000、XP、Server 2003の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Desktop" です。また、Windows Vista、7、8の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\Desktop" です。. %Public%フォルダは、すべてのユーザ共通のファイルまたはフォルダのリポジトリとして機能するフォルダです。Windows Vista、7、8の場合、通常 "C:\Users\Public" です。. %User Startup%フォルダは、現在ログオンしているユーザのスタートアップフォルダです。Windows 98およびMEの場合、通常 "C:\Windows\Profiles\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup" です。Windows NTの場合、通常 "C:\WINNT\Profiles\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup" です。Windows XPの場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup" です。Windows Vista、7、8の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs\Startup" です。. %Common Startup%フォルダは、すべてのユーザのスタートアップフォルダです。Windows 2000、XP、Server 2003の場合、通常 "C:\Documents and Settings\All Users\Start Menu\Programs\Startup" です。また、Windows Vista、7、8の場合、通常 "C:\ProgramData\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs\Startup" です。. %Application Data%フォルダは、現在ログオンしているユーザのアプリケーションデータフォルダです。Windows 2000、XP、Server 2003の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" です。また、Windows Vista、7、8の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。. %System%フォルダは、システムフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows\System32" です。.)

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
1.exe = "C:\Windows\System32\1.exe"

ランサムウェアの不正活動

マルウェアは、暗号化されたファイルのファイル名に以下の拡張子を追加します。

  • .id-{ID}.[Fordecrypt72hours@{BLOCKED}q.com].bip


  対応方法

対応検索エンジン: 9.850
初回 VSAPI パターンバージョン 14.442.04
初回 VSAPI パターンリリース日 2018年8月14日
VSAPI OPR パターンバージョン 14.443.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2018年8月15日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

 
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • 1.exe = "C:\Windows\System32\1.exe"

手順 4

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「RANSOM_CRYSIS.TICAOBI」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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