Trend Micro Security

RANSOM_CRYPWALL.YUYAIA

2016年2月16日
 解析者: Sammy Chua   

 別名:

Ransom:Win32/Crowti!rfn (Microsoft), Trojan.Win32.Filecoder (Ikarus), Trojan.Win32.CryptoWall.G (Baidu-International), Win32/Filecoder.CryptoWall.G (ESET-NOD32),

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: トロイの木馬型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: はい
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。

マルウェアは、特定のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。 マルウェアは、バックドア活動の機能を備えていません。

マルウェアは、Internet Explorer(IE)のゾーン設定を変更します。

マルウェア マルウェアは、自身(コンピュータに侵入して最初に自身のコピーを作成した マルウェア )を削除します。


  詳細

ファイルサイズ 270,336 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2016年2月10日
ペイロード システムセキュリティへの感染活動

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %Application Data%\{random characters}\{random characters}.exe

(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。.)

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %User Startup%\INSTRUCTIONS_{RANDOM HEX}.html
  • %User Startup%\INSTRUCTIONS_{RANDOM HEX}.png
  • %User Startup%\INSTRUCTIONS_{RANDOM HEX}.txt
  • {Drive Letter}:\INSTRUCTIONS_{RANDOM HEX}.png

(註:%User Startup%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup" 、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、" C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs\Startup" です。.)

マルウェアは、以下のファイルを作成し実行します。

  • %Desktop%\INSTRUCTIONS_{RANDOM HEX}.html
  • %Desktop%\INSTRUCTIONS_{RANDOM HEX}.png
  • %Desktop%\INSTRUCTIONS_{RANDOM HEX}.txt

(註:%Desktop%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Desktop"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\Desktop" です。.)

マルウェアは、以下のプロセスを追加します。

  • svchost.exe

マルウェアは、以下のプロセスに組み込まれ、システムのプロセスに常駐します。

  • created svchost.exe

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
{random characters} = "%Application Data%\{random characters}\{random characters}.exe"

感染活動

マルウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。

バックドア活動

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

  • http://abcdesignbv.nl/vb4UWH.php?{random letter}={random values}
  • http://arthuretpaul.com/CiY8cG.php?{random letter}={random values}
  • http://arthuretpaul.com/cgi-sys/suspendedpage.cgi?{random letter}={random values}
  • http://{BLOCKED}tv.altervista.org/M2auqS.php?{random letter}={random values}
  • http://{BLOCKED}ndefterli.com/IAk2Qi.php?{random letter}={random values}
  • http://{BLOCKED}alandais.co.nz/3fHZPS.php?{random letter}={random values}
  • http://{BLOCKED}hemes.com/vwnRJG.php?{random letter}={random values}
  • http://{BLOCKED}deling.ca/rHCcSm.php?{random letter}={random values}
  • http://{BLOCKED}chule-gaumenfreude.de/09oq1Q.php?{random letter}={random values}
  • http://{BLOCKED}h.com/oLCebS.php?{random letter}={random values}
  • http://{BLOCKED}mayard.altervista.org/Dcj485.php?{random letter}={random values}
  • http://{BLOCKED}pitalgroup.com/HTDyaz.php?{random letter}={random values}
  • http://{BLOCKED}ablethoughts.com/QzGq85.php?{random letter}={random values}
  • http://{BLOCKED}hchang.com/9vAMq_.php?{random letter}={random values}
  • http://{BLOCKED}g.de/qmnKy8.php?{random letter}={random values}
  • http://{BLOCKED}deocio.com/agIYZE.php?{random letter}={random values}
  • http://{BLOCKED}yingboars.com/5dKXSR.php?{random letter}={random values}
  • http://{BLOCKED}sparentsblog.com/Qemfzh.php?{random letter}={random values}
  • http://{BLOCKED}sparentsblog.com/cgi-sys/suspendedpage.cgi?{random letter}={random values}
  • http://{BLOCKED}t.sk/174DQV.php?{random letter}={random values}
  • http://{BLOCKED}t.sk/YAyiWn.php?{random letter}={random values}
  • http://{BLOCKED}buzz.altervista.org/oaHLO8.php?{random letter}={random values}
  • http://{BLOCKED}attila.com/4t8H6r.php?{random letter}={random values}
  • http://{BLOCKED}ortes.es/P35YLA.php?{random letter}={random values}
  • http://www.{BLOCKED}defterli.com/IAk2Qi.php?{random letter}={random values}
  • http://www.{BLOCKED}attila.com/4t8H6r.php?{random letter}={random values}
  • http://{BLOCKED}tographie.free.fr/SCNnAd.php?{random letter}={random values}

マルウェアは、バックドア活動の機能を備えていません。

Webブラウザのホームページおよび検索ページの変更

マルウェアは、IEのゾーン設定を変更します。

その他

マルウェアは、以下の拡張子をもつファイルを暗号化します。

  • pdf
  • pot
  • xlt
  • pps
  • xlw
  • dot
  • rtf
  • ppt
  • xls
  • doc
  • xml
  • htm
  • html
  • hta
  • zip
  • dvr-ms
  • wvx
  • wmx
  • wmv
  • wm
  • mpv2
  • mpg
  • mpeg
  • mpe
  • mpa
  • mp2v
  • mp2
  • m1v
  • IVF
  • asx
  • asf
  • wax
  • snd
  • rmi
  • m3u
  • au
  • aiff
  • aifc
  • aif
  • midi
  • mid
  • wma
  • wav
  • m p3
  • wmf
  • tiff
  • tif
  • rle
  • png
  • jpeg
  • jpe
  • jpg
  • jfif
  • ico
  • gif
  • emf
  • dib
  • bmp

マルウェアは、以下のファイル名を使用し、暗号化されたファイルを改称します。

  • {5 to 10 alphanumeric characters}.{2 to 5 alphanumeric characters}

マルウェア は、自身(コンピュータに侵入して最初に自身のコピーを作成した マルウェア )を削除します。

マルウェアは、以下のファイル名を使用し、暗号化されたファイルを改称します。

  • {5から10までの英数字}.{2から5までの英数字}

マルウェアは、CD-ROMドライブを除くすべてのドライブを検索してファイルを暗号化します。

マルウェアは、以下の拡張子を持つファイルは暗号化しません。

  • vb
  • scr
  • reg
  • pif
  • msi 
  • exe
  • com
  • cmd
  • bat 
  • bas

マルウェアは、以下の脅迫状を表示します。

ユーザが脅迫状に指定されている支払いサイトに接続すると、以下の復号サービスサイトがブラウザに表示されます。

マルウェアは、ルートキット機能を備えていません。

マルウェアは、脆弱性を利用した感染活動を行いません。


  対応方法

対応検索エンジン: 9.800
初回 VSAPI パターンバージョン 12.334.01
初回 VSAPI パターンリリース日 2016年2月10日
VSAPI OPR パターンバージョン 12.335.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2016年2月11日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • {random characters} = "%Application Data%\{random characters}\{random characters}.exe"

手順 5

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %Application Data%\{random characters}\{random characters}.exe
  • %User Startup%\INSTRUCTIONS_{RANDOM HEX}.html
  • %User Startup%\INSTRUCTIONS_{RANDOM HEX}.png
  • %User Startup%\INSTRUCTIONS_{RANDOM HEX}.txt
  • %Desktop%\INSTRUCTIONS_{RANDOM HEX}.html
  • %Desktop%\INSTRUCTIONS_{RANDOM HEX}.png
  • %Desktop%\INSTRUCTIONS_{RANDOM HEX}.txt
  • {Drive Letter}:\INSTRUCTIONS_{RANDOM HEX}.png

手順 6

Internet Explorer(IE)のセキュリティ設定を修正します。

[ 詳細 ]

手順 7

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「RANSOM_CRYPWALL.YUYAIA」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

手順 8

バックアップから暗号化されたファイルを復元してください。


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