Trend Micro Security

RANSOM_CRYPVAULT.A

2016年5月19日
 解析者: Jennifer Gumban   

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: トロイの木馬型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: なし
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 他のマルウェアからの作成

マルウェアは、他のマルウェアのパッケージとともにコンポーネントとしてコンピュータに侵入します。 マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、実行後、自身を削除します。


  詳細

ファイルサイズ 不定
メモリ常駐 なし
発見日 2015年3月24日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続, 情報収集, メッセージボックスの表示, 画像の表示

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアのパッケージとともにコンポーネントとしてコンピュータに侵入します。

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、異なるファイル名を用いて以下のフォルダ内に自身のコピーを作成します。

  • %System%\{name of legitimate application}\{name of legitimate application}.{random extension} - set to hidden

(註:%System%フォルダは、システムフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows\System32" です。.)

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %Application Data%\VAULT.hta
  • %Application Data%\Microsoft\Windows\Templates\VAULT.hta
  • {drive}\VAULT.hta
  • %System Root%\VAULT.hta
  • %User Startup%\VAULT.hta
  • %Desktop%\VAULT.hta
  • %Application Data%\VAULT.KEY
  • %Application Data%\Microsoft\Windows\Templates\VAULT.KEY
  • %Desktop%\VAULT.KEY
  • {drive}\VAULT.hta
  • %System Root%\VAULT.KEY
  • %Application Data%\CONFIRMATION.KEY
  • %Application Data%\Microsoft\Windows\Templates\CONFIRMATION.KEY

(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。.. %System Root%フォルダは、オペレーティングシステム(OS)が存在する場所で、いずれのOSでも通常、 "C:" です。.. %User Startup%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup" 、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、" C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs\Startup" です。.. %Desktop%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Desktop"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\Desktop" です。.)

マルウェアは、以下のプロセスにコードを組み込みます。

  • explorer.exe
  • svchost.exe

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
{name of legitimate application} = %System%\{name of legitimate application}\{name of legitimate application}.{random extension}

ファイル感染

マルウェアは、ファイル名に以下の文字列を含むファイルには感染しません。

  • windows
  • temp
  • recycle
  • program
  • appdata
  • avatar
  • roaming
  • msoffice
  • temporary
  • sample
  • themes
  • uploads
  • csize
  • resource
  • internet
  • com_
  • intel
  • common
  • resources
  • texture
  • profiles
  • library
  • clipart
  • manual
  • games
  • framework64
  • setupcache
  • autograph
  • maps
  • amd64
  • cache
  • support
  • guide
  • abbyy
  • application
  • thumbnails
  • avatars
  • template
  • adobe

ダウンロード活動

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスして自身のコンポーネントファイルをダウンロードします。

  • {BLOCKED}comingsoon.com

その他

マルウェアは、以下の拡張子をもつファイルを暗号化します。

  • *.xls
  • *.doc
  • *.pdf
  • *.rtf
  • *.psd
  • *.dwg
  • *.cdr
  • *.cd
  • *.mbd
  • *.1cd
  • *.dbf
  • *.sqlite
  • *.jpg
  • *.zip
  • *.7z

マルウェアは、以下のファイル名を使用し、暗号化されたファイルを改称します。

  • {file name and extension}.vault

マルウェアは、実行後、自身を削除します。


  対応方法

対応検索エンジン: 9.800

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • {name of legitimate application} = %System%\{name of legitimate application}\{name of legitimate application}.{random extension}

手順 4

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。  
  • VAULT.hta

手順 5

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「RANSOM_CRYPVAULT.A」と検出したファイルはすべて削除してください。 註=検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。ただし、念のため、隔離されたファイルを削除してください。詳しくは、こちらをご確認下さい。


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