Trend Micro Security

RANSOM_CRYPTOMIX.J

2018年8月17日
 解析者: Carl Maverick Pascual   

 別名:

Trojan:Win32/Gandcrab.AF (Microsoft) ; W32/GandCrab.B!tr (Fortinet)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: 身代金要求型不正プログラム(ランサムウェア)
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化:  
  • 感染報告の有無: はい

  概要


マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。


  詳細

ファイルサイズ 171,008 bytes
メモリ常駐 なし
発見日 2018年8月16日

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • {Encrypted Directory}:\_HELP_INSTRUCTION.TXT

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %ProgramData%\{10 Random Values}.exe

(註:%ProgramData%フォルダは、マルチユーザーシステムにおいて任意のユーザがプログラムに変更を加えることができるプログラムファイルフォルダのバージョンです。これには、すべてのユーザのアプリケーションデータが含まれます。Windows Vista、7、8の場合、通常 "C:\ProgramData" です。)

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
{10 Random Characters} = "{Malware directory}\{Malware File Name}.exe"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
{10 Random Characters} = "%ProgramData%\{10 Random Hex Values}.exe"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\RunOnce
*{10 Random Characters} = "%ProgramData%\{10 Random Hex Values}.exe"

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion
{8 Random Characters} = {Number of encrypted files}

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion
{10 Random Characters} = {Random Values}

ランサムウェアの不正活動

マルウェアは、以下のディレクトリ内で確認されたファイルを暗号化します。

  • {Fixed Drive}
  • {Removable Drive}
  • {Network Drive}

マルウェアは、ファイル名に以下の文字列を含むファイルの暗号化はしません。

  • bootmgr
  • ntldr
  • NTLDR
  • NTDETECT.COM
  • ntdetect.com

マルウェアは、以下のフォルダ内で確認されたファイルの暗号化はしません。

  • %Windows%
  • %ProgramData%
  • %Program Files%

(註:%Windows%フォルダは、Windowsが利用するフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows" です。.. %ProgramData%フォルダは、マルチユーザーシステムにおいて任意のユーザがプログラムに変更を加えることができるプログラムファイルフォルダのバージョンです。これには、すべてのユーザのアプリケーションデータが含まれます。Windows Vista、7、8の場合、通常 "C:\ProgramData" です。. %Program Files%フォルダは、デフォルトのプログラムファイルフォルダです。Windows 2000、Server 2003、XP(32-bit),Vista(32-bit)、7(32-bit)、8(32-bit)の場合、通常 "C:\Program Files"です。また、Windows XP(64-bit)、Vista(64-bit)、7(64-bit)、8(64-bit)の場合、通常 "C:\Program Files(x86)" です。)

マルウェアは、以下の名称を利用して暗号化されたファイルのファイル名を改称します。

  • {32 Random Characters}.SYS


  対応方法

対応検索エンジン: 9.850
初回 VSAPI パターンバージョン 14.448.02
初回 VSAPI パターンリリース日 2018年8月17日
VSAPI OPR パターンバージョン 14.449.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2018年8月18日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

「RANSOM_CRYPTOMIX.J」で検出したファイル名を確認し、そのファイルを終了します。

[ 詳細 ]

  • すべての実行中プロセスが、Windows のタスクマネージャに表示されない場合があります。この場合、"Process Explorer" などのツールを使用しマルウェアのファイルを終了してください。"Process Explorer" については、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルが、Windows のタスクマネージャまたは "Process Explorer" に表示されるものの、削除できない場合があります。この場合、コンピュータをセーフモードで再起動してください。
    セーフモードについては、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

 
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • {10 Random Hex Values} = "{Malware directory}\{Malware File Name}.exe"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • {10 Random Hex Values} = "C:\ProgramData\{10 Random Hex Values}.exe"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\RunOnce
    • *{10 Random Hex Values} = "C:\ProgramData\{10 Random Hex Values}.exe"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion
    • {8 Random Hex Values} = {Number of encrypted files}
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion
    • {10 Random Hex Values} = {Decryption Key}

手順 5

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %ProgramData%\{10 Random Characters}.exe

手順 7

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「RANSOM_CRYPTOMIX.J」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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