Trend Micro Security

RANSOM_CRYPTESLA

2016年7月6日

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: トロイの木馬型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化:  
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード

■ ランサムウェアファイル復号ツール公開

ランサムウェアの脅威が世界的に深刻になっている状況を受けて、ランサムウェアによって暗号化されたファイルの復号ツールをトレンドマイクロは公開しました。この復号ツールの使用方法や復号可能なファイルの条件などの制限事項については以下のダウンロードページを参照してください。

法人向けダウンロードURL:http://esupport.trendmicro.com/solution/ja-JP/1114224.aspx

個人向けダウンロードURL:https://esupport.trendmicro.com/support/vb/solution/ja-jp/1114210.aspx

また、トレンドマイクロでは、ランサムウェアの被害に遭われている法人・個人を対象に無料相談窓口も開設していますので、お困りの方は一度ご相談ください。

マルウェアは、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることにより、コンピュータに侵入します。

マルウェアは、Internet Explorer(IE)のゾーン設定を変更します。

マルウェアは、特定のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。


  詳細

ペイロード URLまたはIPアドレスに接続, 画像の表示, プロセスの強制終了

侵入方法

マルウェアは、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることにより、コンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下として自身のコピーを作成し、実行します。

  • %My Documents%\{random filen ame}.exe
    (Note: %My Documents% is usually C:\Documents and Settings\{user name}\My Documents on Windows 2000, XP, and Server 2003, or C:\Users\{user name}\Documents on Windows Vista and 7.)

マルウェアは、以下のコンポーネントファイルを作成します。

  • %My Documents%\desctop.ini
  • %My Documents%\-!recover!-!file!-.txt
  • {folders containing encrypted files}\-!RecOveR!-{random}++.Png
  • {folders containing encrypted files}\-!RecOveR!-{random}++.Txt
  • {folders containing encrypted files}\-!RecOveR!-{random}++.Htm
  • %Desktop%\-!RecOveR!-{random}++.Png
  • %Desktop%\-!RecOveR!-{random}++.Txt

(註:%Desktop%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Desktop"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\Desktop" です。.)

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
{random} = C:\WINDOWS\SYSTEM32\CMD.EXE /C START "%My Documents%\{random file name}.exe"

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Axronics

マルウェアは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\policies\
system
EnableLinkedConnections = "1"

Webブラウザのホームページおよび検索ページの変更

マルウェアは、IEのゾーン設定を変更します。

その他

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

  • http://{random URLs based on variant}

マルウェアは、以下の拡張子をもつファイルを暗号化します。

  • .3fr
  • .7z
  • .accdb
  • .ai
  • .amp
  • .apk
  • .arch00
  • .arw
  • .asset
  • .avi
  • .bar
  • .bay
  • .bc6
  • .bc7
  • .big
  • .bik
  • .bkf
  • .bkp
  • .blob
  • .bsa
  • .cas
  • .cdr
  • .cer
  • .cfr
  • .cr2
  • .crt
  • .crw
  • .css
  • .csv
  • .d3dbsp
  • .das
  • .dazip
  • .db0
  • .dba
  • .dbf
  • .dcr
  • .der
  • .desc
  • .dmp
  • .dng
  • .doc
  • .docm
  • .docx
  • .dwg
  • .dxg
  • .epk
  • .eps
  • .erf
  • .esm
  • .ff
  • .flv
  • .forge
  • .fos
  • .fpk
  • .fsh
  • .gdb
  • .gho
  • .hkdb
  • .hkx
  • .hplg
  • .hvpl
  • .ibank
  • .icxs
  • .indd
  • .itd
  • .itdb
  • .itl
  • .itm
  • .iwd
  • .iwi
  • .jpeg
  • .jpg
  • .js
  • .kdb
  • .kdc
  • .kf
  • .layout
  • .lbf
  • .litemod
  • .lrf
  • .ltx
  • .lvl
  • .m2
  • .m3u
  • .m4a
  • .mcmeta
  • .mdb
  • .mdbackup
  • .mdd
  • .mddata
  • .mdf
  • .mef
  • .menu
  • .mlx
  • .mov
  • .mp4
  • .mpqge
  • .mrwref
  • .ncf
  • .nrw
  • .ntl
  • .odb
  • .odc
  • .odm
  • .odp
  • .ods
  • .odt
  • .orf
  • .p12
  • .p7b
  • .p7c
  • .pak
  • .pdd
  • .pdf
  • .pef
  • .pem
  • .pfx
  • .pkb
  • .pkpass
  • .png
  • .ppt
  • .pptm
  • .pptx
  • .psd
  • .psk
  • .pst
  • .ptx
  • .py
  • .qdf
  • .qic
  • .r3d
  • .raf
  • .rar
  • .raw
  • .rb
  • .re4
  • .rgss3a
  • .rim
  • .rofl
  • .rtf
  • .rw2
  • .rwl
  • .sav
  • .sb
  • .sid
  • .sidd
  • .sidn
  • .sie
  • .sis
  • .slm
  • .snx
  • .sql
  • .sr2
  • .srf
  • .srw
  • .sum
  • .svg
  • .syncdb
  • .t12
  • .t13
  • .tax
  • .tor
  • .txt
  • .upk
  • .vcf
  • .vdf
  • .vfs
  • .vfs0
  • .vpk
  • .vpp_pc
  • .vtf
  • .w3x
  • .wallet
  • .wb2
  • .wma
  • .wmo
  • .wmv
  • .wotreplay
  • .wpd
  • .wps
  • .x3f
  • .xf
  • .xlk
  • .xls
  • .xlsb
  • .xlsm
  • .xlsx
  • .xxx
  • .zip
  • .ztm
  • .ztmp

マルウェアは、以下のファイルを開きます。

  • %Desktop%\-!RecOveR!-{random}++.Png
  • %Desktop%\-!RecOveR!-{random}++.Tx

(註:%Desktop%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Desktop"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\Desktop" です。.)

マルウェアは、ユーザ特権を調整します。

作成される脅迫状は、以下の情報を含みます。

マルウェアは、以下のコマンドを実行し、シャドウコピーを削除します。

vssadmin.exe Delete Shadows /For=C: /quiet

マルウェアは、以下の文字列を含むプロセスを終了します。

  • taskmg
  • regedi
  • procex
  • msconfi
  • cmd


  対応方法

対応検索エンジン: 9.800

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

このマルウェアのパス名およびファイル名を確認します。
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用いてウイルス検索を実行してください。「RANSOM_CRYPTESLA」で検出したパス名およびファイル名を確認し、メモ等をとってください。

手順 4

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 5

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • {random} = C:\WINDOWS\SYSTEM32\CMD.EXE /C START "%My Documents%\{random file name}.exe"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\policies\system
    • EnableLinkedConnections = "1"

手順 6

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software
    • Axronics

手順 7

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %My Documents%\desctop.ini
  • %My Documents%\-!recover!-!file!-.txt
  • {folders containing encrypted files}\-!RecOveR!-{random}++.Png
  • {folders containing encrypted files}\-!RecOveR!-{random}++.Txt
  • {folders containing encrypted files}\-!RecOveR!-{random}++.Htm
  • %Desktop%\-!RecOveR!-{random}++.Png
  • %Desktop%\-!RecOveR!-{random}++.Txt

手順 8

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「RANSOM_CRYPTESLA」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

■ ランサムウェアファイル復号ツール公開

ランサムウェアの脅威が世界的に深刻になっている状況を受けて、ランサムウェアによって暗号化されたファイルの復号ツールをトレンドマイクロは公開しました。この復号ツールの使用方法や復号可能なファイルの条件などの制限事項については以下のダウンロードページを参照してください。

法人向けダウンロードURL:http://esupport.trendmicro.com/solution/ja-JP/1114224.aspx
個人向けダウンロードURL:https://esupport.trendmicro.com/support/vb/solution/ja-jp/1114210.aspx

また、トレンドマイクロでは、ランサムウェアの被害に遭われている法人・個人を対象に無料相談窓口も開設していますので、お困りの方は一度ご相談ください。


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