Trend Micro Security

RANSOM_CRYPNISCA.A

2016年1月8日
 解析者: Sammy Chua   

 別名:

Ransom:Win32/Denisca!rfn (Microsoft); Ransom.Denisca.S4 (CAT-QuickHeal); Trojan/Win32.Ransom (AhnLab-V3);

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: トロイの木馬型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: なし
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。

マルウェアは、バックドア活動の機能を備えていません。

マルウェアは、特定のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。 ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。 マルウェア マルウェアは、自身(コンピュータに侵入して最初に自身のコピーを作成した マルウェア )を削除します。


  詳細

ファイルサイズ 35,328 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2015年11月6日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下のフォルダを追加します。

  • %Application Data%\ChromeUpdServeis

(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。.)

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %Application Data%\ChromeUpdServeis\Microsoft_{10 letters}.exe

(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。.)

マルウェアは、以下のプロセスを追加します。

  • svchost.exe

マルウェアは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • sc0rpi0n_for_ever_2_10141105

マルウェアは、以下のプロセスにコードを組み込みます。

  • created svchost.exe

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
ChromeUpdServeisSystem = "%Application Data%\ChromeUpdServeis\Microsoft_{10 letters}.exe"

他のシステム変更

マルウェアは、以下のファイルを削除します。

  • %Application Data%\ChromeUpdServeis\Microsoft_{10 letters}.exe:Zone.Identifier
  • %Application Data%\transend.sys
  • %Application Data%\$PIGNW234CW6Y2H.sys

(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。.)

マルウェアは、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Internet Explorer\MINIE

マルウェアは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion
ChromeUpdServeisName = "Microsoft_{10 letters}.exe"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion
ChromeUpdServeis32 = "{malware file path}\{malware file name}"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Internet Explorer\Main
DisableFirstRunCustomize = "1"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Internet Explorer\Main
Play_Background_Sounds = "no"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Internet Explorer\MINIE
ShowStatusBar = "1"

マルウェアは、以下のレジストリ値を変更します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Internet Explorer\Main
StatusBarWeb = "1"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「"0"」となります。)

感染活動

マルウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。

バックドア活動

マルウェアは、バックドア活動の機能を備えていません。

ダウンロード活動

マルウェアは、以下のファイル名でダウンロードしたファイルを保存します。

  • %Application Data%\$EB42FEABC.sys
  • %Application Data%\$FFFCB712AC.sys
  • %Application Data%\NUF3$F@UHT.sys

(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。.)

その他

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.187.106
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.187.107

ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。

マルウェア は、自身(コンピュータに侵入して最初に自身のコピーを作成した マルウェア )を削除します。

マルウェアは以下の情報を収集し、自身のサーバに報告します。

  • ボリュームシリアル番号 (C:からH:のドライブのうち最初に認識されたドライブ)
  • マルウェアが作成したコピーのハッシュ値
  • オペレーティング・システム(OS)のバージョン
  • Internet Explorer(IE)のバージョン

マルウェアは以下のURLに接続します。

  • https://twitter.com/search?q={serial}{hash from serveisname}&src=typd&vertical=default&f=tweets

マルウェアは以下のコマンドを実行してブラウザを非表示で開きます。

%Program Files%\Google\Chrome\Application\chrome.exe --multi-profiles --disable-translate --disable-infobars --no-message-box --mute-audio --user-data-dir=""%Application Data%\Google\Chrome\default2" http://{blocked}105

マルウェアは、ルートキット機能を備えていません。

マルウェアは、脆弱性を利用した感染活動を行いません。


  対応方法

対応検索エンジン: 9.800

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

 
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • ChromeUpdServeisSystem = "%Application Data%\ChromeUpdServeis\Microsoft_{10 letters}.exe"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion
    • ChromeUpdServeisName = "Microsoft_{10 letters}.exe"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion
    • ChromeUpdServeis32 = "{malware file path}\{malware file name}"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Internet Explorer\Main
    • DisableFirstRunCustomize = "1"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Internet Explorer\Main
    • Play_Background_Sounds = "no"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Internet Explorer\MINIE
    • ShowStatusBar = "1"

手順 5

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Internet Explorer
    • MINIE

手順 6

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
事前に意図的に対象の設定を変更していた場合は、意図するオリジナルの設定に戻してください。変更する値が分からない場合は、システム管理者にお尋ねいただき、レジストリの編集はお客様の責任として行なって頂くようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Internet Explorer\Main
    • From: StatusBarWeb = "1"
      To: StatusBarWeb = "0"

手順 7

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %Application Data%\$EB42FEABC.sys
  • %Application Data%\$FFFCB712AC.sys
  • %Application Data%\NUF3$F@UHT.sys

手順 8

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
註:このフォルダは、隠しフォルダとして設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %Application Data%\ChromeUpdServeis

手順 9

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「RANSOM_CRYPNISCA.A」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

手順 10

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「RANSOM_CRYPNISCA.A」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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