Trend Micro Security

RANSOM_CRYPICH.EL

2017年9月25日
 解析者: Anthony Joe Melgarejo   

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: トロイの木馬型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: はい
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 Eメールを介したスパム活動, インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

マルウェアは、他のマルウェアもしくはグレイウェア、または不正リモートユーザによるスパムメールに添付され、コンピュータに侵入します。 マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、特定のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。


  詳細

ファイルサイズ 494,080 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 なし
発見日 2015年8月28日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続, ファイルの作成

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアもしくはグレイウェア、または不正リモートユーザによるスパムメールに添付され、コンピュータに侵入します。

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下として自身のコピーを作成し、実行します。

  • %Program Files%\1C\{malware file name}.exe
  • %User Temp%\1C\{malware file name}.exe

(註:%Program Files%フォルダは、プログラムファイルのフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、 "C:\Program Files"、64bitのOS上で32bitのアプリケーションを実行している場合、 "C:\Program Files (x86)" です。.. %User Temp%フォルダは、ユーザの一時フォルダで、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。.)

マルウェアは、以下のコンポーネントファイルを作成します。

  • %User Temp%\1C\desk.jpg
  • %Program Files%\1C\{random file name}.{random extension} - contains victim ID and time stamp
  • %User Temp%\1C\desk.bmp - ransom note image
  • %User Temp%\1C\desk.jpg - ransom note image

(註:%User Temp%フォルダは、ユーザの一時フォルダで、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。.. %Program Files%フォルダは、プログラムファイルのフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、 "C:\Program Files"、64bitのOS上で32bitのアプリケーションを実行している場合、 "C:\Program Files (x86)" です。.)

マルウェアは、以下のフォルダを作成します。

  • %Program Files%\1C
  • %User Temp%\1C

(註:%Program Files%フォルダは、プログラムファイルのフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、 "C:\Program Files"、64bitのOS上で32bitのアプリケーションを実行している場合、 "C:\Program Files (x86)" です。.. %User Temp%フォルダは、ユーザの一時フォルダで、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。.)

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
CurrentVersion\Run
pr = "%Program Files%\1C\{malware file name}.exe"

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリ値を変更し、デスクトップの壁紙を変更します。

HKEY_CURRENT_USER\Control Panel\Desktop
TileWallpaper = "0"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「{user-defined}」となります。)

HKEY_CURRENT_USER\Control Panel\Desktop
Wallpaper = "%User Temp%\desk.bmp"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「{user-defined}」となります。)

マルウェアは、コンピュータのデスクトップの壁紙に以下の画像を設定します。

その他

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

  • http://{BLOCKED}-update.com/install/inst.php?vers=CL%201.1.0.0&id={victim ID}-{time stamp}{random number}&sender=eric

マルウェアは、以下の拡張子をもつファイルを暗号化します。

  • dt
  • ods
  • pef
  • pptm
  • txt
  • pst
  • ptx
  • pz3
  • odp
  • qic
  • wps
  • r3d
  • rwl
  • rx2
  • p12
  • sbs
  • wps
  • odc
  • odb
  • old
  • nbd
  • nx1
  • nrw
  • orf
  • ppt
  • csv
  • mdb
  • cer
  • arj
  • ods
  • odt
  • pdf
  • docx
  • gzip
  • m2v
  • cpt
  • raw
  • cdr
  • 3gp
  • 7z
  • rar
  • db3
  • zip
  • xls
  • rtf
  • doc
  • jpeg
  • jpg
  • dbf
  • 1cd
  • xlsx
  • pptx
  • ppsx
  • key
  • wab
  • pwm
  • tib
  • dwg
  • xlsb
  • xlsk
  • xlsm
  • 113
  • accdb
  • asm
  • bak
  • fbx
  • fbw
  • fbk
  • fdb
  • fbf
  • max
  • m3d
  • ldf
  • keystore
  • gbk
  • gho
  • sn1
  • sna
  • spf
  • sr2
  • srf
  • srw
  • tis
  • tbl
  • x3f

マルウェアは、以下のファイル名を使用し、暗号化されたファイルを改称します。

  • email-{BLOCKED}ecoder10@gmail.com.ver-CL 1.1.0.0.id-{victim ID}-{time stamp}{random number}.randomname-{encoded file name}.cbf


  対応方法

対応検索エンジン: 9.750

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\CurrentVersion\Run
    • pr = "%Program Files%\1C\{malware file name}.exe"

手順 4

デスクトッププロパティを修正します。

[ 詳細 ]

手順 5

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
フォルダが隠しフォルダ属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。  
  • %Program Files%\1C
  • %User Temp%\1C

手順 6

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「RANSOM_CRYPICH.EL」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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