Trend Micro Security

Ransom.Win32.RYUK.THGOEAI

2019年7月31日
 解析者: Earle Maui Earnshaw   

 別名:

Ransom:Win64/Ryuk.PA!MTB (Microsoft)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: 身代金要求型不正プログラム(ランサムウェア)
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: なし
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 他のマルウェアからの作成, インターネットからのダウンロード

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。


  詳細

ファイルサイズ 168,960 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2019年7月5日
ペイロード プロセスの強制終了, 画像の表示, ファイルの暗号化

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %Public%\sys
  • %Public%\PUBLIC
  • %Public%\UNIQUE_ID_DO_NOT_REMOVE

(註:%Public%フォルダは、すべてのユーザ共通のファイルまたはフォルダのリポジトリとして機能するフォルダです。Windows Vista、7、8の場合、通常 "C:\Users\Public" です。)

プロセスの終了

マルウェアは、感染コンピュータ上で確認した以下のサービスを終了します。

  • back
  • xchange
  • ackup
  • acronis
  • sql
  • enterprise
  • sophos
  • veeam
  • acrsch
  • antivirus
  • bedbg
  • dcagent
  • epsecurity
  • epupdate
  • eraser
  • esgshkernel
  • fa_scheduler
  • iisadmin
  • imap4
  • mbam
  • endpoint
  • afee
  • mcshield
  • task
  • mfemms
  • mfevtp
  • mms
  • msdts
  • exchange
  • ntrt
  • pdvf
  • pop3
  • report
  • resvc
  • sacsvr
  • savadmin
  • sams
  • sdrsvc
  • sepmaster
  • monitor
  • smcinst
  • smcservice
  • smtp
  • snac
  • swi_
  • ccsf
  • truekey
  • tmlisten
  • ui0detect
  • w3s
  • wrsvc
  • netmsmq
  • ekrn
  • ehttpsrv
  • eshasrv
  • avp
  • klnagent
  • wbengine
  • kavf
  • mfefire

マルウェアは、感染コンピュータ上で以下のプロセスが常駐されていることを確認した場合、そのプロセスを終了します。

  • backup
  • xchange
  • sql
  • dbeng
  • sofos
  • calc
  • ekrn
  • zoolz
  • encsvc
  • excel
  • firefoxconfig
  • infopath
  • msaccess
  • mspub
  • mydesktop
  • ocautoupds
  • ocomm
  • ocssd
  • onenote
  • oracle
  • outlook
  • powerpnt
  • sqbcoreservice
  • steam
  • synctime
  • tbirdconfig
  • thebat
  • thunderbird
  • visio
  • word
  • xfssvccon
  • tmlisten
  • pccntmon
  • cntaosmgr
  • ntrtscan
  • mbamtray

ランサムウェアの不正活動

マルウェアは、暗号化されたファイルのファイル名に以下の拡張子を追加します。

  • .RYK

マルウェアが作成する以下のファイルは、脅迫状です。

  • {Encrypted Directory}\RyukReadMe.html


  対応方法

対応検索エンジン: 9.850
初回 VSAPI パターンバージョン 15.216.02
初回 VSAPI パターンリリース日 2019年7月5日
VSAPI OPR パターンバージョン 15.217.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2019年7月6日

手順 1

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 2

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %System Root%\users\Public\sys
  • %System Root%\users\Public\PUBLIC
  • %System Root%\users\Public\UNIQUE_ID_DO_NOT_REMOVE

手順 5

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「Ransom.Win32.RYUK.THGOEAI」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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