Trend Micro Security

Ransom.Win32.ROBBINHOOD.A

2019年5月9日
 解析者: Jay Bradley Nebre   

 別名:

a variant of Win32/Filecoder.RobbinHood.A trojan(NOD32)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: 身代金要求型不正プログラム(ランサムウェア)
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化:  
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。


  詳細

ファイルサイズ 2,855,424 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2019年5月9日
ペイロード ウインドウの表示, ファイルの暗号化

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %Temp%\rf_l - contains logs of encrypted files
  • %Temp%\rf_s - contains logs of encrypted files
  • %Temp%\ro_l - contains logs of encrypted files
  • %Temp%\ro_s - contains logs of encrypted files

(註:%Temp%フォルダは、一時的にファイルが保存されるフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、 "C:\Windows\Temp" です。.)

マルウェアは、以下のプロセスを追加します。

  • cmd.exe /c sc.exe stop KAVFS - disable service
  • cmd.exe /c sc.exe stop RESvc - disable service
  • cmd.exe /c sc.exe stop SamSs - disable service
  • cmd.exe /c sc.exe stop W3Svc - disable service
  • cmd.exe /c sc.exe stop bedbg - disable service
  • cmd.exe /c sc.exe stop masvc - disable service
  • cmd.exe /c net use * /DELETE /Y - to disbale all network connections

その他

マルウェアが自身の不正活動を実行するためには、以下のコンポーネントが必要になります。

  • %Temp%\pub.key - contains a public key that the malware use to encrypt files

(註:%Temp%フォルダは、一時的にファイルが保存されるフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、 "C:\Windows\Temp" です。.)

マルウェアは、以下のメッセージが記載されたポップアップウィンドウを表示します。

If it cant locate pub.key

After finishing the encryption routine

ランサムウェアの不正活動

マルウェアは、以下の名称を利用して暗号化されたファイルのファイル名を改称します。

  • Encrypted_{randomstring}.enc_robbinhood

マルウェアが作成する以下のファイルは、脅迫状です。

    • _Decrypt_files.html
    • _Decryption_ReadMe.html
    • _Help_Help_Help.html
    • _Help_Important.html




  対応方法

対応検索エンジン: 9.850
初回 VSAPI パターンバージョン 14.986.05
初回 VSAPI パターンリリース日 2019年5月8日
VSAPI OPR パターンバージョン 14.987.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2019年5月9日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

「Ransom.Win32.ROBBINHOOD.A」で検出したファイル名を確認し、そのファイルを終了します。

[ 詳細 ]

  • すべての実行中プロセスが、Windows のタスクマネージャに表示されない場合があります。この場合、"Process Explorer" などのツールを使用しマルウェアのファイルを終了してください。"Process Explorer" については、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルが、Windows のタスクマネージャまたは "Process Explorer" に表示されるものの、削除できない場合があります。この場合、コンピュータをセーフモードで再起動してください。
    セーフモードについては、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。

手順 3

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %Temp%\pub.key
  • %Temp%\rf_l
  • %Temp%\rf_s
  • %Temp%\ro_l
  • %Temp%\rp_s
  • _Decrypt_files.html
  • _Decryption_ReadMe.html
  • _Help_Help_Help.html
  • _Help_Important.html

手順 4

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「Ransom.Win32.ROBBINHOOD.A」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


ご利用はいかがでしたか? アンケートにご協力ください