Trend Micro Security

Ransom.Win32.PHOBOS.B

2019年3月14日
 解析者: Maureen Reyes   
 更新者 : Earle Maui Earnshaw

 別名:

N/A

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: 身代金要求型不正プログラム(ランサムウェア)
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: はい
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。


  詳細

ファイルサイズ 153,600 bytes
タイプ , EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2019年2月7日
ペイロード システムのレジストリの変更, ファイルの暗号化, 画像の表示

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %System%\k.txt

(註:%System%フォルダは、システムフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows\System32" です。.)

マルウェアは、以下のファイルを作成し実行します。

  • %User Temp%\{Random Number}.tmp\{Random Number}.tmp\{Random Number].bat
  • %System%\{BLOCKED}.{BLOCKED}2000@aol.com.exe

マルウェアは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • Global\{Random Characters}

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Internet Explorer\International\CpMRU
Enable = 1

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Internet Explorer\International\CpMRU
Size = 10

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Internet Explorer\International\CpMRU
InitHits = 100

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Internet Explorer\International\CpMRU
Factor = 20

その他

マルウェアは、自身の不正活動を実行する際、以下の文字列またはレジストリ値を追加します。

  • HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Internet Explorer\International\CpMRU

ランサムウェアの不正活動

マルウェアは、暗号化されたファイルのファイル名に以下の拡張子を追加します。

  • {File Name}.{File Extension}.{ID-Volume Serial Number}.[{BLOCKED}.{BLOCKED}2000@aol.com].phobos

マルウェアが作成する以下のファイルは、脅迫状です。

  • %User Startup%\Data.hta
  • %Common Startup%\Data.hta
  • {Encrypted Logical Drive}\Data.hta
  • {Encrypted Logical Drive}\Encrypted.txt
    Shows the following as ransom note:



  対応方法

対応検索エンジン: 9.850
初回 VSAPI パターンバージョン 14.798.01
初回 VSAPI パターンリリース日 2019年2月6日
VSAPI OPR パターンバージョン 14.799.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2019年2月7日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Internet Explorer\International\CpMRU

手順 5

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %User Temp%\1544.tmp\1545.tmp\1546.bat
  • %System%\ice.cream2000@aol.com.exe
  • %System%\k.txt
  • {Encrypted Logical Drive}\Encrypted.txt
  • {Encrypted Logical Drive}\Data.hta
  • %User Startup%\Data.hta
  • %Common Startup%\Data.hta

手順 6

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「Ransom.Win32.PHOBOS.B」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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