Trend Micro Security

Ransom.Win32.LOCKCRYPT.EKNAK.go

2022年12月23日
 解析者: Jayvee Mark Villaroman   

 別名:

Trojan.WinGo.Rozena (IKARUS)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: 身代金要求型不正プログラム(ランサムウェア)
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化:  
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

身代金要求文書のファイルを作成します。 以下のファイル拡張子を持つファイルは暗号化しません。


  詳細

ファイルサイズ 2,334,720 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2022年12月21日
ペイロード ファイルの暗号化, メッセージボックスの表示, システムのレジストリの変更, プロセスの強制終了

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %System Root%\Users\Public\.lock
  • %Desktop%\Readme.html
  • {Malware directory}\files.txt

(註:%System Root%フォルダは、オペレーティングシステム(OS)が存在する場所で、いずれのOSでも通常、 "C:" です。.. %Desktop%フォルダは、現在ログオンしているユーザのデスクトップです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Desktop" です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\Desktop" です。)

マルウェアは、以下のプロセスを追加します。

  • %System%\cmd.exe /c vssadmin delete shadows /all /quiet
  • %System%\wevtutil.exe cl system
  • %System%\wevtutil.exe cl security

(註:%System%フォルダは、システムフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows\System32" です。.)

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリキーを削除します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Terminal Server Client
Default = " "

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Terminal Server Client
Servers = " "

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer
WordWheelQuery = " "

HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer
TypedPaths = " "

HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer
RunMRU = " "

プロセスの終了

マルウェアは、感染コンピュータ上で以下のプロセスが常駐されていることを確認した場合、そのプロセスを終了します。

  • mysqld-opt.exe
  • dbeng50.exe
  • msftestsql.exe
  • agentsvc.exe
  • ocomm.exe
  • ocssd.exe
  • firefoxconfig.exe
  • excel.exe
  • mysql-nt.exe
  • onenote.exe
  • outlook.exe
  • tnslsnr.exe
  • oracle.exe
  • mysqld.exe
  • mydesktopservice.exe
  • thebat.exe
  • powerpnt.exe
  • visio.exe
  • infopath.exe
  • dbsnmp.exe
  • steam.exe
  • winword.exe
  • wordpad.exe
  • mspub.exe
  • synctime.exe
  • sqbcoreservice.exe
  • sqlbrowser.exe
  • thunderbird.exe
  • mysqld-nt.exe
  • tnslsnr.exe
  • mysqld.exe
  • sqlwriter.exe
  • sqlservr.exe
  • sqlagent.exe
  • msftesql.exe
  • encsvc.exe
  • isqlplussvc.exe
  • tbirdconfig.exe
  • xfssvccon.exe

ランサムウェアの不正活動

マルウェアは、ファイルパスに以下の文字列を含むファイルの暗号化はしません。

  • $recycle.bin
  • all users
  • appdata
  • application data
  • boot
  • config.msi
  • default
  • msocache
  • perflogs
  • program files
  • program files (x86)
  • programdata
  • public
  • system volume information
  • windows
  • windows.old

マルウェアは、暗号化されたファイルのファイル名に以下の拡張子を追加します。

  • {Original Filename & file extension}.[Readme.html on Desktop}

マルウェアが作成する以下のファイルは、脅迫状です。

  • %Desktop%\Readme.html

以下のファイル拡張子を持つファイルについては暗号化しません:

  • inf
  • bat
  • cab
  • cmd
  • com
  • cpl
  • cur
  • dll
  • drv
  • exe
  • hlp
  • hta
  • icl
  • ico
  • idx
  • ini
  • lnk
  • msi
  • ocx
  • spl
  • sys
  • [Readme.html on Desktop]


  対応方法

対応検索エンジン: 9.850
初回 VSAPI パターンバージョン 18.146.04
初回 VSAPI パターンリリース日 2022年12月21日
VSAPI OPR パターンバージョン 18.147.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2022年12月22日

手順 1

Windows 7、Windows 8、Windows 8.1、および Windows 10 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %System Root%\Users\Public\.lock
  • %Desktop%\Readme.html
  • {Malware directory}\files.txt

手順 6

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「Ransom.Win32.LOCKCRYPT.EKNAK.go」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

手順 7

暗号化されたファイルをバックアップから復元します。

手順 8

以下の削除されたレジストリキーまたはレジストリ値をバックアップを用いて修復します。

※註:マイクロソフト製品に関連したレジストリキーおよびレジストリ値のみが修復されます。このマルウェアもしくはアドウェア等が同社製品以外のプログラムも削除した場合には、該当プログラムを再度インストールする必要があります。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Terminal Server Client
    • Default = " "
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Terminal Server Client
    • Servers = " "
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer
    • WordWheelQuery = " "
  • In HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer
    • TypedPaths = " "
  • In HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer
    • RunMRU = " "

手順 9

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「Ransom.Win32.LOCKCRYPT.EKNAK.go」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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