Trend Micro Security

Ransom.MSIL.SAVEQUEEN.A

2020年1月6日
 解析者: Warren Adam Sto. Tomas   

 別名:

Ransom:Win32/Jemd!MSR (Microsoft)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: 身代金要求型不正プログラム(ランサムウェア)
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: はい
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

身代金要求文書のファイルを作成します。 以下のファイル拡張子を持つファイルは暗号化しません。


  詳細

ファイルサイズ 1,036,288 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2019年11月25日
ペイロード ファイルの暗号化, メッセージボックスの表示

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %ProgramData%\.SaveTheQueen.LOG -> log file

(註:%ProgramData%フォルダは、マルチユーザーシステムにおいて任意のユーザがプログラムに変更を加えることができるプログラムファイルフォルダのバージョンです。これには、すべてのユーザのアプリケーションデータが含まれます。Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\ProgramData" です。Windows Server 2003(32-bit)、2000(32-bit)、XPの場合、通常 "C:\Documents and Settings\All Users" です。 )

マルウェアは、以下のプロセスを追加します。

  • cmd.exe

マルウェアは、以下のプロセスにコードを組み込みます。

  • cmd.exe (first instance of cmd.exe it finds)

その他

マルウェアは、以下を実行します。

  • It encrypts files found in all available drives
  • It renames files it will encrypt to {file name and extension}.SaveTheQueenING first then it renames it to {file name and extension}.SaveTheQueen after encrypting the file's contents

ランサムウェアの不正活動

マルウェアは、ファイル名に以下の文字列を含むファイルの暗号化はしません。

  • explorer.exe

マルウェアは、以下のフォルダ内で確認されたファイルの暗号化はしません。

  • C:\inetpub
  • %Program Files%
  • %ProgramData%

(註:%Program Files%フォルダは、デフォルトのプログラムファイルフォルダです。C:\Program Files in Windows 2000(32-bit)、Server 2003(32-bit)、XP、Vista(64-bit)、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Program Files"です。また、Windows XP(64-bit)、Vista(64-bit)、7(64-bit)、8(64-bit)、8.1(64-bit)、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Program Files(x86)" です。. %ProgramData%フォルダは、マルチユーザーシステムにおいて任意のユーザがプログラムに変更を加えることができるプログラムファイルフォルダのバージョンです。これには、すべてのユーザのアプリケーションデータが含まれます。Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\ProgramData" です。Windows Server 2003(32-bit)、2000(32-bit)、XPの場合、通常 "C:\Documents and Settings\All Users" です。 )

マルウェアは、暗号化されたファイルのファイル名に以下の拡張子を追加します。

  • .SaveTheQueen

マルウェアが作成する以下のファイルは、脅迫状です。

  • {Drive letter}:\.SaveTheQueen.HelpMe.TXT

マルウェアは、以下の内容を含む脅迫状のテキストファイルを残します。

以下のファイル拡張子を持つファイルについては暗号化しません:

  • exe
  • dll
  • msi
  • iso
  • sys
  • cab

その他

マルウェアは、以下を実行します。

  • マルウェアは、すべての利用可能なドライブ内で確認されたファイルを暗号化します。
  • マルウェアは、暗号化するファイル名を「{ファイル名および拡張子} .SaveTheQueenING」に変更します。そしてマルウェアは、ファイルの内容を暗号化した後、ファイル名を「{ファイル名および拡張子} .SaveTheQueen」に変更します。

<補足>
インストール

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %ProgramData%\.SaveTheQueen.LOG → ログファイル

マルウェアは、以下のプロセスにコードを組み込みます。

  • cmd.exe (確認された「cmd.exe」の最初のインスタンス)

ランサムウェアの不正活動

マルウェアが作成する以下のファイルは、脅迫状です。

  • {ドライブレター}:\.SaveTheQueen.HelpMe.TXT


  対応方法

対応検索エンジン: 9.850
初回 VSAPI パターンバージョン 15.528.03
初回 VSAPI パターンリリース日 2019年11月29日
VSAPI OPR パターンバージョン 15.529.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2019年11月30日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。  
  • %ProgramData%\.SaveTheQueen.LOG
  • {Drive letter}:\.SaveTheQueen.HelpMe.TXT

手順 5

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「Ransom.MSIL.SAVEQUEEN.A」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

手順 7

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「Ransom.MSIL.SAVEQUEEN.A」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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