Trend Micro Security

Ransom.MSIL.ROBTOR.THLADBC

2023年12月28日
 解析者: Melvin Jhun Palbusa   

 別名:

HEUR:Trojan-Ransom.MSIL.Encoder.gen(KASPERSKY)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: 身代金要求型不正プログラム(ランサムウェア)
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化:  
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

特定のフォルダ内のファイルを暗号化します。 身代金要求文書のファイルを作成します。


  詳細

ファイルサイズ 20,992 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2023年12月14日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続, ファイルの作成, ファイルの暗号化, 情報収集, システム情報の収集

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下のプロセスを追加します。

  • cmd.exe /c taskkill /IM {Malware Name} /F && del \ {Malware File Path}
  • Notepad.exe "%Desktop%\RobCryptor.txt"

(註:%Desktop%フォルダは、現在ログオンしているユーザのデスクトップです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Desktop" です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\Desktop" です。)

自動実行方法

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • {Removable Drive}:\autorun.inf

感染活動

マルウェアは、すべてのリムーバブルドライブ内に以下として自身のコピーを作成します。

  • {Removable Drive}:\RobCryptor.exe → Copy of itself

情報漏えい

マルウェアは、以下の情報を収集します。

  • IP Address
  • Username
  • If Machine is 64-bit
  • Total RAM
  • Available Memory
  • OS Version
  • Lists of Disks
  • OS Build
  • Registered Owner

情報収集

マルウェアは、HTTPポスト を介して、収集した情報を以下のURLに送信します。

  • https://{BLOCKED}d.com/api/webhooks/874832445508300811/_sh8CNQu_kjOYMptw-3i8n1wXSvRHgeULe04wHSodhpCd5o_LFoTugCEkUYE-uC0PuIX

その他

マルウェアは、以下を実行します。

  • It terminates itself if any of the following are satisfied
    • If the MD5 Hashed username matches the following hash:
      • d199ae63b2b2e6c7bd8229faf10821e4 → ezzal
    • If the following strings are found on the system information:
      • VIRTUAL
      • vmware
      • VirtualBox
  • It displays its ransom note after encryption

マルウェアは、以下の仮想環境やサンドボックスに関連したモジュールが感染コンピュータ内に存在していないかを確認します。

  • sbieDll.dll

ランサムウェアの不正活動

マルウェアは、以下のディレクトリ内で確認されたファイルを暗号化します。

  • %Desktop%
  • %User Profile%\My Documents
  • %User Profile%\My Pictures

(註:%Desktop%フォルダは、現在ログオンしているユーザのデスクトップです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Desktop" です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\Desktop" です。. %User Profile%フォルダは、現在ログオンしているユーザのプロファイルフォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>"です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>" です。)

マルウェアは、暗号化されたファイルのファイル名に以下の拡張子を追加します。

  • .RobCryptor

マルウェアが作成する以下のファイルは、脅迫状です。

  • %Desktop%\RobCryptor.txt


  対応方法

対応検索エンジン: 9.800
初回 VSAPI パターンバージョン 18.878.03
初回 VSAPI パターンリリース日 2023年12月14日
VSAPI OPR パターンバージョン 18.879.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2023年12月15日

手順 1

トレンドマイクロの機械学習型検索は、マルウェアの存在を示す兆候が確認された時点で検出し、マルウェアが実行される前にブロックします。機械学習型検索が有効になっている場合、弊社のウイルス対策製品はこのマルウェアを以下の機械学習型検出名として検出します。

     
    • TROJ.Win32.TRX.XXPE50FFF075

手順 2

Windows 7、Windows 8、Windows 8.1、および Windows 10 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 3

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 4

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • {Removable Drive}:\autorun.inf
  • {Removable Drive}:\RobCryptor.exe

手順 5

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「Ransom.MSIL.ROBTOR.THLADBC」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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