PE_RAMNIT.H-O
2011年4月17日
解析者: Erika Mendoza
- マルウェアタイプ: ファイル感染型
- 破壊活動の有無: なし
- 暗号化: なし
- 感染報告の有無: はい
ウイルスは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるようレジストリ値を変更します。
ウイルスは、標的とするホストファイルに自身のコードを追記することにより感染活動を実行します。
ウイルスは、すべてのリムーバブルドライブ内に自身のコピーを作成します。 ウイルスは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。
インストール
ウイルスは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。
自動実行方法
ウイルスは、以下のファイルを作成します。
- %Program Files%\INTERNET EXPLORER\dmlconf.dat - non-malicious component
- %Program Files%\Microsoft\DesktopLayer.exe - copy of itself
(註:%Program Files%は、標準設定では "C:\Program Files" です。)
ウイルスは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を変更します。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
Userinit = %system%\userinit.exe,,%Program Files%\microsoft\desktoplayer.exe
(註:変更前の上記レジストリ値は、「%system%\userinit.exe,」となります。)
ファイル感染
ウイルスは、以下の形式のファイルに感染します。
ウイルスは、標的とするホストファイルに自身のコードを追記することにより感染活動を実行します。
感染活動
ウイルスは、すべてのリムーバブルドライブ内に以下のフォルダを作成します。
ウイルスは、すべてのリムーバブルドライブ内に自身のコピーを作成します。
ウイルスは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。
ウイルスは、既存の AUTORUN.INF に以下の文字列を追加して、このINFファイルの内容を変更します。これにより、作成した自身のコピーが自動実行されます。
- [autorun]
- action=Open
- icon=%WinDir%\system32\shell32.dll,4
- shellexecute=.\RECYCLER\S-6-7-58-6558245640-1513147020-264120182-3823\{random}.exe
- shell\explore\command=.\RECYCLER\S-6-7-58-6558245640-1513147020-264120182-3823\{random}.exe
- USEAUTOPLAY=1
- shell\Open\command=.\RECYCLER\S-6-7-58-6558245640-1513147020-264120182-3823\{random}.exe
手順 1
Windows ME および XPユーザは、パソコンから不正プログラムもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。
手順 2
Windowsをセーフモードで再起動します。
[ 詳細 ]
[ 戻る ]
セーフモードでの起動:
• Windows 98およびME の場合
- コンピュータを起動します。
- 立ち上がる前に[Ctrl]を押し続けます。
- 「スタートアップメニュー」(Startup Menu)が表示されるので、[↓][↑]キーを使って[Safe Mode]を選択し、[Enter]を押します。
• Windows NT(VGA モード)の場合
- [スタート]-[設定]-[コントロール パネル]を開きます。
- [システム]アイコンをダブルクリックします。
- [スタートアップ/シャットダウン]のタブをクリックします。
- [オペレーティングシステムの一覧を表示する時間]を10秒に設定し、確認画面が表示されたら[はい]を選択し、画面を終了してください。
- コンピュータをシャットダウンし、再起動してください。
- 「スタートアップメニュー(Startup Menu)」から[VGAモード]を選択してください。
• Windows 2000 の場合
- コンピュータを起動させます。
- 「Windows **** を起動しています・・・」のメッセージが表示されている間に[F8]を押します。
- 「Windows 拡張オプション メニュー」が表示されるので、[↓][↑]キーを使って[セーフモード]を選択し、[Enter]を押します。
• Windows XP の場合
- コンピュータを起動させます。
- 「Windows **** を起動しています・・・」のメッセージが表示されている間に[F8]を押します。
- 「Windows 拡張オプション メニュー」が表示されるので、[↓][↑]キーを使って[セーフモード]を選択し、[Enter]を押します。
• Windows Server 2003 の場合
- コンピュータを起動させます。
- 「Windows **** を起動しています・・・」のメッセージが表示されている間に[F8]を押します。
- 「Windows 拡張オプション メニュー」が表示されるので、[↓][↑]キーを使って[セーフモード]を選択し、[Enter]を押します。
手順 3
変更されたレジストリ値を修正します。
[ 詳細 ]
[ 戻る ]
警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。
- In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
- From: Userinit=%System%\userinit.exe,,%Program Files%\microsoft\desktoplayer.exe
To: %System%\userinit.exe
このウイルスが変更したレジストリ値の修正:
- 「レジストリエディタ」を起動します。
[スタート]-[ファイル名を指定して実行]を選択し、"regedit" と入力し、[OK]をクリックします。
"regedit" は半角英数字で入力する必要があります(大文字/小文字は区別されません)。 - レジストリエディタの左側のパネルにある以下のフォルダをダブルクリックします。
HKEY_LOCAL_MACHINE>SOFTWARE>Microsoft>Windows NT>CurrentVersion>Winlogon - 右側のパネルで以下のレジストリ値を検索します。
Userinit = %System%\userinit.exe,,%Program Files%\microsoft>desktoplayer.exe - [値の名前]上で右クリックし、[修正]または[変更]を選択します。[文字列の編集]ダイアログボックスが表示されたら、[値のデータ]を以下に変更します。
Userinit = %System%\userinit.exe - レジストリエディタを閉じます。
手順 4
以下のファイルを検索し削除します。
[ 詳細 ]
[ 戻る ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。 %Program Files%\INTERNET EXPLORER\dmlconf.dat
ウイルスのファイルの削除:
- [スタート]-[検索]-[ファイルとフォルダすべて]を選択します。
註:Windowsのバージョンによって異なります。 - [ファイル名のすべてまたは一部]に、以下のファイル名を入力してください。
%Program Files%\INTERNET EXPLORER\dmlconf.dat
- [探す場所]の一覧から[マイコンピュータ]を選択し、[検索]を押します。
- 検索が終了したら、ファイルを選択し、SHIFT+DELETEを押します。これにより、ファイルが完全に削除されます。
手順 5
「PE_RAMNIT.H-O」が作成した AUTORUN.INF を検索し削除します。このファイルには、以下の文字列が含まれています。
[ 詳細 ]
[ 戻る ]
[autorun]
action=Open
icon=%WinDir%\system32\shell32.dll,4
shellexecute=.\RECYCLER\S-6-7-58-6558245640-1513147020-264120182-3823\{random}.exe
shell\explore\command=.\RECYCLER\S-6-7-58-6558245640-1513147020-264120182-3823\{random}.exe
USEAUTOPLAY=1
shell\Open\command=.\RECYCLER\S-6-7-58-6558245640-1513147020-264120182-3823\{random}.exe
作成された AUTORUN.INF の検索および削除:
- [スタート]-[検索]-[ファイルとフォルダすべて]を選択します。
註:Windowsのバージョンによって異なります。 - [ファイル名のすべてまたは一部]に以下を入力してください。
AUTORUN.INF - [探す場所]の一覧から該当ドライブを選択し、[検索]を押します。
- 検索が終了したら、ファイルを選択し、メモ帳などテキストエディタを用いて開いてください。
- 以下の文字列が存在するか確認してください。
[autorun]
action=Open
icon=%WinDir%\system32\shell32.dll,4
shellexecute=.\RECYCLER\S-6-7-58-6558245640-1513147020-264120182-3823\{random}.exe
shell\explore\command=.\RECYCLER\S-6-7-58-6558245640-1513147020-264120182-3823\{random}.exe
USEAUTOPLAY=1
shell\Open\command=.\RECYCLER\S-6-7-58-6558245640-1513147020-264120182-3823\{random}.exe
- この文字列が存在する場合はファイルを削除してください。
- 他のリムーバブルドライブ内の残りの AUTORUN.INF についても、この手順3.)から6.)を繰り返してください。
- [検索結果]画面を閉じてください。
手順 6
以下のフォルダを検索し削除します。
[ 詳細 ]
[ 戻る ]
フォルダが隠しフォルダ属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。 {ramovable drive}\RECYCLER
ウイルスのフォルダの削除:
- [スタート]-[検索]-[ファイルとフォルダすべて]を選択します。
註:Windowsのバージョンによって異なります。 - [ファイル名のすべてまたは一部]に以下を入力してください。
{ramovable drive}\RECYCLER
- [探す場所]の一覧から[マイコンピュータ]を選択し、[検索]を押します。
- 検索が終了したら、フォルダを選択し、SHIFT+DELETEを押します。これにより、ファイルが完全に削除されます。
- 残りのフォルダに対して、このウイルスのコンポーネントファイルの削除の手順2.)から4.)を繰り返してください。
{ramovable drive}\RECYCLER
手順 7
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「PE_RAMNIT.H-O」と検出したファイルの駆除を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。ただし、念のため、隔離されたファイルを削除してください。詳しくは、こちらをご確認下さい。
手順 8
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「PE_RAMNIT.H-O」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。ただし、念のため、隔離されたファイルを削除してください。詳しくは、こちらをご確認下さい。
ご利用はいかがでしたか? アンケートにご協力ください