Trend Micro Security

PE_MOFKSYS.C-O

2013年4月12日
 解析者: Anthony Joe Melgarejo   

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP (32-bit and 64-bit), Windows Server 2003, Windows Vista (32-bit and 64-bit), Windows 7 (32-bit and 64-bit)

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:


  • マルウェアタイプ: ファイル感染型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: はい
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 ファイルに感染, 他のマルウェアからの作成, インターネットからのダウンロード

ウイルスは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

ウイルスは、Windowsのタスクスケジューラを用いて、「スケジュールされたタスク」を作成します。これにより、作成されたコピーが実行されます。

ウイルスは、レジストリ値を変更し、複数のシステムサービスを無効にします。これにより、システムに必要な機能が起動しません。

ウイルスは、標的とするファイルの先頭に自身のコードを追加して感染活動を行います。

ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。

ウイルスは、感染コンピュータや感染ユーザから特定の情報を収集します。


  詳細

ファイルサイズ 708,915 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2013年4月4日
ペイロード 情報収集, ファイルのダウンロード

侵入方法

ウイルスは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

ウイルスは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %Application Data%\mrsys.exe
  • %Windows%\spoolsv.exe
  • %Windows%\svchost.exe
  • %System%\explorer.exe

(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。. %Windows%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、"C:\Windows" です。. %System%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では "C:\Windows\System32" です。)

ウイルスは、以下の無害なファイルを作成します。

  • %System%\cmsys.cmn
  • %User Profile%\Application Data\icsys.icn

(註:%System%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では "C:\Windows\System32" です。. %User Profile% フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>" です。)

ウイルスは、Windowsのタスクスケジューラを用いて、「スケジュールされたタスク」を作成します。これにより、作成されたコピーが実行されます。

自動実行方法

ウイルスは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\RunOnce
Svchost = "%Windows%\svchost.exe RO"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Active Setup\Installed Components\{Random CLSID}
StubPath = "%Application Data%\mrsys.exe MR"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\RunOnce
Explorer = "%System%\explorer.exe RO"

ウイルスは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を変更します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
Shell = "%Windows%\explorer.exe, %System%\explorer.exe"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「Explorer.exe」となります。)

この「スケジュールされたタスク」により、以下の時間になるとウイルスが実行されます。

  • Everyday at malware's last execution time

他のシステム変更

ウイルスは、インストールの過程で、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\VB and VBA Program Settings\
Explorer\Process
LO = "1"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\Schedule
AtTaskMaxHours = "48"

ウイルスは、インストールの過程で、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\VB and VBA Program Settings

HKEY_CURRENT_USER\Software\VB and VBA Program Settings\
Explorer

HKEY_CURRENT_USER\Software\VB and VBA Program Settings\
Explorer\Process

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Active Setup\Installed Components\{{Random CLSID}

ウイルスは、レジストリ値を変更し、以下のシステムサービスを無効化します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\SharedAccess
Start = "4"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「2」となります。)

ウイルスは、以下のレジストリ値を変更し、隠しファイル属性のファイルを非表示にします。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Advanced
ShowSuperHidden = "0"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「1」となります。)

ファイル感染

ウイルスは、以下の形式のファイルに感染します。

  • .EXE

ウイルスは、標的とするファイルの先頭に自身のコードを追加して感染活動を行います。

ダウンロード活動

ウイルスは、以下のURLからファイルをダウンロードします。ウイルスは、ファイルが感染コンピュータ内に保存されると、ファイル名を変更します。

  • http://{BLOCKED}1.googlecode.com/files/udsys.gif
  • http://{BLOCKED}1.zxq.net/udsys.gif
  • http://{BLOCKED}1.t35.com/udsys.gif
  • http://{BLOCKED}1.atspace.com/2picsys.gif
  • http://{BLOCKED}2.googlecode.com/files/3picsys.gif
  • http://{BLOCKED}1.t35.com/3picsys.gif
  • http://{BLOCKED}1.atspace.com/3picsys.gif

ウイルスは、以下のファイル名でダウンロードしたファイルを保存します。

  • %Windows%\tmpsys.ptn
  • %Windows%\2entsys1.ptn
  • %Windows%\dclsys1.ptn
  • %Windows%\2picsys.cpn
  • %System%\{random}.cpn

(註:%Windows%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、"C:\Windows" です。. %System%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では "C:\Windows\System32" です。)

ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。

情報漏えい

ウイルスは、以下の情報を収集します。

  • Email configurations
  • - User name
  • - Password
  • - Authenticate status
  • - Use of SSL
  • - SMTP server
  • - SMTP port
  • - recipients
  • Websites visited
  • Clipboard contents

情報の送信先

ウイルスは、自身のSMTPエンジンを用いて収集したデータを送信します。その際、以下のドメインサーバが利用されます。

  • {BLOCKED}1@gmail.com
  • {BLOCKED}2@gmail.com
  • {BLOCKED}4@gmail.com
  • {BLOCKED}1@yahoo.com
  • {BLOCKED}2@yahoo.com
  • {BLOCKED}5@yahoo.com
  • {BLOCKED}1@inbox.com
  • {BLOCKED}2@inbox.com
  • {BLOCKED}3@inbox.com
  • {BLOCKED}1@zing.vn
  • {BLOCKED}2@zing.vn
  • {BLOCKED}3@zing.vn


  対応方法

対応検索エンジン: 9.300
初回 VSAPI パターンバージョン 9.848.09
初回 VSAPI パターンリリース日 2013年4月11日
VSAPI OPR パターンバージョン 9.849.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2013年4月11日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

回復コンソールを使用して、PE_MOFKSYS.C-O として検出されるファイルを確認し、削除します。

[ 詳細 ]

手順 3

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software
    • VB and VBA Program Settings

手順 4

追加されたランダムなCLSIDキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

手順 5

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\RunOnce
    • Explorer = "%System%\explorer.exe RO"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\RunOnce
    • Svchost = "%Windows%\svchost.exe RO"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Active Setup\Installed Components\{Random CLSID}
    • StubPath = "%Application Data%\mrsys.exe MR"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\Schedule
    • AtTaskMaxHours = "48"

手順 6

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
    • From: Shell = "%Windows%\explorer.exe, %System%\explorer.exe"
      To: Shell = Explorer.exe
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\SharedAccess
    • From: Start = "4"
      To: Start = 2
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Advanced
    • From: ShowSuperHidden = "0"
      To: ShowSuperHidden = 1

手順 7

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「PE_MOFKSYS.C-O」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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