Trend Micro Security

PE_MOFKSYS.A

2013年10月14日
 更新者 : Sabrina Lei Sioting

 別名:

PWS:Win32/VB.CU [Microsoft]; W32/Mofksys-B [Sophos]; W32.Gosys [Symantec];

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:


  • マルウェアタイプ: ファイル感染型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: なし
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成, ファイルに感染

ウイルスは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

ウイルスは、Windowsのタスクスケジューラを用いて、「スケジュールされたタスク」を作成します。これにより、作成されたコピーが実行されます。

ウイルスは、レジストリ値を変更し、複数のシステムサービスを無効にします。これにより、システムに必要な機能が起動しません。

ウイルスは、標的とするファイルの先頭に自身のコードを追加して感染活動を行います。

ウイルスは、不正リモートユーザからのコマンドを実行し、感染コンピュータを改ざんします。

ウイルスは、感染コンピュータや感染ユーザから特定の情報を収集します。


  詳細

使用ポート Random
ファイルサイズ 不定
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2011年8月28日
ペイロード システムセキュリティへの感染活動, URLまたはIPアドレスに接続, ファイルの作成, 情報収集

侵入方法

ウイルスは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

ウイルスは、以下の無害なファイルを作成します。

  • %System%\cmsys.cmn
  • %User Profile%\Application Data\icsys.icn

(註:%System%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では "C:\Windows\System32" です。. %User Profile% フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>" です。)

ウイルスは、Windowsのタスクスケジューラを用いて、「スケジュールされたタスク」を作成します。これにより、作成されたコピーが実行されます。

自動実行方法

ウイルスは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\RunOnce
Svchost = "%Windows%\svchost.exe RO"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Active Setup\Installed Components\{Random CLSID}
StubPath = "%Application Data%\mrsys.exe MR"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\RunOnce
Explorer = "%System%\explorer.exe RO"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
Explorer = "%System%\explorer.exe RU"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
Svchost = "%Windows%\svchost.exe RU"

ウイルスは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を変更します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
Shell = "%Windows%\explorer.exe, %System%\explorer.exe"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「Explorer.exe」となります。)

この「スケジュールされたタスク」により、以下の時間になるとウイルスが実行されます。

  • Everyday at malware's first execution time

他のシステム変更

ウイルスは、インストールの過程で、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\VB and VBA Program Settings\
Explorer\Process
LO = "1"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\Schedule
AtTaskMaxHours = "48"

ウイルスは、インストールの過程で、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\VB and VBA Program Settings

HKEY_CURRENT_USER\Software\VB and VBA Program Settings\
Explorer

HKEY_CURRENT_USER\Software\VB and VBA Program Settings\
Explorer\Process

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Active Setup\Installed Components\{Random CLSID}

ウイルスは、レジストリ値を変更し、以下のシステムサービスを無効化します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\SharedAccess
Start = "4"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「2」となります。)

ウイルスは、以下のレジストリ値を変更し、隠しファイル属性のファイルを非表示にします。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Advanced
ShowSuperHidden = "0"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「1」となります。)

ファイル感染

ウイルスは、以下の形式のファイルに感染します。

  • .EXE

ウイルスは、標的とするファイルの先頭に自身のコードを追加して感染活動を行います。

これは、トレンドマイクロの製品では、以下 により感染したファイルの検出名です。

  • PE_MOFKSYS.A-O

バックドア活動

ウイルスは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。

  • Update itself
  • Download other files
  • Capture screen
  • Log Keystrokes
  • Monitor mouse clicks
  • Monitor window titles

ウイルスは、以下のWebサイトにアクセスし、不正リモートユーザからのコマンドを送受信します。

  • {BLOCKED}.t35.com
  • {BLOCKED}.atspace.com
  • {BLOCKED}.zxq.net

作成活動

ウイルスは、以下のファイルを作成します。

  • %Application Data%\mrsys.exe - detected as PE_MOFKSYS.A-O
  • %Windows%\spoolsv.exe - detected as PE_MOFKSYS.A-O
  • %Windows%\svchost.exe - detected as PE_MOFKSYS.A-O
  • %System%\explorer.exe - detected as PE_MOFKSYS.A-O
  • %User Profile%\Application Data\icsys.icn.exe - detected as PE_MOFKSYS.A-O
  • %System Root%\Documents and Settings\All Users\Application Data\stsys.exe - detected as PE_MOFKSYS.A-O

(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。. %Windows%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、"C:\Windows" です。. %System%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では "C:\Windows\System32" です。. %User Profile% フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>" です。. %System Root%フォルダは、標準設定では "C:" です。また、オペレーティングシステムが存在する場所です。)

情報漏えい

ウイルスは、以下の情報を収集します。

  • Email configurations
  • - User name
  • - Password
  • - Authenticate status
  • - Use of SSL
  • - SMTP server
  • - SMTP port
  • - recipients
  • Instant messenger credentials
  • Websites visited
  • Clipboard contents

情報の送信先

ウイルスは、自身のSMTPエンジンを用いて収集したデータを送信します。その際、以下のドメインサーバが利用されます。

  • {BLOCKED}1@gmail.com
  • {BLOCKED}1@gmail.com
  • {BLOCKED}2@gmail.com
  • {BLOCKED}2@gmail.com
  • {BLOCKED}6@gmail.com


  対応方法

対応検索エンジン: 8.900
初回 VSAPI パターンバージョン 8.384.04
初回 VSAPI パターンリリース日 2011年8月29日
VSAPI OPR パターンバージョン 8.385.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2011年8月29日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

「PE_MOFKSYS.A」 を作成またはダウンロードする不正なファイルを削除します。

    PE_MOFKSYS.A-O

手順 3

回復コンソールを使用して、PE_MOFKSYS.A として検出されるファイルを確認し、削除します。

[ 詳細 ]

手順 4

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software
    • VB and VBA Program Settings

手順 5

追加されたランダムなCLSIDキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

手順 6

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\RunOnce
    • Explorer = "%System%\explorer.exe RO"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\RunOnce
    • Svchost = "%Windows%\svchost.exe RO"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • Explorer = "%System%\explorer.exe RU"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • Svchost = "%Windows%\svchost.exe RU"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\Schedule
    • AtTaskMaxHours = "48"

手順 7

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
    • From: Shell = "%Windows%\explorer.exe, %System%\explorer.exe"
      To: Shell = Explorer.exe
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\SharedAccess
    • From: Start = "4"
      To: Start = 2
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Advanced
    • From: ShowSuperHidden = "0"
      To: ShowSuperHidden = 1

手順 8

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「PE_MOFKSYS.A」と検出したファイルの駆除を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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