Trend Micro Security

PE_FUJACKS.RC-O

2013年6月17日
 解析者: Christopher Daniel So   
 更新者 : Sabrina Lei Sioting

 別名:

Worm:Win32/Emerleox.gen!A (Microsoft), W32/Fujacks.gen.a (McAfee)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:


  • マルウェアタイプ: ファイル感染型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: はい
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 物理ドライブまたはリムーバブルドライブ経由による侵入, 他のマルウェアからの作成

ウイルスは、リムーバブルドライブを介してコンピュータに侵入します。 ウイルスは、他のマルウェアに作成され、コンピュータに侵入します。

ウイルスは、標的とするファイルの先頭に自身のコードを追加して感染活動を行います。

ウイルスは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。 ウイルスは、パスワードのリストを利用し、パスワード保護された共有フォルダにアクセスします。

ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。


  詳細

ファイルサイズ 76,807 bytes
メモリ常駐 はい
発見日 2012年4月17日
ペイロード ネットワークセキュリティへの感染活動, URLまたはIPアドレスに接続, プロセスの強制終了

侵入方法

ウイルスは、リムーバブルドライブを介してコンピュータに侵入します。

ウイルスは、ネットワーク共有フォルダを経由してコンピュータに侵入します。

ウイルスは、以下のマルウェアに作成され、コンピュータに侵入します。

  • PE_FUJACKS.RC

インストール

ウイルスは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %System%\drivers\TXPlatform.exe

(註:%System%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では "C:\Windows\System32" です。)

ウイルスは、以下のファイルを作成します。

  • %System Root%\go.sys
  • %Program Files%\WinRAR\myrar.txt

(註:%System Root%フォルダは、標準設定では "C:" です。また、オペレーティングシステムが存在する場所です。. %Program Files%フォルダは、Windows 2000、Server 2003、XP (32ビット)、通常 Vista (32ビット) および 7 (32ビット) の場合、通常 "C:\Program Files"、Windows XP (64ビット)、Vista (64ビット) および 7 (64ビット) の場合、通常 "C:\Program Files (x86)" です。)

自動実行方法

ウイルスは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
Explorer = "%System%\drivers\TXPlatform.exe"

他のシステム変更

ウイルスは、インストールの過程で、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Image File Execution Options\
{application name}
Debugger = "ntsd -d"

ウイルスは、インストールの過程で以下のレジストリキーまたはレジストリ値を変更します。

HKEY_CLASSES_ROOT\HTTP\shell\
open\command
{default} = ""%Program Files%\InternetExplorer\iexplore.exe" -nohome"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「"%Program Files%\Internet Explorer\iexplore.exe" -nohome」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
HTTP\shell\open\
command
{default} = ""%Program Files%\InternetExplorer\iexplore.exe" -nohome"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「"%Program Files%\Internet Explorer\iexplore.exe" -nohome」となります。)

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Policies\
Explorer
NoDriveTypeAutoRun = "80"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「91」となります。)

ウイルスは、以下のレジストリ値を変更し、隠しファイル属性のファイルを非表示にします。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Advanced\Folder\Hidden\
SHOWALL
CheckedValue = "0"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「1」となります。)

ウイルスは、以下のレジストリキーを削除します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\wscsvc

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Enum\Root\LEGACY_WSCSVC

<アプリケーション名>には以下のいずれかが該当します。

  • 360Safe.exe
  • 360tray.exe
  • AVP.exe
  • CCenter.exe
  • RavMon.exe
  • RavMonD.exe
  • RavStub.exe
  • RavTask.exe

ファイル感染

ウイルスは、以下の形式のファイルに感染します。

  • .exe

ウイルスは、標的とするファイルの先頭に自身のコードを追加して感染活動を行います。

感染活動

ウイルスは、すべての物理ドライブおよびリムーバブルドライブ内に以下として自身のコピーを作成します。

  • ¡¡¡¡¡¡.exe

ウイルスは、以下のファイル名を用いて、ネットワーク共有フォルダ内に自身のコピーを作成します。

  • Cool_GameSetup.exe

ウイルスは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。

上記INFファイルには、以下の文字列が含まれています。

[AutoRun]
OPEN=¡¡¡¡¡¡.exe
shell\open=´ò¿ª(&O)
shell\open\Command=¡¡¡¡¡¡.exe
shell\open\Default=1
shell\explore=×ÊÔ´¹ÜÀíÆ÷(&X)
shell\explore\Command=¡¡¡¡¡¡.exe

ウイルスは、以下のパスワードのリストを利用し、パスワード保護された共有フォルダにアクセスします。

  • password
  • harley
  • 123456
  • pussy
  • mustang
  • shadow
  • qwerty
  • baseball
  • letmein
  • 12345678
  • 12345
  • admin
  • 5201314
  • qq520
  • 1234567
  • 123456789
  • 654321
  • 54321
  • 000000
  • 11111111
  • 88888888
  • passwd
  • database
  • abc123
  • sybase
  • 123qwe
  • server
  • computer
  • super
  • 123asd
  • ihavenopass
  • godblessyou
  • enable
  • alpha
  • 111111
  • 121212
  • 123123
  • 1234qwer
  • 123abc
  • patrick
  • administrator
  • fuckyou
  • test123
  • temp123
  • owner
  • login
  • Login
  • pw123
  • mypc123
  • admin123
  • mypass
  • mypass123
  • 901100
  • Administrator
  • Guest
  • admin

プロセスの終了

ウイルスは、感染コンピュータ上で確認した以下のサービスを終了します。

  • Schedule
  • sharedaccess
  • kavsvc
  • kavsvc
  • McAfeeFramework
  • McShield
  • McTaskManager
  • McAfeeFramework
  • McShield
  • McTaskManager
  • navapsvc
  • wscsvc
  • KPfwSvc
  • SNDSrvc
  • ccProxy
  • ccEvtMgr
  • ccSetMgr
  • SPBBCSvc
  • Symantec Core LC
  • NPFMntor
  • MskService
  • FireSvc
  • RsCCenter
  • RsRavMon
  • RsCCenter
  • RsRavMon
  • kav
  • KAVPersonal50
  • AVP
  • McAfeeUpdaterUI
  • Network Associates Error Reporting Service
  • ShStatEXE

ウイルスは、感染コンピュータ上で以下のプロセスが常駐されていることを確認した場合、そのプロセスを終了します。

  • Mcshield.exe
  • VsTskMgr.exe
  • naPrdMgr.exe
  • UpdaterUI.exe
  • TBMon.exe
  • scan32.exe

その他

ウイルスは、タイトルバーに以下の文字列を含むアプリケーションのウィンドウを閉じます。

  • VirusScan
  • NOD32
  • Symantec AntiVirus
  • System Safety Monitor
  • System Repair Engineer
  • IceSword

ウイルスは、以下のWebサイトにアクセスして不正なファイルをダウンロードします。

  • http://{BLOCKED}g08.com/down/down.txt

ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。


  対応方法

対応検索エンジン: 9.200
初回 VSAPI パターンバージョン 8.918.02
初回 VSAPI パターンリリース日 2012年4月17日
VSAPI OPR パターンバージョン 8.918.02
VSAPI OPR パターンリリース日 2012年4月18日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

「PE_FUJACKS.RC-O」 を作成またはダウンロードする不正なファイルを削除します。

手順 3

この「PE_FUJACKS.RC-O」が作成、あるいは、ダウンロードした以下のファイルを検索し、検索した場合は削除してください。

手順 4

「PE_FUJACKS.RC-O」で検出したファイル名を確認し、そのファイルを終了します。

[ 詳細 ]

  • すべての実行中プロセスが、Windows のタスクマネージャに表示されない場合があります。この場合、"Process Explorer" などのツールを使用しマルウェアのファイルを終了してください。"Process Explorer" については、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルが、Windows のタスクマネージャまたは "Process Explorer" に表示されるものの、削除できない場合があります。この場合、コンピュータをセーフモードで再起動してください。
    セーフモードについては、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。

手順 5

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • Explorer = "%System%\drivers\TXPlatform.exe"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Image File Execution Options\{application name}
    • Debugger = "ntsd -d"

手順 6

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CLASSES_ROOT\HTTP\shell\open\command
    • From: {default} = ""%Program Files%\InternetExplorer\iexplore.exe" -nohome"
      To: {default} = "%Program Files%\Internet Explorer\iexplore.exe" -nohome
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\HTTP\shell\open\command
    • From: {default} = ""%Program Files%\InternetExplorer\iexplore.exe" -nohome"
      To: {default} = "%Program Files%\Internet Explorer\iexplore.exe" -nohome
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies\Explorer
    • From: NoDriveTypeAutoRun = "80"
      To: NoDriveTypeAutoRun = 91
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Advanced\Folder\Hidden\SHOWALL
    • From: CheckedValue = "0"
      To: CheckedValue = 1

手順 7

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
{folder path}\Desk_top_.ini
%System Root%\go.sys
%Program Files%\WinRAR\myrar.txt

手順 8

「PE_FUJACKS.RC-O」が作成した AUTORUN.INF を検索し削除します。このファイルには、以下の文字列が含まれています。

[ 詳細 ]
[AutoRun]
OPEN=¡¡¡¡¡¡.exe
shell\open=´ò¿ª(&O)
shell\open\Command=¡¡¡¡¡¡.exe
shell\open\Default=1
shell\explore=×ÊÔ´¹ÜÀíÆ÷(&X)
shell\explore\Command=¡¡¡¡¡¡.exe

手順 9

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「PE_FUJACKS.RC-O」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

手順 10

以下の削除されたレジストリキーまたはレジストリ値をバックアップを用いて修復します。

※註:マイクロソフト製品に関連したレジストリキーおよびレジストリ値のみが修復されます。このマルウェアもしくはアドウェア等が同社製品以外のプログラムも削除した場合には、該当プログラムを再度インストールする必要があります。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Enum\Root
    • LEGACY_WSCSVC
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services
    • wscsvc


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