Trend Micro Security

PE_EXPIRO.ZZ

2013年7月28日
 更新者 : Nikko Tamana

 別名:

W32/Expiro.W!tr (Fortinet), W32/Expiro.AB (FProt), Virus.Win32.Expiro (Ikarus), Virus:Win32/Expiro.gen!G (Microsoft), W32/Expiro.gen.n (NAI)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:


  • マルウェアタイプ: ファイル感染型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化:  
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

ウイルスは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

ウイルスは、対象とするファイルのエントリポイントで確認したコードを上書きします。そして、その対象とするファイルにウイルス本体を追記します。なお、ウイルスが上書きしたコードは、ウイルス本体に保存されます。 ウイルスは、感染ファイル内に「infection marker(感染したことを示す印)」を作成します。

ウイルスは、特定のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

ウイルスは、Internet Explorer(IE)のゾーン設定を変更します。

ウイルスは、感染コンピュータや感染ユーザから特定の情報を収集します。


  詳細

ファイルサイズ 275,968 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 なし
発見日 2012年11月29日
ペイロード ファイルの変更, URLまたはIPアドレスに接続, 情報収集

侵入方法

ウイルスは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

ウイルスは、以下のファイルを作成します。

  • %Application Data%\{Volume serial of system folder}{number}.nls - non-malicious

(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。)

ウイルスは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • kkq-vx-mtx{number}

他のシステム変更

ウイルスは、インストールの過程で、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Internet Settings\
Zones\0
2103 = "0"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Internet Settings\
Zones\1
2103 = "0"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Internet Settings\
Zones\2
2103 = "0"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Internet Settings\
Zones\3
2103 = "0"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Internet Settings\
Zones\4
2103 = "0"

ファイル感染

ウイルスは、以下の形式のファイルに感染します。

  • .EXE

ウイルスは、対象とするファイルのエントリポイントで確認したコードを上書きします。そして、その対象とするファイルにウイルス本体を追記します。なお、ウイルスが上書きしたコードは、ウイルス本体に保存されます。

ウイルスは、感染ファイル内に「infection marker(感染したことを示す印)」を作成します。

感染活動

ウイルスは、ネットワーク共有フォルダ内の以下のファイルタイプのファイルに感染し、ネットワークを介して感染活動をします。

  • .EXE

バックドア活動

ウイルスは、以下のポートを開きます。

  • TCP Port 11084
  • TCP Port 8181

ウイルスは、以下のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

  • http://{BLOCKED}ational-ventur.ru
  • http://{BLOCKED}e.2288.org
  • http://{BLOCKED}s-locmoczu.ws

Webブラウザのホームページおよび検索ページの変更

ウイルスは、IEのゾーン設定を変更します。

情報漏えい

ウイルスは、以下の情報を収集します。

  • Windows Product ID
  • Drive Volume Serial Number
  • OS Version
  • User credentials
  • Information from Filezilla


  対応方法

対応検索エンジン: 9.300
初回 VSAPI パターンバージョン 9.528.07
初回 VSAPI パターンリリース日 2012年11月15日
VSAPI OPR パターンバージョン 9.529.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2012年11月16日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]

コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %Application Data%\kf{number}z32.dl
  • %Application Data%\dfl{number}z32.dll
  • %Application Data%\wsr{number}zt32.dll
  • %Application Data%\{Volume serial of system folder}{number}.nls

手順 3

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Internet Settings\Zones\0
    • 2103
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Internet Settings\Zones\1
    • 2103
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Internet Settings\Zones\2
    • 2103
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Internet Settings\Zones\3
    • 2103
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Internet Settings\Zones\4
    • 2103

手順 4

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「PE_EXPIRO.ZZ」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


ご利用はいかがでしたか? アンケートにご協力ください