Trend Micro Security

HTML_BADEY.A

2010年11月4日
 解析者: Christopher Daniel So   

 プラットフォーム:

Windows 2000, XP, Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:


  • マルウェアタイプ: トロイの木馬型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: はい
  • 感染報告の有無: はい

  概要


トレンドマイクロは、このマルウェアをNoteworthy(要注意)に分類しました。その理由として、ダメージ度や感染力、あるいは、その両方の脅威レベルの高まりが挙げられます。特にこのマルウェアは、Internet Explorer (IE)のゼロデイ脆弱性を悪用します。これにより、リモートコードの実行が可能になります。この脆弱性は、IEのいくつかのバージョンの無効なフラグ参照に起因します。この脆弱性は、特定の状況下において、オブジェクトが削除された後でもそのオブジェクトにアクセスできることに起因しています。特定の攻撃は、この脆弱性を利用してリモートコードの実行を可能にします。

このマルウェアは、ソフトウェアの脆弱性を利用して不正なファイルをダウンロードします。この脆弱性が利用できると、マルウェアは、Webサイトにアクセスして他の不正なファイルをダウンロードします。マルウェアは、ダウンロードしたファイルを "%User Temp%\log.gif" というファイル名で保存します。このファイルは、「BKDR_BADEY.A」として検出されます。

マルウェアは、ダウンロードしたファイルを "%User Profile%\Application Data\alg.exe" として復号します。その後、マルウェアは、この実行ファイルを実行します。その結果、このファイルの不正活動が感染コンピュータ上で展開されることとなります。ダウンロードされたファイルは、実行後、このマルウェアにより削除されます。

マルウェアは、Webサイトに組み込まれており、ユーザがアクセスすると実行されます。


  詳細

ファイルサイズ 20,937 bytes
タイプ Script
メモリ常駐 なし
発見日 2010年11月3日
ペイロード Downloads files

侵入方法

マルウェアは、Webサイトに組み込まれており、ユーザがアクセスすると実行されます。

ダウンロード活動

マルウェアは、以下のソフトウェアに存在する脆弱性を利用して感染活動をします。これにより、不正ファイルがダウンロードされます。

この脆弱性が利用されると、マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、他の不正なファイルをダウンロードします。:

  • http://www.{BLOCKED}lub.com/reg/linkbl.gif

マルウェアは、以下のファイル名でダウンロードしたファイルを保存します。

(註:%User Temp%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 2000、Windows XP、Server 2003 の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Temp" です。)

・その他:

マルウェアは、ダウンロードしたファイルを以下のように復号します。

  • %User Profile%\Application Data\alg.exe

(註:%User Profile%は、通常、Windows 2000, XP, Server 2003 の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>" です。)

マルウェアは、この実行ファイルを実行します。

ダウンロードされたファイルは、実行後、このマルウェアにより削除されます。


  対応方法

対応検索エンジン: 8.900
VSAPI OPR パターンバージョン 7.593.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2010年11月3日

手順 1

Windows ME および XPユーザは、パソコンから不正プログラムもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

起動中ブラウザのウインドウを全て閉じてください。

手順 3

Windowsの検索機能([スタート] → [検索] → [ファイルとフォルダすべて] を選択)などを使用して、この「HTML_BADEY.A」が作成、あるいは、ダウンロードした以下のファイルを検索し、検索した場合は削除してください。

手順 4

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「HTML_BADEY.A」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。ただし、念のため、隔離されたファイルを削除してください。詳しくは、こちらをご確認下さい。

手順 5

以下の修正パッチをダウンロードし適用します。この脆弱性に対する修正パッチが適用されるまで、該当製品の使用をお控えください。この製品の製造元から正式な修正パッチが公開され次第、ダウンロードし適用することをお勧めします。


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