Trend Micro Security

BKDR_ZEGOST.RR

2014年1月23日
 解析者: Jennifer Gumban   

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows Server 2003, Windows XP (32-bit, 64-bit), Windows Vista (32-bit, 64-bit), Windows 7 (32-bit, 64-bit)

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: バックドア型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化:  
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

マルウェアは、他のマルウェアもしくはグレイウェア、または不正リモートユーザによるスパムメールに添付され、コンピュータに侵入します。 マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。

マルウェアは、不正リモートユーザからのコマンドを実行し、感染コンピュータを改ざんします。

マルウェアは、Internet Explorer(IE)のゾーン設定を変更します。


  詳細

ファイルサイズ 813,288 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2014年1月23日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続, システム情報の収集, ファイルの作成, キー入力操作情報の記録

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアもしくはグレイウェア、または不正リモートユーザによるスパムメールに添付され、コンピュータに侵入します。

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下のプロセスに自身を組み込み、システムのプロセスに常駐します。

  • svchost.exe

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
WLIDSVC = "%User Temp%\WLIDSVC.exe"

感染活動

マルウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。

バックドア活動

マルウェアは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。

  • File manager
  • Screen control
  • List running processes
  • Keylogger
  • Remote shell execution
  • Voice monitoring via installed microphone
  • List dial-up profiles
  • Block keyboard and mouse
  • Block screen
  • Shutdown/restart machine
  • Download and execute file/s

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、不正リモートユーザからのコマンドを送受信します。

  • http://{BLOCKED}info/modules/info5/info.php - via Port 8888

マルウェアは、コマンド&コントロール(C&C)サーバに以下の情報を通知します。

  • Processor information
  • OS version information
  • Current usage of both physical and virtual memory
  • Install language information
  • Username

Webブラウザのホームページおよび検索ページの変更

マルウェアは、IEのゾーン設定を変更します。

作成活動

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %User Temp%\actray.exe - detected as BKDR_ZEGOST.RR
  • %User Temp%\WLIDSVC.exe - detected as BKDR_ZEGOST.RR
  • %User Temp%\LBAEvent.exe - non-malicious file

(註:%User Temp%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。)

その他

マルウェアが実行するコマンドは、以下のとおりです。

  • ファイルマネージャ
  • スクリーンコントロール
  • 実行中プロセスの列挙
  • キー入力操作情報の記録
  • リモートシェルの実行
  • インストールされたマイクを介した音声の監視
  • ダイアルアッププロファイルの列挙
  • キーボードおよびマウスのブロック
  • スクリーンのブロック
  • コンピュータのシャットダウン/再起動
  • ファイルのダウンロードおよび実行

マルウェアは、8888番ポートを介して以下のWebサイトにアクセスします。

  • http://{BLOCKED}info/modules/info5/info.php

マルウェアがコマンド&コントロール(C&C)サーバに通知する情報は、以下のとおりです。

  • プロセッサの情報
  • オペレーティングシステム(OS)の種類の情報
  • 物理メモリおよび仮想メモリ両方の使用状況
  • インストール言語の情報
  • ユーザ名

マルウェアが作成する以下のファイルは、「BKDR_ZEGOST.RR」として検出されます。

  • %User Temp%\actray.exe
  • %User Temp%\WLIDSVC.exe

マルウェアが作成するファイルは、無害なファイルです。

  • %User Temp%\LBAEvent.exe

マルウェアは、ルートキット機能を備えていません。

マルウェアは、脆弱性を利用した感染活動を行いません。


  対応方法

対応検索エンジン: 9.700
初回 VSAPI パターンバージョン 10.544.01
初回 VSAPI パターンリリース日 2014年1月16日
VSAPI OPR パターンバージョン 10.545.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2014年1月17日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 3

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。  
  • %User Temp%\LBAEvent.exe

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • WLIDSVC = %User Temp%\WLIDSVC.exe

手順 5

Internet Explorer(IE)のセキュリティ設定を修正します。

[ 詳細 ]

手順 6

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「BKDR_ZEGOST.RR」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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