Trend Micro Security

BKDR_XTRAT.JT

2012年11月14日
 解析者: Nikko Tamana   

 別名:

W32/VBKrypt.NQYR!tr (Fortinet), Virus.Win32.CryptExe (Ikarus), probably a variant of Win32/Agent.KPYNHWZ trojan (NOD32)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:


  • マルウェアタイプ: バックドア型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: はい
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。

マルウェアは、システム情報を収集します。 マルウェアは、ユーザのキー入力操作情報を記録し、情報を収集します。


  詳細

ファイルサイズ 734,480 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2012年11月13日
ペイロード システムセキュリティへの感染活動, 情報収集

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下として自身のコピーを作成し、実行します。

  • %User Temp%\ie4uinit.exe

(註:%User Temp%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\Temp"、Windows NT の場合、"C:\Profiles\<ユーザー名>\TEMP"、Windows 2000、XP、Server 2003 の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\TEMP" です。)

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %Application Data%\Microsoft\Crypto\RSA\S-1-5-21-1614895754-436374069-682003330-1003\c0528c2346cb928a9052304ef3ab8fd4_411f3a52-26ed-4872-9a07-8c966acba234

(註:%Application Data%フォルダは、 Windows 2000、XP、Server 2003 の場合 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" 、 Windows NTの場合 "C:\WINNT\Profiles\<ユーザ名>\Application Data"、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\Profiles\<ユーザ名>\Application Data" です。)

マルウェアは、自身(コンピュータに侵入して最初に自身のコピーを作成したマルウェア)を終了し、侵入したコンピュータ内で作成した自身のコピーの方を実行します。

自動実行方法

マルウェアは、作成されたコンポーネントがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
ie4uinit.exe = %User Temp%\ie4uinit.exe -h"

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\XtremeRAT
Mutex = "--((Mutex))--"

HKEY_CURRENT_USER\Software\--((Mutex))--
ServerStarted = "{Date and Time}"

マルウェアは、インストールの過程で、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_CLASSES_ROOT\rr1081767346z.ypa

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
rr1081767346z.ypa

バックドア活動

マルウェアは、以下のポートを開き、リモートコマンドを待機します。

  • TCP port 8888

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、不正リモートユーザからのコマンドを送受信します。

  • http://{BLOCKED}g.{BLOCKED}p.org:1500/1411.functions

ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。

情報漏えい

マルウェアは、システム情報を収集します。

マルウェアは、ユーザのキー入力操作情報を記録し、情報を収集します。

情報収集

収集した情報は、以下のファイルに保存されます。

  • %Application Data%\Microsoft\Windows\--((Mutex))--.dat

(註:%Application Data%フォルダは、 Windows 2000、XP、Server 2003 の場合 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" 、 Windows NTの場合 "C:\WINNT\Profiles\<ユーザ名>\Application Data"、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\Profiles\<ユーザ名>\Application Data" です。)


  対応方法

対応検索エンジン: 9.200
初回 VSAPI パターンバージョン 9.524.02
初回 VSAPI パターンリリース日 2012年11月13日
VSAPI OPR パターンバージョン 9.525.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2012年11月14日

手順 1

Windows XP および Windows Server 2003 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

メモリ上で実行されているプロセスを終了します。

[ 詳細 ]

註:検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。
  • ie4uinit.exe

手順 3

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\--((Mutex))--
    • ServerStarted
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\XtremeRAT
    • Mutex
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • ie4uinit.exe

手順 4

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CLASSES_ROOT
    • rr1081767346z.ypa
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes
    • rr1081767346z.ypa

手順 5

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %Application Data%\Microsoft\Crypto\RSA\S-1-5-21-1614895754-436374069-682003330-1003\c0528c2346cb928a9052304ef3ab8fd4_411f3a52-26ed-4872-9a07-8c966acba234
  • %Application Data%\Microsoft\Windows\--((Mutex))--.dat

手順 6

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「BKDR_XTRAT.JT」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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