Trend Micro Security

BKDR_WKYSOL.SM

2013年1月29日
 解析者: Anthony Joe Melgarejo   

 別名:

Backdoor:Win32/Wkysol.G (Microsoft), Backdoor.Sykipot!gen3 (Symantec), BackDoor-FDE.b (McAfee)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:


  • マルウェアタイプ: バックドア型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化:  
  • 感染報告の有無: はい

  概要


マルウェアは、他のマルウェアに作成され、コンピュータに侵入します。

マルウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。

マルウェアは、不正リモートユーザからのコマンドを実行し、感染コンピュータを改ざんします。 マルウェアは、特定のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

マルウェアは、特定の脆弱性を利用した感染活動を実行します。


  詳細

ファイルサイズ 不定
タイプ DLL, EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2012年11月16日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続, システムセキュリティへの感染活動

侵入方法

マルウェアは、以下のマルウェアに作成され、コンピュータに侵入します。

  • TROJ_ARTIEF.CR

インストール

マルウェアは、以下のコンポーネントファイルを作成します。

  • %User Profile%\Local Settings\{malware file name 1}.dll - also detected as BKDR_WKYSOL.SM
  • %User Profile%\Local Settings\setm.ini
  • %User Temp%\tpdefense.dat

(註:%User Profile% フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>" です。. %User Temp%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。)

マルウェアは、以下のプロセスに組み込まれ、システムのプロセスに常駐します。

  • IEXPLORE.EXE

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
start = "{folder where malware is located}\{malware file name 2}.exe -installkys"

感染活動

マルウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。

バックドア活動

マルウェアは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。

  • Download and Upload arbitrary files
  • Command Shell
  • Create/Terminate Process
  • Create,Open and Delete files
  • Reboot the computer

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

  • http://www.{BLOCKED}cus.com

その他

マルウェアは、以下の脆弱性を利用して感染活動を実行します。

マルウェアが作成する以下のコンポーネントファイルは、この不正プログラムとして検出されます。

  • %User Profile%\Local Settings\date.dll

マルウェアが実行するコマンドは以下のとおりです。

  • 任意のファイルのダウンロードおよびアップロード
  • コマンドシェル
  • プロセスの作成/終了
  • ファイルを作成、開くおよび削除
  • コンピュータの再起動

マルウェアは、以下の環境設定ファイルから設定を取得します。

  • %User Profile%\Local Settings\setm.ini

この環境設定ファイルは、以下を含んでいます。

  • マルウェアのスリープタイム
  • マルウェアがアクセスするURL
  • コンポーネントファイルのファイル名
  • Bot ID

マルウェアは、以下のリモートサイトにアクセスし、可能な環境設定またはコンポーネントファイルをダウンロードします。このファイルには、マルウェアの不正活動およびホスト名やIPアドレスといった返送情報を含んでいます。

  • http://<不正なWebサイト>/kys_allow_get.asp?name=getkys.jpg&hostname=<ホスト名>-<IPアドレス>

また、マルウェアは、自身のコンポーネントファイルからパラメータ "-removekys" が得られる場合、自身が追加したレジストリ値を削除する機能を備えています。

「{malware file name 1}」は、以下のいずれかとなります。

  • date.dll
  • update.dll

「{malware file name 2}」は、以下のいずれかとなります。

  • EBWin.exe
  • update.exe

マルウェアは、ルートキット機能を備えていません。


  対応方法

対応検索エンジン: 9.300
初回 VSAPI パターンバージョン 9.530.07
初回 VSAPI パターンリリース日 2012年11月16日
VSAPI OPR パターンバージョン 9.531.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2012年11月17日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

「BKDR_WKYSOL.SM」 を作成またはダウンロードする不正なファイルを削除します。

手順 3

このマルウェアのパス名およびファイル名を確認します。
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用いてウイルス検索を実行してください。「BKDR_WKYSOL.SM」で検出したパス名およびファイル名を確認し、メモ等をとってください。

手順 4

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 5

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • start = "{folder where malware is located}\{malware file name 2}.exe -installkys"

手順 6

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %User Profile%\Local Settings\setm.ini
  • %User Temp%\tpdefense.dat

手順 7

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「BKDR_WKYSOL.SM」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

手順 8

以下の修正パッチをダウンロードし適用します。この脆弱性に対する修正パッチを適用するまで、該当製品の使用をお控えください。この製品の製造元が公開する正式な修正パッチをダウンロードし適用することをお勧めします。

日本語情報はこちら


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