Trend Micro Security

BKDR_VAWTRAK.VTN

2014年12月9日
 解析者: Michael John Marcos   

 別名:

Backdoor:Win32/Vawtrak.A (Microsoft), Win32/PSW.Papras.CX (Eset Nod32)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: バックドア型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化:  
  • 感染報告の有無: はい

  概要


マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。


  詳細

ファイルサイズ 304752 bytes
タイプ DLL
メモリ常駐 はい
発見日 2014年5月9日
ペイロード システム情報の収集

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
{malware filename} = "regsvr32.exe "{malware path}\{malware filename}""

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_CLASSES_ROOT\CLSID\{random CLSID 1}

HKEY_CLASSES_ROOT\CLSID\{random CLSID 2}

HKEY_CURRENT_USER\Software\Classes\
CLSID\{random CLSID 1}

HKEY_CURRENT_USER\Software\Classes\
CLSID\{random CLSID 2}

マルウェアは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Internet Explorer\Main
NoProtectedModeBanner = 1

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Internet Explorer\Main
TabProcGrowth = 0

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Internet Settings\
Zones\3
2500 = 3

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Internet Settings
GlobalUserOffline = 0

HKEY_CLASSES_ROOT\CLSID\{random CLSID 1}
#cert = 31

HKEY_CURRENT_USER\Software\Classes\
CLSID\{random CLSID 1}
#cert = 31

HKEY_CLASSES_ROOT\CLSID\{random CLSID 2}
{random CLSID 3} = {random hex values}

HKEY_CURRENT_USER\Software\Classes\
CLSID\{random CLSID 2}
{random CLSID 3} = {random hex values}

その他

マルウェアは、以下の不正なWebサイトにアクセスします。

  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.233.38
  • http://BLOCKED}.{BLOCKED}.233.80
  • http://BLOCKED}.{BLOCKED}..32.67
  • http://BLOCKED}.{BLOCKED}..32.80
  • http://BLOCKED}.{BLOCKED}.192.106
  • http://BLOCKED}.{BLOCKED}.192.110
  • http://BLOCKED}ally.com
  • http://BLOCKED}ag.com
  • http://BLOCKED}ka.com
  • http://BLOCKED}ld.com
  • http://BLOCKED}lon.com
  • http://BLOCKED}x.com
  • http://BLOCKED}z.com
  • http://BLOCKED}on.com
  • http://BLOCKED}pane.com
  • http://BLOCKED}ka.com


  対応方法

対応検索エンジン: 9.700
初回 VSAPI パターンバージョン 10.790.02
初回 VSAPI パターンリリース日 2014年5月12日
VSAPI OPR パターンバージョン 10.791.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2014年5月12日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 3

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • {malware filename} = "regsvr32.exe "{malware path}\{malware filename}""
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Internet Explorer\Main
    • NoProtectedModeBanner = 1
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Internet Explorer\Main
    • TabProcGrowth = 0
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Internet Settings\Zones\3
    • 2500 = 3
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\ Windows\CurrentVersion\Internet Settings
    • GlobalUserOffline = 0

手順 4

インストールの過程で追加された以下のファイル/フォルダ/レジストリキーや値には、参照可能な値が存在しないため、ユーザの手動検索によって確認することができません。そのため、ユーザがシステム情報のバックアップを行なっている場合にのみ、保存されている前のデータと比較することで追加されたファイル/フォルダ/レジストリキーや値を確認することが可能となります。なお、追加されたコンポーネントは、コンピュータに悪影響を与えるものではないため、削除する必要はありません。

  • In HKEY_CLASSES_ROOT\CLSID
    • {random CLSID 1}
  • In HKEY_CLASSES_ROOT\CLSID
    • {random CLSID 2}
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Classes\ CLSID
    • {random CLSID 1}
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Classes\ CLSID
    • {random CLSID 2}

手順 5

BKDR_VAWTRAK.VTN として検出されたファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]

註:このファイルは、隠しファイルとして設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。

マルウェアのファイルの手動削除:

  • Windows 2000、XP および Server 2003 の場合:

    1. [スタート]-[検索]-[ファイルとフォルダすべて]を選択します。
    2. [ファイル名のすべてまたは一部]に上記で確認したファイル名を入力してください。
    3. [探す場所]の一覧から[マイコンピュータ]を選択し、[検索]を押します。
    4. ファイルが表示されたら、そのファイルを選択し、SHIFT+DELETE を押します。これにより、ファイルが完全に削除されます。
    5. 残りのファイルに対して、この不正なコンポーネントファイルの上記の手順 2.)から 4.)を繰り返してください。
      註:ファイル名の入力欄のタイトルは、Windowsのバージョンによって異なります。(例:ファイルやフォルダ名の検索の場合やファイル名のすべてまたは一部での検索)

  • Windows Vista、7、Server 2008、8、8.1 および Server 2012 の場合:

    1. Windowsエクスプローラ画面を開きます。
      • Windows Vista、7 および Server 2008 の場合:
        • [スタート]-[コンピューター]を選択します。
      • Windows 8、8.1 および Server 2012 の場合:
        • 画面の左下隅を右クリックし、[エクスプローラー]を選択します。
    2. [コンピューターの検索]に、上記で確認したファイル名を入力します。
    3. ファイルが表示されたら、そのファイルを選択し、SHIFT+DELETE を押します。これにより、ファイルが完全に削除されます。
    4. 残りのファイルに対して、この不正なコンポーネントファイルの上記の手順 2.)から 3.)を繰り返してください。
      註:Windows 7 において上記の手順が正しく行われない場合、マイクロソフトのWebサイトをご確認ください。
  • 手順 6

    最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「BKDR_VAWTRAK.VTN」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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