Trend Micro Security

BKDR_TAPAZOM.ENM

2016年9月20日
 解析者: Michael Jay Villanueva   

 別名:

Backdoor:Win32/Tapazom.A (Microsoft)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: バックドア型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: はい
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。

マルウェアは、不正リモートユーザからのコマンドを実行し、感染コンピュータを改ざんします。


  詳細

ファイルサイズ 29,184 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2016年9月15日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続, ファイルのダウンロード

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下として自身のコピーを作成し、実行します。

  • %Application Data%\{GUID}\GenuineIntel-core.exe

(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。.)

マルウェアは、以下のフォルダを作成します。

  • %Application Data%\{GUID}

(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。.)

マルウェアは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • decomcs64.dll

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
GenuineIntel² = %Application Data%\{GUID}\GenuineIntel-core.exe

感染活動

マルウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。

バックドア活動

マルウェアは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。

  • Screen Capture
  • List and Control Webcams
  • Log keystrokes
  • Execute, rename, copy, and delete files/folders
  • Upload/Send files
  • Steal system information (Driver, Audio, other machine information)
  • Display message (Message box)
  • Connect to a specific URL
  • Terminate applications
  • Shutdown, Restart, Hibernate, or Log-off Machine
  • Monitor Mouse Activities

その他

マルウェアは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。

  • スクリーンショットの取得
  • Webカメラの列挙および操作
  • キー入力操作情報の記録
  • ファイルおよびフォルダの実行、改称、コピーおよび削除
  • ファイルのアップロードおよび送信
  • ドライバ、オーディオおよびその他のコンピュータ情報の窃取
  • メッセージボックスの表示
  • 特定のURLへの接続
  • アプリケーションの終了
  • コンピュータのシャットダウン、再起動、休止またはログオフ
  • マウス操作の監視

マルウェアは、以下のコマンド&コントロール(C&C)に接続し、ファイルをダウンロードします。

  • {BLOCKED}zo.{BLOCKED}to.org:1431

マルウェアは、以下の要求の形式を送信します。

  • GETSERVER|111|46

ただし、情報公開日現在、このC&Cサーバからの応答はありません。

マルウェアがダウンロードし、保存するファイルは、「BKDR_TAPAZOM.XORENC」として検出されます。

  • {malware path}\decomcs64.dll

マルウェアは、ダウンロードしたDLLファイルを不正プロセスのメモリに読み込み実行します。

マルウェアは、ルートキット機能を備えていません。

マルウェアは、脆弱性を利用した感染活動を行いません。


  対応方法

対応検索エンジン: 9.800
初回 VSAPI パターンバージョン 12.778.04
初回 VSAPI パターンリリース日 2016年9月15日
VSAPI OPR パターンバージョン 12.779.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2016年9月16日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

「BKDR_TAPAZOM.ENM」で検出したファイル名を確認し、そのファイルを終了します。

[ 詳細 ]

  • すべての実行中プロセスが、Windows のタスクマネージャに表示されない場合があります。この場合、"Process Explorer" などのツールを使用しマルウェアのファイルを終了してください。"Process Explorer" については、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルが、Windows のタスクマネージャまたは "Process Explorer" に表示されるものの、削除できない場合があります。この場合、コンピュータをセーフモードで再起動してください。
    セーフモードについては、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • GenuineIntel² = %Application Data%\{Random GUID}\GenuineIntel-core.exe

手順 5

「BKDR_TAPAZOM.ENM」 が作成またはダウンロードした不正なファイルを削除します。(註:以下のマルウェアもしくはアドウェア等がすでに削除されている場合は、本手順は行う必要はありません。)

    • BKDR_TAPAZOM.XORENC

手順 6

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
フォルダが隠しフォルダ属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %Application Data%\{GUID}

手順 7

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「BKDR_TAPAZOM.ENM」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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