BKDR_SMALL.USCZ
Mal/Behav-143 (Sophos); Suspicious.DLoader (Symantec)
Windows
- マルウェアタイプ: バックドア型
- 破壊活動の有無: なし
- 暗号化: なし
- 感染報告の有無: はい
概要
マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。
マルウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。
マルウェアは、不正リモートユーザからのコマンドを実行し、感染コンピュータを改ざんします。 マルウェアは、特定のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。
マルウェアは、感染コンピュータ上の特定の情報を収集します。
詳細
侵入方法
マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。
インストール
マルウェアは、以下のファイルを作成します。
- %User Temp%\{random}_tmp.cmd
(註:%User Temp%フォルダは、ユーザの一時フォルダで、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。.)
マルウェアは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。
- T2015010901
- T2015012802
感染活動
マルウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。
バックドア活動
マルウェアは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。
- Gather Information
- Get Drives Information
- Get File Information
- Find Files
- Create Folder
- Execute Files
- Move File
- Create Files
- Modify Files
- Empty Recycle Bin
- Terminate Process
- Shutdown
- Send Gathered Information
- Perform Remote Shell
- Sleep
マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。
- http://{BLOCKED}z.{BLOCKED}l.net/{random values}.{random format}
- https://{BLOCKED}z.{BLOCKED}l.net/{random values}.{random format}
where {random format} may be any of the following:- asp
- php
- jsp
- aspx
- htm
- html
- shtm
- shtml
- cgi
- xml
ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。
情報漏えい
マルウェアは、感染コンピュータ上の以下の情報を収集します。
- Volume Information
- Computer Name
- User Name
- OS Version
- Drive Information
- File Information
その他
マルウェアが実行する不正リモートユーザからのコマンドは以下のとおりです。
- 情報の収集
- ドライブ情報の取得
- ファイル情報の取得
- ファイルの検索
- フォルダの作成
- ファイルの実行
- ファイルの移動
- ファイルの作成
- ファイルの改変
- リサイクルビンを空にする
- プロセスの終了
- シャットダウン
- 収集した情報の送信
- リモートシェルの実行
- スリープ
{random format} には、以下のいずれかが当てはまります。
- asp
- php
- jsp
- aspx
- htm
- html
- shtm
- shtml
- cgi
- xml
マルウェアが収集する感染コンピュータ上の情報は以下のとおりです。
- ボリューム情報
- コンピュータ名
- ユーザ名
- OSバージョン
- ドライブ情報
- ファイル情報
マルウェアは、ルートキット機能を備えていません。
マルウェアは、脆弱性を利用した感染活動を行いません。
対応方法
手順 1
Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。
手順 2
このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。
手順 3
「BKDR_SMALL.USCZ」で検出したファイル名を確認し、そのファイルを終了します。
- すべての実行中プロセスが、Windows のタスクマネージャに表示されない場合があります。この場合、"Process Explorer" などのツールを使用しマルウェアのファイルを終了してください。"Process Explorer" については、こちらをご参照下さい。
- 検出ファイルが、Windows のタスクマネージャまたは "Process Explorer" に表示されるものの、削除できない場合があります。この場合、コンピュータをセーフモードで再起動してください。
セーフモードについては、こちらをご参照下さい。 - 検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。
手順 4
以下のファイルを検索し削除します。
- %User Temp%\{random}_tmp.cmd
手順 5
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「BKDR_SMALL.USCZ」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。
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