Trend Micro Security

BKDR_SIMDA.KB

2013年4月8日
 解析者: Mark Joseph Manahan   

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP (32-bit and 64-bit), Windows Server 2003, Windows Vista (32-bit and 64-bit), Windows 7 (32-bit and 64-bit)

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:


  • マルウェアタイプ: バックドア型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化:  
  • 感染報告の有無: はい

  概要


マルウェアは、他のマルウェアもしくはグレイウェア、または不正リモートユーザによるスパムメールに添付され、コンピュータに侵入します。 マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、実行後、自身を削除します。


  詳細

ファイルサイズ 561,152 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2013年4月5日

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアもしくはグレイウェア、または不正リモートユーザによるスパムメールに添付され、コンピュータに侵入します。

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %User Profile%\Application Data\{random 4}.reg
  • %User Profile%\Application Data\mcp.ico
  • %User Profile%\Application Data\Mozilla\Firefox\Profiles\{random}\searchplugins\search.xml
  • %Desktop%\Computer.lnk
  • %User Temp%\{random 3}.sys
  • %User Temp%\{random 1}.exe
  • %User Temp%\{random number}.tmp
  • %User Temp%\{random 2}.exe

(註:%User Profile% フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>" です。. %Desktop%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\デスクトップ"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\デスクトップ" です。. %User Temp%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。)

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %User Profile%\Application Data\ScanDisc.exe
  • %User Profile%\Application Data\{random name}.exe
  • %User Temp%\{Random Number}.tmp

(註:%User Profile% フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>" です。. %User Temp%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。)

マルウェアは、実行後、自身を削除します。

自動実行方法

マルウェアは、作成されたコンポーネントがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\RunOnce
{random name} = "%User Profile%\Application Data\{random name}.exe"

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Policies\
System
ConsentPromptBehaviorAdmin = "0"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Policies\
System
ConsentPromptBehaviorUser = "0"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Policies\
System
EnableLUA = "0"

HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Microsoft\
Windows
update = "shortcut"

マルウェアは、以下のレジストリ値を変更します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\Tcpip\Parameters\
Interfaces\{GUID}
NameServer = "8.8.8.8"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「""」となります。)

その他

マルウェアは、以下の不正なWebサイトにアクセスします。

  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.12.201
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.243.62
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.83.116
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.38.174
  • {BLOCKED}t.{BLOCKED}u7my179mywsku.com
  • {BLOCKED}1.{BLOCKED}string.com

マルウェアは、正規のファイル "%User Profile%\Application Data\Mozilla\Firefox\Profiles\{random}\prefs.js" に以下を追加します。

  • user_pref(&"browser.search.selectedEngine&"_http://{BLOCKED}la.com/?&uid={number}&q={searchTerms}");


  対応方法

対応検索エンジン: 9.300
初回 VSAPI パターンバージョン 9.838.04
初回 VSAPI パターンリリース日 2013年4月5日
VSAPI OPR パターンバージョン 9.839.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2013年4月6日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアのパス名およびファイル名を確認します。
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用いてウイルス検索を実行してください。「BKDR_SIMDA.KB」で検出したパス名およびファイル名を確認し、メモ等をとってください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\RunOnce
    • {random name} = "%User Profile%\Application Data\{random name}.exe"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies\System
    • ConsentPromptBehaviorAdmin = "0"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies\System
    • ConsentPromptBehaviorUser = "0"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies\System
    • EnableLUA = "0"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Microsoft\Windows
    • update = "shortcut"

手順 5

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\Tcpip\Parameters\Interfaces\{GUID}
    • From: NameServer = "8.8.8.8"
      To: NameServer = ""

手順 6

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %User Profile%\Application Data\{random 4}.reg
  • %User Profile%\Application Data\mcp.ico
  • %User Profile%\Application Data\Mozilla\Firefox\Profiles\{random}\searchplugins\search.xml
  • %Desktop%\Computer.lnk
  • %User Temp%\{random 3}.sys
  • %User Temp%\{random 1}.exe
  • %User Temp%\{random number}.tmp
  • %User Temp%\{random 2}.exe

手順 7

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「BKDR_SIMDA.KB」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

註:

手順7の前に、以下の手順を行い、マルウェアが以下のファイル内に追加した文字列を削除してください。

  • %User Profile%\Application Data\Mozilla\Firefox\Profiles\{random}\prefs.js

  1. 以下のファイルをメモ帳などのテキストエディタで開きます。
    • %User Profile%\Application Data\Mozilla\Firefox\Profiles\{random}\prefs.js
  2. 以下のエントリを検索し、削除します。
    • user_pref(&"browser.search.selectedEngine&"_http://{BLOCKED}la.com/?&uid={number}&q={searchTerms}");
  3. ファイルを保存して、テキストエディタを閉じます。


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