Trend Micro Security

BKDR_SIMDA.EP

2013年1月7日
 解析者: Rhena Inocencio   

 別名:

Backdoor:Win32/Simda (Microsoft), Backdoor.Win32.Simda.ilh (Kaspersky), Generic BackDoor.aep (McAfee), Backdoor.Trojan (Symantec), Backdoor.Win32.Hupigon (Sunbelt), Trj/Agent.MIZ (Panda)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows Server 2003, Windows XP (32-bit, 64-bit), Windows Vista (32-bit, 64-bit), Windows 7 (32-bit, 64-bit)

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:


  • マルウェアタイプ: バックドア型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化:  
  • 感染報告の有無: はい

  概要


マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェア マルウェアは、自身(コンピュータに侵入して最初に自身のコピーを作成した マルウェア )を削除します。


  詳細

ファイルサイズ 855,552 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2012年12月24日

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %Application Data%\{random name}.reg
  • %Application Data%\mcp.ico
  • %Desktop%\Computer.lnk
  • %User Temp%\{random name}.sys
  • %User Temp%\{random name}.exe
  • %User Temp%\{random number}.tmp
  • %User Temp%\{random name}.exe

(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。. %Desktop%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\デスクトップ"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\デスクトップ" です。. %User Temp%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。)

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %Application Data%\ScanDisc.exe
  • %Application Data%\{random name}.exe
  • %User Temp%\{random number}.tmp

(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。. %User Temp%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。)

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\RunOnce
{random name} = "%Application Data%\{random name}.exe"

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Policies\
System
ConsentPromptBehaviorAdmin = "0"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Policies\
System
ConsentPromptBehaviorUser = "0"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Policies\
System
EnableLUA = "0"

HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Microsoft\
Windows
update = "shortcut"

ダウンロード活動

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、ファイルをダウンロードします。

  • http://{BLOCKED}1.{BLOCKED}string.com/?abbr=RTK&setupType=update&uid=%d&ttl=%s&controller=microinstaller&pid=3
  • http://{BLOCKED}1.{BLOCKED}string.com/update_c1eec.exe

その他

マルウェアは、以下の不正なWebサイトにアクセスします。

  • report.{pseudorandom}.com
  • update.{pseudorandom}.com
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.131.125

マルウェアは、以下のプロセスの存在を確認します。

  • cv.exe
  • irise.exe
  • IrisSvc.exe
  • wireshark.exe
  • dumpcap.exe
  • ZxSniffer.exe
  • Aircrack-ng Gui.exe
  • observer.exe
  • tcpdump.exe
  • WinDump.exe
  • wspass.exe
  • Regshot.exe
  • ollydbg.exe
  • PEBrowseDbg.exe
  • windbg.exe
  • DrvLoader.exe
  • SymRecv.exe
  • Syser.exe
  • apis32.exe
  • VBoxService.exe
  • VBoxTray.exe
  • SbieSvc.exe
  • SbieCtrl.exe
  • SandboxieRpcSs.exe
  • SandboxieDcomLaunch.exe
  • SUPERAntiSpyware.exe
  • ERUNT.exe
  • ERDNT.exe
  • EtherD.exe
  • Sniffer.exe
  • CamtasiaStudio.exe
  • CamRecorder.exe

マルウェア は、自身(コンピュータに侵入して最初に自身のコピーを作成した マルウェア )を削除します。

上記のプロセスを確認すると、マルウェアは、自身の不正活動を継続して行いません。

またマルウェアは、以下のファイルを開きます。

  • %System Root%\cgvi5r6i\vgdgfd.72g

(註:%System Root%フォルダは、標準設定では "C:" です。また、オペレーティングシステムが存在する場所です。)


  対応方法

対応検索エンジン: 9.300
初回 VSAPI パターンバージョン 9.614.04
初回 VSAPI パターンリリース日 2012年12月24日
VSAPI OPR パターンバージョン 9.615.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2012年12月25日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアのパス名およびファイル名を確認します。
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用いてウイルス検索を実行してください。「BKDR_SIMDA.EP」で検出したパス名およびファイル名を確認し、メモ等をとってください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

 
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\RunOnce
    • {random name} = "%Application Data%\{random name}.exe"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies\System
    • ConsentPromptBehaviorAdmin = "0"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies\System
    • ConsentPromptBehaviorUser = "0"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies\System
    • EnableLUA = "0"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Microsoft\Windows
    • update = "shortcut"

手順 5

「BKDR_SIMDA.EP」として検出されたファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。

手順 6

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %Application Data%\{random name}.reg
  • %Application Data%\mcp.ico
  • %Desktop%\Computer.lnk
  • %User Temp%\{random name}.sys
  • %User Temp%\{random name}.exe
  • %User Temp%\{random number}.tmp
  • %User Temp%\{random name}.exe
  • %System Root%\cgvi5r6i\vgdgfd.72g

手順 7

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「BKDR_SIMDA.EP」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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