Trend Micro Security

BKDR_SHELL.NLT

2013年8月19日
 解析者: Nikko Tamana   

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows Server 2003, Windows XP (32-bit, 64-bit), Windows Vista (32-bit, 64-bit), Windows 7 (32-bit, 64-bit)

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: バックドア型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: はい
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。 マルウェアは、リモートサイトから他のマルウェアまたはグレイウェアにダウンロードされ、コンピュータに侵入します。

マルウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。

マルウェアは、不正リモートユーザからのコマンドを実行し、感染コンピュータを改ざんします。

マルウェアは、ダウンロードする機能を備えていません。


  詳細

ファイルサイズ 63,488 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2013年8月13日
ペイロード システムセキュリティへの感染活動, URLまたはIPアドレスに接続, システム情報の収集, 情報収集

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、リモートサイトから以下のマルウェアまたはグレイウェアにダウンロードされ、コンピュータに侵入します。

  • LNK_DLOADR.ILP

インストール

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %All Users Profile%\intel.exe
  • %System Root%\Users\All Users\intel.exe - Windows Vista or 7

(註:%System Root%フォルダは、標準設定では "C:" です。また、オペレーティングシステムが存在する場所です。)

マルウェアは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • PST-2.0

他のシステム変更

マルウェアは、インストールの過程で、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CLASSES_ROOT\LOG
CLSID = "{hex values}"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
LOG
CLSID = "{hex values}"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
intel = ""

マルウェアは、インストールの過程で、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_CLASSES_ROOT\LOG

HKEY_CLASSES_ROOT\LOGPROXY

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
LOG

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
LOGPROXY

感染活動

マルウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。

バックドア活動

マルウェアは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。

  • Perform remote shell execution
  • File management
  • Create directories
  • Get drive information
  • Get processor information
  • Screen capture

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、不正リモートユーザからのコマンドを送受信します。

  • http://{BLOCKED}se.{BLOCKED}tingrecovery.net/{random hex values}FFFFFFFF.aspx

ダウンロード活動

マルウェアは、ダウンロードする機能を備えていません。

情報漏えい

マルウェアは、以下の情報を収集します。

  • Computer Name
  • OECMP
  • User Name

その他

マルウェアは、コマンドプロンプトにおけるコマンドライン「net stop SharedAccess」を実行することによって、ファイアウォールを無効にします。

マルウェアは、バックドア活動の機能を備えていません。

マルウェアは、脆弱性を利用した感染活動を行いません。

マルウェアが実行するコマンドは、以下のとおりです。

  • リモートシェルの実行
  • ファイルの管理
  • ディレクトリの作成
  • ドライブの情報の取得
  • プロセッサの情報の取得
  • スクリーンショットの取得

マルウェアが収集情報は以下のとおりです。

  • コンピュータ名
  • OEMコードページ
  • ユーザ名


  対応方法

対応検索エンジン: 9.300
初回 VSAPI パターンバージョン 10.216.08
初回 VSAPI パターンリリース日 2013年8月14日
VSAPI OPR パターンバージョン 10.217.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2013年8月15日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

「BKDR_SHELL.NLT」を作成またはダウンロードする不正なファイルを削除します。

  • LNK_DLOADR.ILP

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CLASSES_ROOT
    • LOG
  • In HKEY_CLASSES_ROOT
    • LOGPROXY
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes
    • LOG
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes
    • LOGPROXY

手順 5

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • intel = ""

手順 6

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %All Users Profile%\intel.exe
  • %System Root%\Users\All Users\intel.exe - Windows Vista or 7

手順 7

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「BKDR_SHELL.NLT」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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