Trend Micro Security

BKDR_SERKDES.C

2018年1月26日
 解析者: John Anthony Banes   

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: バックドア型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: なし
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 他のマルウェアからの作成, インターネットからのダウンロード

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。

マルウェアは、不正リモートユーザからのコマンドを実行し、感染コンピュータを改ざんします。


  詳細

ファイルサイズ 163,328 bytes
タイプ DLL
メモリ常駐 はい
発見日 2017年1月23日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続, 情報収集, ファイルの実行, システムセキュリティへの感染活動

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • V1.0

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Classes\
CLSID\{ECD4FC4D-521C-11D0-B792-00A0C90312E1}\InProcServer32
(Default) = {Malware Path and Filename}

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Classes\
CLSID\{ECD4FC4D-521C-11D0-B792-00A0C90312E1}\InProcServer32
ThreadingModel = Apartment

HKEY_CURRENT_USER\Software\Classes\
Folder\shellex\ContextMenuHandlers\
Microsoft
(Default) = {GUID}

HKEY_CURRENT_USER\Software\Classes\
Folder\shellex\DragDropHandlers\
Microsoft
(Default) = {GUID}

HKEY_CURRENT_USER\Software\Classes\
Folder\shellex\PropertySheetHandlers\
Microsoft
(Default) = {GUID}

HKEY_CURRENT_USER\Software\Classes\
*\shellex\PropertySheetHandlers\
Microsoft
(Default) = {GUID}

HKEY_CURRENT_USER\Software\Classes\
*\shellex\DragDropHandlers\
Microsoft
(Default) = {GUID}

感染活動

マルウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。

バックドア活動

マルウェアは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。

  • Update server config file (%Temp%\sysconf)
  • Download/Upload arbitrary files from/to the C&C
  • Create/Delete Arbitrary Files
  • Take a screenshot
  • List Drives, Files and Folders
  • Execute arbitrary files/codes
  • Terminate Processes
  • Move mouse Cursor
  • Simulate key presses

(註:%Temp%フォルダは、一時的にファイルが保存されるフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、 "C:\Windows\Temp" です。.)

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、不正リモートユーザからのコマンドを送受信します。

  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.26.126:443

その他

マルウェアが実行する不正リモートユーザからのコマンドは以下のとおりです。

  • サーバの環境設定ファイルの更新 (%Temp%\sysconf)
  • 任意のファイルをコマンド&コントロール(C&C)サーバからダウンロード
  • 任意のファイルをC&Cサーバへアップロード
  • 任意のファイルの作成/削除
  • スクリーンショットの取得
  • ドライブ、ファイル、フォルダの列挙
  • 任意のファイル/コードの実行
  • プロセスの終了
  • マウスカーソルの異動
  • キーボード操作の模倣

C&Cサーバ、プロキシサーバ、ポート番号、プロキシの認証情報は、環境設定ファイル"%Temp%\sysconf"の内容によります。この環境設定ファイルが存在しない場合、このマルウェアはデフォルト設定を利用します。デフォルト設定では、このマルウェアはプロキシ接続を利用します。

マルウェアは、以下の情報を収集して自身のサーバへ送信します。

  • ホスト名
  • ユーザ名
  • MACアドレス
  • システムのデフォルト言語
  • システムタイプ(32ビットか64ビットか)

マルウェアは、ルートキット機能を備えていません。

マルウェアは、脆弱性を利用した感染活動を行いません。


  対応方法

対応検索エンジン: 9.850
初回 VSAPI パターンバージョン 13.922.03
初回 VSAPI パターンリリース日 2018年1月23日
VSAPI OPR パターンバージョン 13.923.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2018年1月24日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Classes\CLSID\{ECD4FC4D-521C-11D0-B792-00A0C90312E1}\InProcServer32
    • (Default) = {Malware Path and Filename}
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Classes\CLSID\{ECD4FC4D-521C-11D0-B792-00A0C90312E1}\InProcServer32
    • ThreadingModel = Apartment
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Classes\Folder\shellex\ContextMenuHandlers\Microsoft
    • (Default) = {GUID}
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Classes\Folder\shellex\DragDropHandlers\Microsoft
    • (Default) = {GUID}
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Classes\Folder\shellex\PropertySheetHandlers\Microsoft
    • (Default) = {GUID}
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Classes\*\shellex\PropertySheetHandlers\Microsoft
    • (Default) = {GUID}
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Classes\*\shellex\DragDropHandlers\Microsoft
    • (Default) = {GUID}

手順 5

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %Temp%\sysconf

手順 6

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「BKDR_SERKDES.C」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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