BKDR_RUSTOCK.XAR
Win32/Agent.QGS trojan (NOD32), W32/Agent.DEPO!tr.bdr (FORTINET)
Windows
- マルウェアタイプ: バックドア型
- 破壊活動の有無: なし
- 暗号化:
- 感染報告の有無: はい
概要
マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。
マルウェアは、実行後、自身を削除します。
詳細
侵入方法
マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。
インストール
マルウェアは、以下のファイルを作成します。
- %User Temp%\RKJ3467F.tmp
- %Windows%\QosSatup.log
- %System%\MFI7188L.dll
(註:%User Temp%フォルダは、ユーザの一時フォルダで、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。.. %Windows%フォルダは、Windowsが利用するフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows" です。.. %System%フォルダは、システムフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows\System32" です。.)
マルウェアは、実行後、自身を削除します。
自動実行方法
マルウェアは、作成されたコンポーネントをシステムサービスとして登録し、Windows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。
HKEY_LOCAL_MACHINE\System\CurrentControlSet\
Services\Audioclr
Type = "10"
HKEY_LOCAL_MACHINE\System\CurrentControlSet\
Services\Audioclr
Start = "2"
HKEY_LOCAL_MACHINE\System\CurrentControlSet\
Services\Audioclr
ErrorControl = "1"
HKEY_LOCAL_MACHINE\System\CurrentControlSet\
Services\Audioclr
ImagePath = "%SystemRoot%\System32\svchost.exe -k netsvcs"
HKEY_LOCAL_MACHINE\System\CurrentControlSet\
Services\Audioclr
DisplayName = "Windows Audio Shell"
HKEY_LOCAL_MACHINE\System\CurrentControlSet\
Services\Audioclr
ObjectName = "LocalSystem"
HKEY_LOCAL_MACHINE\System\CurrentControlSet\
Services\Audioclr
Description = "Windows Audio Shell"
HKEY_LOCAL_MACHINE\System\CurrentControlSet\
Services\Audioclr\Parameters
ServiceDll = "MFI7188L.dll"
HKEY_LOCAL_MACHINE\System\CurrentControlSet\
Services\Audioclr\Security
Security = "(hex values)"
HKEY_LOCAL_MACHINE\System\CurrentControlSet\
Services\Audioclr\Enum
0 = "Root\LEGACY_AUDIOCLR\0000"
HKEY_LOCAL_MACHINE\System\CurrentControlSet\
Services\Audioclr\Enum
Count = "1"
HKEY_LOCAL_MACHINE\System\CurrentControlSet\
Services\Audioclr\Enum
NextInstance = "1"
マルウェアは、作成されたコンポーネントをシステムサービスとして登録し、Windows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリキーを追加します。
HKEY_LOCAL_MACHINE\System\CurrentControlSet\
Services\Audioclr
HKEY_LOCAL_MACHINE\System\CurrentControlSet\
Services\Audioclr\Parameters
HKEY_LOCAL_MACHINE\System\CurrentControlSet\
Services\Audioclr\Security
HKEY_LOCAL_MACHINE\System\CurrentControlSet\
Services\Audioclr\Enum
他のシステム変更
マルウェアは、以下のファイルを改変します。
- %System%\drivers\beep.sys
- %System%\dllcache\beep.sys
(註:%System%フォルダは、システムフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows\System32" です。.)
対応方法
手順 1
Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。
手順 2
このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。
手順 3
Windowsをセーフモードで再起動します。
手順 4
このレジストリキーを削除します。
警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。
- In HKEY_LOCAL_MACHINE\System\CurrentControlSet\Services
- Audioclr
- Audioclr
手順 5
以下のファイルを検索し削除します。
- %User Temp%\RKJ3467F.tmp
- %Windows%\QosSatup.log
- %System%\MFI7188L.dll
手順 6
以下のファイルをバックアップを用いて修復します。なお、マイクロソフト製品に関連したファイルのみ修復されます。このマルウェア/グレイウェア/スパイウェアが同社製品以外のプログラムをも削除した場合には、該当プログラムを再度インストールする必要があります。
- %System%\drivers\beep.sys
- %System%\dllcache\beep.sys
手順 7
コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「BKDR_RUSTOCK.XAR」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。
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