Trend Micro Security

BKDR_REBHIP.YH

2014年3月21日
 解析者: Adrian Cofreros   

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows Server 2003, Windows XP (32-bit, 64-bit), Windows Vista (32-bit, 64-bit), Windows 7 (32-bit, 64-bit)

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: バックドア型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: はい
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、不正リモートユーザからのコマンドを実行し、感染コンピュータを改ざんします。 マルウェアは、特定のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

マルウェアは、感染コンピュータや感染ユーザから特定の情報を収集します。

マルウェアは、実行後、自身を削除します。


  詳細

ファイルサイズ 438,272 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2014年2月25日
ペイロード システムセキュリティへの感染活動, 情報収集, URLまたはIPアドレスに接続

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %Application Data%\{username}-wchelper.dll
  • %User Temp%\{username}{number}
  • %Application Data%\DC0C021C\{date}
  • %Application Data%\DC0C021C\ak.tmp

(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。. %User Temp%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。)

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %System Root%\directory\CyberGate\install\server.exe

(註:%System Root%フォルダは、標準設定では "C:" です。また、オペレーティングシステムが存在する場所です。)

マルウェアは、以下のフォルダを作成します。

  • %System Root%\directory - including this subfolder path(\CyberGate\install)

(註:%System Root%フォルダは、標準設定では "C:" です。また、オペレーティングシステムが存在する場所です。)

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
HKLM = "%System Root%\directory\CyberGate\install\server.exe"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
HKCU = "%System Root%\directory\CyberGate\install\server.exe "

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\policies\
Explorer\Run
Policies = "%System Root%\directory\CyberGate\install\server.exe"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Policies\
Explorer\Run
Policies = "%System Root%\directory\CyberGate\install\server.exe"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Active Setup\Installed Components\{GUID}
StubPath = "%System Root%\directory\CyberGate\install\server.exe Restart"

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\remote

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Active Setup\Installed Components\{GUID}

マルウェアは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\remote
FirstExecution = "{date of execution} -- {time}"

HKEY_CURRENT_USER\Software\remote
NewIdentification = "remote"

HKEY_CURRENT_USER\Software\remote
NewGroup = ""

バックドア活動

マルウェアは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。

  • Perform Remote Shell
  • Log Keystrokes
  • Manipulate Registry
  • File System Manipulation(Create, Change Attributes, Delete,Copy Files/Folders)
  • Update Itself
  • Download File
  • Remove Itself
  • Execute files
  • Search Files
  • Manipulate Mouse Movement
  • Get Camera information
  • List Running Processes
  • File Search
  • Connect to URL
  • Capture Audio
  • Capture Screenshot
  • Upload File
  • Capture Webcam

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

  • {BLOCKED}2.{BLOCKED}p.biz:9090

情報漏えい

マルウェアは、以下の情報を収集します。

  • User Credentials
  • FTP Credential
  • Computer Name
  • Installed Antivirus software and Firewall Products
  • Locale Info
  • Operating System

その他

マルウェアは、実行後、自身を削除します。

マルウェアは、下記の隠しプロセスを開けて、コードを組み込みます。

  • Chrome

マルウェアは、仮想環境に対抗する機能を備えており、特定の環境では自身を実行しないようにします。


  対応方法

対応検索エンジン: 9.700
初回 VSAPI パターンバージョン 10.662.04
初回 VSAPI パターンリリース日 2014年3月13日
VSAPI OPR パターンバージョン 10.663.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2014年3月14日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアのパス名およびファイル名を確認します。
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用いてウイルス検索を実行してください。「BKDR_REBHIP.YH」で検出したパス名およびファイル名を確認し、メモ等をとってください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
フォルダが隠しフォルダ属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %System Root%\directory

手順 5

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %Application Data%\{username}-wchelper.dll
  • %User Temp%\{username}{number}
  • %Application Data%\DC0C021C\{date}
  • %Application Data%\DC0C021C\ak.tmp

手順 6

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Active Setup\Installed Components
    • {GUID}
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software
    • remote

手順 7

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • HKLM = "%System Root%\directory\CyberGate\install\server.exe"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • HKCU = "%System Root%\directory\CyberGate\install\server.exe "
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\policies\Explorer\Run
    • Policies = "%System Root%\directory\CyberGate\install\server.exe"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies\Explorer\Run
    • Policies = "%System Root%\directory\CyberGate\install\server.exe"

手順 8

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「BKDR_REBHIP.YH」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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