Trend Micro Security

BKDR_PUSHDO.PE

2016年7月8日
 解析者: Pearl Charlaine Espejo   

 別名:

Trojan.Win32.Cutwail.vxc (Kaspersky); TrojanDropper:Win32/Cutwail (Microsoft); Win32/Wigon.PH (ESET-NOD32)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: バックドア型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: はい
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 他のマルウェアからの作成

マルウェアは、他のマルウェアに作成され、コンピュータに侵入します。

マルウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。

マルウェアは、不正リモートユーザからのコマンドを実行し、感染コンピュータを改ざんします。 マルウェアは、特定のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。


  詳細

ファイルサイズ 212,272 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2016年6月9日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続

侵入方法

マルウェアは、以下のマルウェアに作成され、コンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %User Profile%\{random filename}.exe -> no Administrator rights
  • %All Users Profile%\{random filename}.exe -> with Administrator rights

(註:%User Profile% フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>" です。.. %All Users Profile%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\All Users”、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\ProgramData” です。.)

マルウェアは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • {random filename}

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
{random filename} = %All Users Profile%\{random filename}.exe" {with Administrator rights}

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
{random filename} = "%User Profile%\{random filename}.exe" {no Administrator rights}

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\{random key}

マルウェアは、インストールの過程で、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\{random key}
{random 1} = “{Hex values}”

HKEY_CURRENT_USER\Software\{random key}
{random filename}{random 2} = “{Hex Values}”

感染活動

マルウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。

バックドア活動

マルウェアは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。

  • Download and execute arbitrary files
  • Retrieve Spam Configuration/Content
  • Get OS Version
  • Get System Information
  • Get Network Information

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

  • http://www.{BLOCKED}s.com

その他

マルウェアが感染したコンピュータ内に作成する以下の自身のコピーには、管理者権限がありません。

  • %User Profile%\{random filename}.exe

マルウェアが感染したコンピュータ内に作成する以下の自身のコピーには、管理者権限があります。

  • %All Users Profile%\{random filename}.exe

マルウェアは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。

  • 任意のファイルのダウンロードおよび実行
  • スパムの設定および内容の取得
  • OSバージョンの取得
  • コンピュータ情報の取得
  • ネットワーク情報の取得

マルウェアは、以下を実行します。

  • マルウェアは、以下のURLへランダムなPOSTリクエストのアクセスを実行し、ネットワークトラフィックを隠し、コマンド&コントロール(C&C)サーバとの通信を隠ぺいします。
    • holleman.us
    • wnsavoy.com
    • aevga.com
    • vitaindu.com
    • pupi.cz
    • ftchat.com
    • yumgiskor.kz
    • maktraxx.com
    • speelhal.net
    • yoruksut.com
    • kernsafe.com
    • ottospm.com
    • ex-olive.com
    • jroy.net
    • iamdirt.com
    • stnic.co.uk
    • depalo.com
    • sclover3.com
    • x0c.com
    • netcr.com
    • dgmna.com
    • mobilnic.net
    • pwd.org
    • cel-cpa.com
    • dayvo.com
    • medisa.info
    • koz1.net
    • vexcom.com
    • yoruksut.com
    • spanesi.com
    • jenco.co.uk
    • speelhal.net
    • valselit.com
    • t-tre.com
    • transsib.com
    • cokocoko.com
    • petsfan.com
    • otena.com
    • owsports.ca
    • yocinc.org
    • tvtools.fi
    • snugpak.com
    • ora.ecnet.jp
    • nelipak.nl
    • h-f.net
    • baijaku.com
    • wkhk.net
    • pb-games.com
    • nunomira.com
    • edimart.hu
    • fcwcvt.org
    • c9dd.com
    • 2print.com
    • wifi4all.nl
    • elpro.si
    • gpthink.com
    • stajum.com
    • valdal.com
    • naoi-a.com
    • pcgrate.com
    • tc17.com
    • crcsi.org
    • maktraxx.com
    • yumgiskor.kz
    • olras.com
    • myropcb.com
    • waldi.pl
    • abart.pl
    • ftchat.com
    • pohlfood.com
    • ka-mo-me.com
    • 11tochi.net
    • rs-ag.com
    • sjbs.org
    • fnsds.org
    • quadlock.com
    • jchysk.com
    • fink.com
    • {BLOCKED}du.com
    • vazir.se
    • synetik.net
    • hummer.hu
    • credo.edu.pl
    • aevga.com
    • pdqhomes.com
    • wnsavoy.com
    • ora-ito.com
    • evcpa.com
    • pr-park.com
    • fe-bauer.de
    • holleman.us
    • xaicom.es
    • nqks.com
    • mqs.com.br
    • lrsuk.com
    • item-pr.com
    • jacomfg.com
    • medius.si
    • photo4b.com
    • findbc.com
    • fnw.us
    • abdg.com
    • railbook.net
    • reglera.com
    • udesign.biz
    • domon.com
    • alteor.cl
    • pupi.cz
    • usadig.com
  • マルウェアは、C&Cサーバから受信したスパムの設定を基づいてスパムボットの活動を実行します。
    • プロセス"svchost.exe"の作成
    • コードおよび設定を作成した"svchost.exe"に挿入

マルウェアは、ルートキット機能を備えていません。

マルウェアは、脆弱性を利用した感染活動を行いません。


  対応方法

対応検索エンジン: 9.800
初回 VSAPI パターンバージョン 12.592.04
初回 VSAPI パターンリリース日 2016年6月15日
VSAPI OPR パターンバージョン 12.593.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2016年6月16日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • {random filename} = "%User Profile%\{random filename}.exe"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • {random filename} = "%All Users%\{random filename}.exe"

手順 5

この「BKDR_PUSHDO.PE」が作成、あるいは、ダウンロードした以下のファイルを検索し、検索した場合は削除してください。(註:以下のマルウェアもしくはアドウェア等がすでに削除されている場合は、本手順は行う必要はありません。)

    • TSPY_BEBLOH.DLT

手順 6

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「BKDR_PUSHDO.PE」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

手順 7

インストールの過程で追加された以下のファイル/フォルダ/レジストリキーや値には、参照可能な値が存在しないため、ユーザの手動検索によって確認することができません。そのため、ユーザがシステム情報のバックアップを行なっている場合にのみ、保存されている前のデータと比較することで追加されたファイル/フォルダ/レジストリキーや値を確認することが可能となります。なお、追加されたコンポーネントは、コンピュータに悪影響を与えるものではないため、削除する必要はありません。

  • HKEY_CURRENT_USER\Software\{random key}
  • HKEY_CURRENT_USER\Software\{random key}
    • {random 1} = {hex values}
  • HKEY_CURRENT_USER\Software\{random key}
    • {random filename}{random 2} = {hex values}


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