Trend Micro Security

BKDR_POISON.TUHC

2017年1月30日
 解析者: Byron Jon Gelera   

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: バックドア型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: はい
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 他のマルウェアからの作成, インターネットからのダウンロード

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、不正リモートユーザからのコマンドを実行し、感染コンピュータを改ざんします。 マルウェアは、特定のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。 ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。


  詳細

ファイルサイズ 53,248 bytes
タイプ DLL
メモリ常駐 はい
発見日 2017年1月20日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続, 情報収集, ファイルの削除, キー入力操作情報の記録

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • hfdkoream

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Active Setup\Installed Components\{random GUID}
StubPath = "{malware path and file name}"

マルウェアは、以下のサービスを追加するDLLファイルです。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\SymantecAuthdService
ImagePath = "{Malware Path}\mcods.exe"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\SymantecAuthdService
Display Name = Symantec Authorization Service

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\SymantecAuthdService
Description = Symantec Authorization and authentication service for starting and accessing secure machines

バックドア活動

マルウェアは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。

  • Capture screen shots, webcam, audio
  • Delete, search, and upload files
  • Download and inject remote codes to legitimate processes
  • Log keystrokes and active window
  • Manage processes and services
  • Modify and search the registry entries
  • Perform a shell command
  • Send system information (IP address, computer name, user name, operating system)
  • Update/Uninstall the malware
  • View and terminate active windows and ports

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

  • musiconline.{BLOCKED}e.com:443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.160.216:443

ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。

その他

マルウェアが自身の不正活動を実行するためには、以下のファイルが必要になります。

  • {Malware Path}\mcods.exe <- non-malicious, used by the malware to load the malicious dll

マルウェアが、実行するコマンドは以下のとおりです。

  • スクリーンショット、Webカメラの画像、音声の取得
  • ファイルの削除、検索、アップロード
  • リモートコードのダウンロードおよび正規のプロセスへの挿入
  • キー入力操作情報とアクティブウィンドウの収集
  • プロセスおよびサービスの管理
  • レジストリ値の変更および検索
  • リモートシェルの実行
  • システム情報の送信(IPアドレス、コンピュータ名、ユーザ名およびオペレーティングシステム(OS))
  • マルウェアの更新およびアンインストール
  • アクティブなウィンドウおよびポートの表示および終了
  • マルウェアが自身の不正活動を実行するために必要な以下のファイルは、不正なDLLファイルを読み込みます。

    • {Malware Path}\mcods.exe

    マルウェアは、以下のレジストリ値にアクセスすることで、標準ブラウザをクエリーします。

    • HKEY_CLASSES_ROOT\http\shell\open\command

    マルウェアは、ブラウザのプロセス(例 iexplore.exe)を非表示で実行します。その後、マルウェアは、そのプロセスに、自身のバックドア活動に関する情報を含むコードを組み込みます。

    マルウェアは、ルートキット機能を備えていません。

    マルウェアは、脆弱性を利用した感染活動を行いません。


      対応方法

    対応検索エンジン: 9.850
    初回 VSAPI パターンバージョン 13.168.04
    初回 VSAPI パターンリリース日 2017年1月20日
    VSAPI OPR パターンバージョン 13.169.00
    VSAPI OPR パターンリリース日 2017年1月21日

    手順 1

    Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

    手順 2

    このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

    手順 3

    Windowsをセーフモードで再起動します。

    [ 詳細 ]

    手順 4

    不明なレジストリキーを削除します。

    [ 詳細 ]

    警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
    レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
    レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

    • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services
      • SymantecAuthdService

    手順 5

    このレジストリ値を削除します。

    [ 詳細 ]

    警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
    レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
    レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

    • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Active Setup\Installed Components\{random GUID}
      • StubPath = {malware path and file name}

    手順 6

    コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「BKDR_POISON.TUHC」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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