Trend Micro Security

BKDR_PLUGX.QT

2015年5月11日
 解析者: David John Agni   

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:


  • マルウェアタイプ: バックドア型
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: なし
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 他のマルウェアからの作成, インターネットからのダウンロード

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。

マルウェアは、不正リモートユーザからのコマンドを実行し、感染コンピュータを改ざんします。


  詳細

ファイルサイズ 431,616 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2015年4月28日
ペイロード ファイルの作成, プロセスの強制終了, システムセキュリティへの感染活動

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %All Users Profile%\XS\{random filename} - (for Windows Vista and above)
  • %All Users Profile%\DRM\XS\{random filename} – (for Windows XP and below)
  • %All Users Profile%\XS\{random filename 1} - (for Windows Vista and above)
  • %All Users Profile%\DRM\XS\{random filename 1} – (for Windows XP and below)

(註:%All Users Profile%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\All Users”、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\ProgramData” です。.)

マルウェアは、以下のプロセスを追加します。

  • svchost.exe

マルウェアは、以下のフォルダを作成します。

  • %All Users Profile%\DRM\XS – (for Windows XP and below)
  • %All Users Profile%\XS - (for Windows Vista and above)

(註:%All Users Profile%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\All Users”、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\ProgramData” です。.)

マルウェアは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • `g+px2V2lt;KD1zvM-D
  • Global\{random}

マルウェアは、以下のプロセスにコードを組み込みます。

  • created svchost.exe

他のシステム変更

マルウェアは、以下のファイルを削除します。

  • {path and filename of deleted files}.jpg ← deletes all .jpg files found

感染活動

マルウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。

バックドア活動

マルウェアは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。

  • Copy, move, rename, delete files
  • Create directories
  • Create files
  • Enumerate files
  • Execute files
  • Get drive information
  • Get file information
  • Open and modify files
  • Log keystrokes and active window
  • Enumerate TCP and UDP connections
  • Enumerate network resources
  • Set TCP connection state
  • Lock workstation
  • Log off user
  • Restart/Reboot/Shutdown system
  • Display a message box
  • Perform port mapping
  • Enumerate processes
  • Get process information
  • Terminate processes
  • Enumerate registry keys
  • Create registry keys
  • Delete registry keys
  • Copy registry keys
  • Enumerate registry entries
  • Modify registry entries
  • Delete registry values
  • Screen capture
  • Delete services
  • Enumerate services
  • Get service information
  • Modify services
  • Start services
  • Perform remote shell
  • Host Telnet server
  • Connect to a database server and execute SQL statement

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、不正リモートユーザからのコマンドを送受信します。

  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.123.29:443

マルウェアが作成する以下のファイルは、Windows Vistaおよびそれ以上の場合に作成されます。

  • %All Users Profile%\XS\{random filename}
  • %All Users Profile%\XS\{random filename 1}

マルウェアが作成する以下のファイルは、Windows XPおよびそれ以下の場合に作成されます。

  • %All Users Profile%\DRM\XS\{random filename}
  • %All Users Profile%\DRM\XS\{random filename 1}

マルウェアが作成する以下のフォルダは、Windows XPおよびそれ以下の場合に作成されます。

  • %All Users Profile%\DRM\XS

マルウェアが作成する以下のフォルダは、Windows Vistaおよびそれ以上の場合に作成されます。

  • %All Users Profile%\XS

マルウェアは、作成されたプロセス"svchost.exe"にコードを組み込みます。

マルウェアは、以下のとおり確認されるすべての".jpg"のファイルを削除します。

  • <削除されるファイルのパスおよびファイル名>.jpg

マルウェアが実行する不正リモートユーザからのコマンドは、以下のとおりです。

  • ファイルのコピー、移動、名称の変更および削除
  • ディレクトリの作成
  • ファイルの作成
  • ファイルの列挙
  • ファイルの実行
  • ドライブ情報の取得
  • ファイル情報の取得
  • ファイルの開示、変更
  • キー入力操作情報およびアクティブなウインドウの記録
  • TCPおよびUDP接続の列挙
  • ネットワークリソースの列挙
  • TCP接続状態の設定
  • ワークステーションのロック
  • ユーザのログオフ
  • システムの再起動/リブート/シャットダウン
  • メッセージボックスの表示
  • ポートマッピングの実行
  • プロセスの列挙
  • プロセス情報の取得
  • プロセスの終了
  • レジストリキーの列挙
  • レジストリキーの作成
  • レジストリキーの削除
  • レジストリキーのコピー
  • レジストリ値の列挙
  • レジストリ値の変更
  • レジストリ値の削除
  • スクリーンキャプチャ
  • サービスの削除
  • サービスの列挙
  • サービス情報の取得
  • サービスの変更
  • サービスの開始
  • リモートシェルの実行
  • Telnetサーバのホスト
  • データベースサーバへの接続とSQLステートメントの実行

マルウェアは、ルートキット機能を備えていません。

マルウェアは、脆弱性を利用した感染活動を行いません。


  対応方法

対応検索エンジン: 9.750
初回 VSAPI パターンバージョン 11.656.06
初回 VSAPI パターンリリース日 2015年5月8日
VSAPI OPR パターンバージョン 11.657.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2015年5月9日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
フォルダが隠しフォルダ属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %All Users Profile%\XS - (for Windows Vista and above)
  • %All Users Profile%\DRM\XS - (for Windows XP and below)

手順 5

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「BKDR_PLUGX.QT」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

手順 6

以下のファイルをバックアップを用いて修復します。なお、マイクロソフト製品に関連したファイルのみ修復されます。このマルウェア/グレイウェア/スパイウェアが同社製品以外のプログラムをも削除した場合には、該当プログラムを再度インストールする必要があります。


ご利用はいかがでしたか? アンケートにご協力ください